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情報処理技法(リテラシ)II 第11回

目次
索引

PowerPoint(2)

図形の作成

前回は文章中心のスライドを作成しましたが、今回は図形中心のスライドを作成します。 スライド上で図形を作成するには、自分で基本図形を組み合わせる方法と、あらかじめ用意された図形のパターンを利用する方法があります。 そこで、まずは、基本図形を組み合わせたスライドを作成してみます。

作成するスライドは、理科の授業を想定した、太陽系の模式図です。

図形(1)
図形(1)

それでは、PowerPointを起動し、「新しいプレゼンテーション」を選択してください。 用意されるスライドはタイトル・スライドなので、リボンの「ホーム」の「レイアウト」ボタンをクリックして、「タイトルのみ」に変更します。

図形の作成(1)
図形の作成(1)

スライド・タイトルの部分に「太陽系」と入力し、フォントと字の大きさを、例えばMS Pゴシック48に変更します。

図形の作成(2)
図形の作成(2)

図形を挿入するボタンは、リボンの「ホーム」や「挿入」にあります。 ここではリボンの「ホーム」にある「図形」から、「楕円」を選択します。

図形の作成(3)
図形の作成(3)

図形を選択したあと、挿入したい場所でドラッグすると、図形が挿入されます。 図形の設定をするには、図形をクリックしてからリボンの「図形の書式」で行います。 この場合、楕円を正確な円にするには、サイズの縦横を同じにします。

図形の作成(4)
図形の作成(4)

ここで、円を黒い太枠にします。 まず、「図形の枠線」ボタンをクリックして黒を選択します。 そして、「図形の枠線」→「太さ」→「3pt」とクリックして、枠線を太くします。

図形の作成(5)
図形の作成(5)

円の内部は白にします。 「図形の塗りつぶし」ボタンをクリックして、白を選択してください。

図形の作成(6)
図形の作成(6)

これで円が1つできました。 この円をあと8個作るのですが、コピー・アンド・ペーストでやることにします。 まず、図形をクリックし、リボンの「ホーム」の「コピー」ボタンをクリックします。

図形の作成(7)
図形の作成(7)

そして、「貼り付け」ボタンを8回クリックします。

図形の作成(8)
図形の作成(8)

すると、円が9個になります。

図形の作成(9)
図形の作成(9)

これら9個の円を水平かつ等間隔に並べるのですが、ここでは、リボンの「ホーム」や「図形の書式」にある、配置機能を利用します。 その準備として、最後に貼り付けた円を右側に移動します。

図形の作成(10)
図形の作成(10)

そして、9個の円すべてを含むようにドラッグします。

図形の作成(11)
図形の作成(11)

すると、9個の円すべてが選択されます。

図形の作成(12)
図形の作成(12)

そして、リボンの「ホーム」の「配置」ボタンをクリックし、「配置」→「上下中央揃え」とクリックします。

図形の作成(13)
図形の作成(13)

そして、リボンの「ホーム」の「配置」ボタンをクリックし、「配置」→「左右に整列」とクリックします。

図形の作成(14)
図形の作成(14)

これで、9個の円が水平かつ等間隔に並びます。 この全体が選択された状態で、キーボードの矢印キーを押すと、全体の位置が微調整できます。

図形の作成(15)
図形の作成(15)

次に水平線を引きます。 これは、リボンの「ホーム」の「図形」から、「線」を選択します。

図形の作成(16)
図形の作成(16)

そして、線を挿入したい場所でドラッグします。 もし、どうしても線が水平にならないならば、ほぼ水平の状態にして、リボンの「図形の書式」の「サイズ」で、縦をゼロにしてください。 そして、「図形の枠線」ボタンで、黒で太さ3ptにしてください。

図形の作成(17)
図形の作成(17)
図形の作成(18)
図形の作成(18)

水平線を9個の円の後ろ側にするには、水平線が選択された状態で、リボンの「ホーム」の「配置」ボタンをクリックし、「最背面へ移動」をクリックします。

図形の作成(19)
図形の作成(19)
図形の作成(20)
図形の作成(20)

最後に、円の下に「太陽」、「水星」などのテキストを入れます。 これはテキスト・ボックスを利用します。 リボンの「ホーム」の「図形」から、「テキスト ボックス」を選択してください。

図形の作成(21)
図形の作成(21)

テキスト・ボックスを挿入したい場所でドラッグします。 そして、「太陽」と入力します。 フォントと字の大きさを、例えばMS Pゴシック24に変更します。 ここで、「中央揃え」ボタンでテキストをボックスの中央に揃えておくと、テキスト・ボックスをコピー・アンド・ペーストしても揃えやすくなります。

図形の作成(22)
図形の作成(22)

円のときと同じように、コピー・アンド・ペーストでテキスト・ボックスを9個にします。

図形の作成(23)
図形の作成(23)

そして、最後に貼り付けたテキスト・ボックスを右側に移動します。

図形の作成(24)
図形の作成(24)

円のときと同じように、すべてのテキスト・ボックスを選択された状態にし、リボンの「ホーム」の「配置」ボタン→「配置」→「上下中央揃え」とクリックし、「配置」ボタン→「配置」→「左右に整列」とクリックします。

図形の作成(25)
図形の作成(25)

この全体が選択された状態で、キーボードの矢印キーを押して、全体の位置を微調整します。

図形の作成(26)
図形の作成(26)

最後に、左端の「太陽」以外のテキストを入力しなおすと、完成です。

図形(1)
図形(1)

SmartArtとは

自分で基本図形を組み合わせる方法は、やはり大変です。 それに対する「あらかじめ用意された図形のパターンを利用する方法」とは、SmartArtのことです。 SmartArt とは、リスト、手順、階層構造などを表した図形の枠組みです。 スライドにSmartArtを挿入し、そこにテキストを入力すると、リスト、手順、階層構造などのスライドが完成します。 SmartArtの色やスタイルは、変更することができます。 また、SmartArtに項目を追加することも可能で、そのときは、図形の配置やテキストの大きさが自動的に調節されます。

SmartArtのテキストは、内部では箇条書きになっています。 つまり、図形にテキストを入力する代わりに、SmartArtの「テキストウィンドウ」を開き、その中に箇条書きを入力してもよいのです。 また、箇条書きをSmartArtに変換することができますし、SmartArtを箇条書きに変換することもできます。

前回のとおりにWord文書をアウトラインで箇条書きにし、今回のとおりに箇条書きをSmartArtに変換すると、非常に効率的にスライドを作成できます。

SmartArtの利用

SmartArtを使うには、以下の方法があります。

いずれの方法でも、アイコンをクリックするか、分類(リスト、手順、階層構造など)をクリックしてからアイコンをクリックします。

なお、SmartArtのレイアウトは、一度決めても後で変更できます。 変更するには、「レイアウト」のアイコンをクリックするか、「その他のレイアウト」をクリックし、「SmartArtグラフィックの選択」ウィンドウのアイコンをクリックします。

SmartArtのレイアウトを決定したら、[テキスト]にテキストを入力していきます。

SmartArtをクリックし、リボンの「SmartArtのデザイン」をクリックすると、以下のボタンでSmartArtを変更できます。

なお、「色の変更」ボタンでSmartArtの色が変更できますし、「SmartArtのスタイル」のアイコンをクリックすると、SmartArtのスタイルを変更できます。 また、「変換」をクリックし、「テキストに変換」をクリックすると、SmartArtが箇条書きになります。

SmartArtの変更の仕方は、レイアウトによって少しずつ違います。 そこで今回は、はじめから演習にして、SmartArtを操作することにします。 内容は、文部科学省の小学校学習指導要領に基づいています。


演習11

[SmartArt]例を参考にして、SmartArtを作成してください。 作成するSmartArtについては、

(1)タイトルに「小学校で教えること」と入力し、サブタイトルにスペース1つを入力します。 (これはSmartArtではありません。)

SmartArt(1)
SmartArt(1)

(2)タイトルに「小学校の教科」と入力し、SmartArtアイコンをクリックして、「リスト」→「横方向箇条書きリスト」とクリックします。 右に項目を追加するには、リボンで「SmartArtのデザイン」→「図形の追加」の三角→「後に図形を追加」とクリックします。

SmartArt(2)
SmartArt(2)

(3)タイトルに「小学校の教科以外の授業」と入力し、SmartArtアイコンをクリックして、「リスト」→「縦方向箇条書きリスト」とクリックします。 下に項目を追加するには、リボンで「SmartArtのデザイン」→「図形の追加」の三角→「後に図形を追加」とクリックします。 箇条書きが書けるようにするには、リボンで「SmartArtのデザイン」→「行頭文字の追加」とクリックします。

SmartArt(3)
SmartArt(3)

(4)タイトルに「小学校で教える国語」と入力し、SmartArtアイコンをクリックして、「階層構造」→「階層」とクリックします。 右に項目を追加するには、リボンで「SmartArtのデザイン」→「図形の追加」の三角→「後に図形を追加」とクリックします。 下に項目を追加するには、リボンで「SmartArtのデザイン」→「図形の追加」の三角→「下に図形を追加」とクリックします。 いらない項目を削除するには、Deleteキーを押します。

SmartArt(4)
SmartArt(4)

(5)タイトルに「小学校の国語で教える漢字」と入力し、SmartArtアイコンをクリックして、「ピラミッド」→「基本ピラミッド」とクリックします。 下に項目を追加するには、リボンで「SmartArtのデザイン」→「図形の追加」の三角→「後に図形を追加」とクリックします。 箇条書きが書けるようにするには、リボンで「SmartArtのデザイン」→「行頭文字の追加」とクリックします。

SmartArt(5)
SmartArt(5)

(6)タイトルに「小学校で教える社会」と入力し、SmartArtアイコンをクリックして、「ピラミッド」→「反転ピラミッド」とクリックします。 箇条書きが書けるようにするには、リボンで「SmartArtのデザイン」→「行頭文字の追加」とクリックします。

SmartArt(6)
SmartArt(6)

(7)タイトルに「小学校の算数で教える数」と入力し、SmartArtアイコンをクリックして、「手順」→「縦方向プロセス」とクリックします。 下に項目を追加するには、リボンで「SmartArtのデザイン」→「図形の追加」の三角→「後に図形を追加」とクリックします。

SmartArt(7)
SmartArt(7)

(8)タイトルに「小学校の算数で教える平面図形」と入力し、SmartArtアイコンをクリックして、「手順」→「強調ステップ」とクリックします。 右に項目を追加するには、リボンで「SmartArtのデザイン」→「図形の追加」の三角→「後に図形を追加」とクリックします。

SmartArt(8)
SmartArt(8)

(9)タイトルに「小学校で教える理科」と入力し、SmartArtアイコンをクリックして、「階層構造」→「横方向階層」とクリックします。 下に項目を追加するには、リボンで「SmartArtのデザイン」→「図形の追加」の三角→「後に図形を追加」とクリックします。 右に項目を追加するには、リボンで「SmartArtのデザイン」→「図形の追加」の三角→「下に図形を追加」とクリックします。

SmartArt(9)
SmartArt(9)

(10)タイトルに「参考文献」と入力し、箇条書きに「[1] 小学校学習指導要領(平成20年3月)(文部科学省)」と入力します。 (これはSmartArtではありません。)

SmartArt(10)
SmartArt(10)

レポート課題

今日の演習11の答案(PowerPointファイル)をメールで提出してください。 差出人は大学発行のメール・アドレス(学生番号@cis.twcu.ac.jp)とし、宛先はkonishi@cis.twcu.ac.jpとします。 メールの本文には、学生番号、氏名、科目名、授業日(2限は12月8日、3限は12月15日)を明記してください。


参考文献


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2021年12月7日更新
小西 善二郎 <konishi@cis.twcu.ac.jp>
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