学期末試験の日程が、7/31(月)13:15~13:45に決まりました。 この日に個人的な予定を入れないでください。
「情報処理技法(リテラシ)I」では、通常の課題の他に、最終課題が用意されます。 最終課題は、成績評価の15%を占める重要なものです。 提出期限など、課題の詳細は後で発表しますが、テキストの167ページ以降を読み、今のうちに準備をしておいてください。
専攻によっては、「情報処理技法(リテラシ)I」の公式サイトに、最終課題の参考資料が載っています。
ワープロ ( word processor )とは、人が読む文書を作成・編集・印刷する機械のことです。 ワープロの機能を持つアプリケーションを、ワープロ・ソフトと呼びます。
ワープロは文書を清書する機械であると考えられがちですが、より重要なのは、ワープロを使うと文書が編集できることです。 ワープロでは、文章を順番に入力する必要はありません。 思いついた文章を次々と入力し、それらを移動・削除しながら文書を作り上げることができます。 また、できあがった文書の加筆・訂正も簡単です。
さらに、ワープロでは、字の大きさや色を変えたり、図や表を埋め込むこともできます。 ワープロを使えば、報告書や手紙だけでなく、チラシやポスターも書けるのです。
ワープロ・ソフトには色々なものがありますが、現在はMicrosoft社のWordが最も使われています。 なお、この授業ではMac用のWordを利用しますが、使い方はWindows用のWordとだいたい同じです。
授業では、すでにWordの最低限の使い方は説明しました。 ここでは、まだ触れていない基本的な内容を紹介します。
まず、Wordを起動すると、新規文書のウィンドウが一つ開きます。 ウィンドウを増やすには、メニューバーで「ファイル」→「新しいドキュメント」とクリックします。 Dockのアイコンを何度クリックしても、ウィンドウは増えません。
Wordを起動すると、文書ウィンドウの上側にツールバーとリボンが表示されます。 ツールバーとリボンでは、基本的な操作が行えます。 一般的な操作については、メニューバーを利用します。 したがって、基本操作については、ツールバーとリボンでもできますし、メニューバーでもできるわけです。 この授業では、主にツールバーとリボンを利用することにします。 なお、リボンが表示されていない場合は、メニューバーで「表示」→「リボン」とクリックしてください。
今日は、ワープロ文書の例として、「情報処理技法(リテラシ)I」の公式サイトの「情報の発表」→「レポートの書き方のサンプル」にある、迷惑メールについてのレポートを取り上げ、同じものをWordで作ることにします。 ただし、普通の段落は適宜省略して、時間の無駄にならないようにします。 ちなみに、このファイルは、コピー・アンド・ペーストがうまくできません。
Wordのような複雑なアプリケーションは、時々、操作中に動かなくなることがあります。 こうなると、アプリケーションを強制終了させるしかないのですが、保存していない文章はたいていは消滅します。 文書を作成するときは、最初にファイル名を決定し、作成中は小まめに保存するようにしてください。
それでは、「文書1」を「迷惑メール.docx」というファイル名にして、デスクトップに保存します。 その際、「保存」ウィンドウの「ファイル形式」メニューに注目してください。
Wordは、バージョン2007以降、ファイル形式を変更しました。 新しいWordのファイルと古いWordのファイルは、ファイルの拡張子で区別します。 新しいWordは.docxで、古いWordは.docです。 東京女子大学のMacのWord(バージョン2016)で作成したファイルを、古いWordで開く可能性がある場合は、「ファイル形式」メニューを「Word文書(.docx)」から「Word 97-2004文書(.doc)」に変更する必要があります。
Wordの使用中に、操作ミスで文章が消滅してしまっても、慌てることはありません。 メニューバーで「編集」→「元に戻す」とクリックすると、たいていは元に戻ります。 元に戻しすぎたときは、「編集」→「やり直し」とクリックします。 ツールバーの「元に戻す」ボタンや「やり直し」ボタンをクリックしてもできます。
それでは、「平日と休日の迷惑メール数の変遷」と入力し、「元に戻す」と「やり直し」を試してみてください。
画面に表示したり紙に印刷したりする文字の種類を、 フォント ( font )と呼びます。 日本語のフォントには、明朝体やゴシック体などがあります。 英語のフォントには、TimesやCourierなどがあります。 文字の大きさ、太さ、傾きなども、フォントの要素です。
文字列のフォントを変更するには、まず、その文字列をドラッグします。 そして、リボンの「ホーム」をクリックし、フォントの名前の三角ボタンをクリックし、フォントを選択します。
フォントの名前の三角ボタンの代わりに、サイズの三角ボタンをクリックすると、文字の大きさが変えられます。 また、「B」をクリックすると太字になり、「I」をクリックすると斜体になります。 「U」をクリックすると下線が引かれます。
それでは、「平日と休日の迷惑メール数の変遷」のフォントを色々変えてみてください。
普通、文章は左端から書き始めますが、部分的に文字列を中央に揃えることがあります。 このとき、スペースをたくさん入力して揃えるのは正しくありません。
文字列を中央に揃えるには、まず、その文字列をドラッグします。 そして、リボンの「ホーム」をクリックし、中央揃えボタンをクリックします。 中央揃えボタンの代わりに右揃えボタンをクリックすると、右に揃います。
それでは、文字列「平日と休日の迷惑メール数の変遷」を中央揃えにしてください。 科目名なども入力し、適宜フォントを変更して、中央揃えにしてください。
本やレポートでは、全体はいくつかの章に分かれ、それぞれの章はいくつかの節に分かれ、それぞれの節はいくつかの小節に分かれます。 短いレポートでは、章を設けないこともありますが、節や小節は使われます。 章や節の最初にある、「第1章 はじめに」や「第1節 平日の迷惑メール件数 の調査結果」のような部分を、 見出し ( heading )と呼びます。
見出しは目立つように書かれますが、そのスタイルを自分で決め、文書全体で統一するのは面倒です。 あらかじめ用意されているスタイルを利用すれば、簡単にスタイルを統一できます。
ここで、最も大きな文書単位(章や節)の見出しをレベル1の見出し、次に大きな文書単位の見出しをレベル2の見出し、…と呼びます。
文字列をレベル1の見出しにするには、まず、その文字列をドラッグします。 そして、リボンの「ホーム」をクリックし、「見出し1」をクリックします。
「見出し1」の代わりに「見出し2」をクリックすると、レベル2の見出しになります。 「標準」をクリックすると、見出しではなくなります。
実際に入力するときは、「第1章」などの番号を入力せず、「はじめに」などの部分を一通り入力し、「見出し1」などをクリックしたあとで、「第1章」などの番号を入力すると、うまくいきます。
なお、見出しの左端には四角の印が表示されますが、これは印刷されません。 見出しを一覧表示するには、メニューバーを「表示」→「サイドバー」→「ナビゲーション」とクリックしてください。
見出しを入力したら、それぞれの段落について、最初の数文字を入力してください。 ただし、第2章の枠で囲まれた部分(引用部分)は、すべて入力してください。
ワープロ・ソフトでは右端で自動的に改行されるので、returnキーは段落の終わりに使うことは、以前説明しました。 Wordでは、段落ごとに行間を広げたり、余白を設けたりできます。
段落の行間を広げるには、まず、その段落をドラッグします。 そして、リボンの「ホーム」をクリックし、行間ボタンをクリックし、行間を選択します。
練習として、引用部分の行間を2.0にした後、1.0に戻してください。
特殊な段落として、 引用 ( quotation )があります。 引用は他人が書いた文章なので、自分が書く文章と区別する必要があります。 引用を示す一つの方法は、上下左右に余白を設けることです。 さらに、枠で囲むと確実に区別できます。
段落の上下の余白は空行でよいです。 左右の余白については、まず、その段落をドラッグします。 そして、メニューバーで「形式」→「段落」とクリックし、「インデントと行間隔」タブの「テキストの前」入力欄と「テキストの後」入力欄を、例えば4字にします。 枠で囲むには、リボンの「ホーム」をクリックし、罫線ボタンをクリックし、「外枠」をクリックします。
用紙の余白については、あらかじめ適切な長さが設けられますが、変更することもできます。 リボンの「レイアウト」をクリックし、「余白」ボタンをクリックしてください。
1行の文字数や1ページの行数など、より細かな設定が必要な場合は、メニューバーで「形式」→「文書のレイアウト」とクリックしてください。 この際、「フォントの設定」ボタンをクリックし、基準となるフォントを設定してから、1行の文字数などを設定してください。
Word文書にページ数を挿入するには、リボンの「挿入」をクリックし、「ページ番号」をクリックします。 「ページ番号」ウィンドウが開くので、位置などを設定し、「OK」をクリックします。
ページ数を削除するには、ページ数を数回ダブルクリックしてページ数が選択されてから、deleteキーを押して離します。
Word文書に図を挿入するには、
などの方法があります。
Macで画面(一部分)のスクリーン・ショットを撮るには、次のようにします。
それでは、棒グラフのスクリーン・ショットを撮ってください。 もし、デスクトップに保存された画像ファイルが、画像の縮小表示でなければ、デスクトップを右クリックして「表示オプションを表示」をクリックし、「デスクトップ」設定ウィンドウの「アイコンプレビューを表示」チェックボックスをオンにしてください。
Word文書に画像ファイルを挿入するには、次のようにします。
それでは、棒グラフの画像ファイルを挿入してください。
画像の大きさを変えるには、画像をクリックし、画像の枠に四角印や丸印が付いてから、四角印か丸印をドラッグします。
画像を移動するには、多少注意が必要です。 今のままでは、ドラッグで縦にしか移動できません。 縦横に移動するには、画像を右クリックし、「文字列の折り返し」を「行内」から「上下」に変更します。 そして、画像を目的の位置までドラッグします。
なお、画像を削除するには、deleteキーでも消せますし、カットでも消せます。
ここで、画像の左右に注目します。 「文字列の折り返し」が「行内」のままなら、画像の左右には一行だけ文章が書けます。 「文字列の折り返し」を「上下」に変更すると、画像の左右には文章は書けません。 画像の左右に、画像の高さと同じだけ文章が書けるようにするには、画像を右クリックし、「文字列の折り返し」を「四角」にします。 そして、画像を左端か右端に移動します。
以上の知識があれば、サンプルのレポートと同じものが作成できます。 サンプルにはありませんが、箇条書きや表なども基本的です。
いくつかの項目を列挙する場合、それらを 箇条書き ( list )にすると読みやすくなります。 箇条書きには、番号付きのものと記号付きのものがあります。 順番に意味がある場合は番号を付けます。 順番に意味がない場合は記号を付けます。
箇条書きを入力するには、リボンの「ホーム」をクリックし、箇条書きボタンまたは段落番号ボタンをクリックします。 番号や記号は三角ボタンで変更できます。
項目を入力し、returnキーを押して離すと、次の項目が入力できます。 もう項目がない場合は、deleteキーを押して離します。 項目の途中で改行する場合は、shiftキーを押しながらreturnキーを押して離します。
なお、箇条書きの全体をドラッグしてから箇条書きボタンまたは段落番号ボタンを再びクリックすると、標準の文章になります。 逆に、標準の文章をドラッグしてから箇条書きボタンまたは段落番号ボタンをクリックすると、箇条書きになります。
箇条書きは例文にはないので、以下の例を最後に追加してください。
Word文書に表を挿入するには、リボンの「挿入」をクリックし、「表」ボタンをクリックします。 すると、表の行数と列数を決めるウィンドウが開くので、希望する行数と列数になる所でクリックします。
表を移動するには、表の中にマウスカーソルを置き、少し待ち、表の左上に現れる四角をドラッグします。 表の全体の大きさを変えるには、表の中にマウスカーソルを置き、少し待ち、表の右下に現れる四角をドラッグします。 表のセルの大きさを変えるには、表の罫線にマウスカーソルを置き、マウスカーソルの形が変わったらドラッグします。
表を削除するには、deleteキーでも消せますし、カットでも消せます。 その際に、表の中にマウスカーソルを置き、少し待ち、表の左上に現れる四角をクリックすると、表の全体が選択できます。
表は例文にはないので、以下の例を最後に追加してください。
項目 | 数値 |
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項目1 | 数値1 |
項目2 | 数値2 |
項目3 | 数値3 |
項目4 | 数値4 |
Wordについて分からないことがあるときは、ヘルプを利用してください。 メニューバーで「ヘルプ」→「Wordヘルプ」とクリックします。