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エネルギー関数

ホップフィールドは、ネットワークの状態を表す次のエネルギー関数を 導入し、

  equation61

式(1) と式(2) で定義される状態変化規則に従ってネッ トワークを動作させたとき式(4)で定義されるエネルギー関数が 必ず減少することを示した。

このことを確かめるために、ネットワークの状態が変化したときにエネルギー関数 がどのように変化するかを調べてみる。 エネルギー関数を k 番目のユニットに関する項とそれ以外の項に分けて、変形す ると

equation73

いま、ある時刻 t から t+1 の間に k 番目のユニットの出力が

equation92

に変化したものとする。このとき tex2html_wrap_inline704 は 1 か -1 である。このような tex2html_wrap_inline706 の変化による状態変化に伴うエネルギー関数の変化 tex2html_wrap_inline708 は、非同期的変化の仮定により k 番目のユニット以外は 変化しないので

equation94

となる。 tex2html_wrap_inline652 であることに注意して

equation111

と表される。右辺のカッコ内は tex2html_wrap_inline712 であるから

equation115

と書くことができる。式(1) の状態変化規則から tex2html_wrap_inline714 のときは tex2html_wrap_inline716tex2html_wrap_inline718 に変化したことを表し ているので tex2html_wrap_inline720 であるから tex2html_wrap_inline722 である。反対に tex2html_wrap_inline724 のときは tex2html_wrap_inline716tex2html_wrap_inline728 に変化したことになるので tex2html_wrap_inline730 だから tex2html_wrap_inline722 である。 tex2html_wrap_inline734 のときは tex2html_wrap_inline736 なので、全ての場合について

equation118

となる。



Shinichi Asakawa
Fri Dec 10 18:28:22 JST 1999