今回はなし.
・3層スキーマ(概念スキーマ,外部スキーマ,内部スキーマ)
・データモデル(論理モデルと物理モデル)
・E-R(実体-関係)図
・論理データモデル;階層型,ネットワーク型,リレーショナル型
・データベースと表計算の違い
教科書にあわせて以下の内容を少し書き換えました.
・概念スキーマ;実世界の写絵.リレーショナルデータモデルの(Viewではない)実表が一例.
・外部スキーマ;概念スキーマで表現されたデータベースを利用する際のスキーマ.この授業の実習で使用しているWebアプリケーションも外部スキーマの一例.Viewというリレーショナルデータベースの機能も一例.(Viewは,時間があればこの授業でも少し取り扱う.)
・内部スキーマ;概念スキーマをコンピュータに実装するための物理的なスキーマ.ハードディスクの上にどのようにデータを配置するかなどを含む.この授業では取り扱わない.
・実世界にあるデータ(データ自身,データ間の関連,データ構造など)を概念化して「論理データモデル」を作る(「概念モデル」ともいう).E-R(実体-関連)モデルは,論理データモデルの一例.
・論理データモデルを,データベース管理システムで管理可能な形に表現したものが「物理データモデル」(「論理モデル」ともいう).具体的な物理データモデルには,階層型,ネットワーク型,リレーショナル型がある.
・実世界は,「実体(Entity)」と,実体間の「関連(Relationship)」で成り立っているとする.
・実体は,実世界の様々なものを個々の実体として認識するのではなく,共通の性質をとらえた抽象的な事物である.例えば,「学生」という実体は,学生番号とか氏名とかの共通の性質(属性)を持った実体.「識別子(primary key)」で区別できる.
・関連は,実体間の関連を示す.例えば,「学生」という実体と「科目」という実体の間には,「履修」という関連がある.関連には,1対1,1対多,多対多の対応関係(cardinarity)がある.
・実体は「属性(Attribute)」を持つ.属性の一つ(以上)が識別子になる.
・論理データモデルとしてのE-R図を,物理データモデルとしてのリレーショナルデータベース(スキーマ)に変換することができる.
・見方によって,E-R図の作り方が変わりうる.
・E-R図の例;図書の貸し出し,教官と担当科目,注文
・階層型データモデル;実世界をレコード間の階層構造(親子関係)として表現.一つの子は一つの親しか持つことが出来ない.
・ネットワーク型データモデル;実世界をレコード同士が網の目のようにつながったものとして表現.子は複数の親を持つことができる.
・リレーショナル型データモデル;実世界をリレーション(関係)の集まりとして表現.E-R図の実体が表,関連が表同士の関連で表現できる.現在の主流.
・オブジェクト指向データモデル;最近出てきたモデル
リレーショナルデータベースは「表」で表すことができるので,表計算と同じと誤解する人がいるが,まったく違う.
G発表の〆切を延長しました.日曜日夜までに提出してください.(居室不在の際は,ドアの状差しに入れて置いてください.)
毎週グループ単位で交代で,授業のはじめに,前回の学習内容のポイント(用語・概念・プログラミングのパターンの説明)を発表してもらいます.グループの誰が発表するかは当日指名するので,グループ構成員全員が良く理解しておくことが大切です.この発表もグループの成績として評価し,グループ構成員の成績に加味します.この発表をするためには,1週間の間にグループでよく打ち合わせをして,何を学んだのかをまとめておく必要があります.
発表の方法としては,パワーポイント,Webページ,黒板,資料配布などが考えられます.
発表するためには良く調べることが大事です.授業で聞いたことを話すだけでは不足です.インターネット,図書館,本屋さん,友人,先生(私),などいろいろなリソースを使って調べてください.
・(2章)データベース管理システムの機能;データの一貫性のチェック,機密保護,トランザクション,同時実行制御,障害対策
・(4章)リレーショナルデータベースマネージメントシステム