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コンピュータI(コンピュータリテラシ)第10回

目次 索引
10.1 プレゼンテーション
10.1.1 プレゼンテーションとは
10.1.2 PowerPointの起動
10.1.3 プレゼンテーションの作成の手順
10.1.4 ファイル名の決定
10.1.5 スライドのデザインの決定
10.1.6 タイトルのスライド
10.1.7 箇条書きのスライド
10.1.8 スライドの一覧
10.1.9 表のスライド
10.1.10 画像のスライド
10.1.11 テキストボックス
10.1.12 オートシェイプ
10.1.13 アニメーション
10.1.14 スライドの印刷
10.1.15 プレゼンテーションの実行
10.1.16 プレゼンテーションの注意
10.2 演習10
10.3 レポート課題
10.4 参考文献

10.1 プレゼンテーション

10.1.1 プレゼンテーションとは

プレゼンテーションとは、資料を示しながら他人に何かを説明することです。 また、そのときの資料もプレゼンテーションと呼ぶことがあります。

プレゼンテーションの身近な例として、テレビの情報番組があげられます。 キャスターは、要点をまとめた厚紙(パターン)を数枚用意していて、一枚ずつ取り出しながら説明をします。 大学においては、研究発表などがプレゼンテーションと言えます。 発表者は、資料をOHPシートに印刷しておいたり、パソコンを液晶プロジェクタに接続したりして、資料をスクリーンに投影しながら説明をします。

プレゼンテーション資料はワープロ文書と似ていますが、いくつかの違いがあります。 まず、プレゼンテーション資料は一枚一枚の独立性が高いです。 ワープロ文書のように文章がページをまたぐことは、ほとんどありません。 次に、プレゼンテーション資料では、文章は少なく、箇条書きや図表が多用されます。 あくまでも、説明への理解を助けるための資料だというわけです。 最後に、プレゼンテーション資料では、アニメーションなどの効果を利用することがあります。 例えば、Q&A形式で説明をするとき、答えの部分を最初は隠しておき、後で表示させることなどです。

プレゼンテーション資料を作成・表示するソフトウェアを、プレゼンテーション・ソフトと呼びます。 東京女子大学のMacには、プレゼンテーション・ソフトとして、Microsoft社のPowerPointがインストールされています。 現在、世界中で最も利用されているプレゼンテーション・ソフトは、Windows用のPowerPointです。 Mac用のPowerPointは、Windows用のPowerPointとだいたい同じように使えます。

10.1.2 PowerPointの起動

PowerPointを起動するには、DockのFinderアイコンをクリックし、サイドバーの「アプリケーション」をクリックし、「Microsoft Office 2004」→「Microsoft PowerPoint」とダブルクリックします。 すると、「プロジェクト ギャラリー」ウィンドウが開きますので、「新規」タブをクリックし、「PowerPointプレゼンテーション」をクリックし、「開く」をクリックします。

PowerPointを起動しますと、新規プレゼンテーションのウィンドウが一つ開きます。 ウィンドウを増やすには、メニューバーの「ファイル」をクリックし、「新規作成」を選択します。

また、プレゼンテーション・ウィンドウの他にも、ツールバーや設定パレットなどのウィンドウが開きます。 ツールバーや設定パレットでは、基本的な操作が行えます。 一般的な操作は、メニューバーから選択します。 この授業では、主に設定パレットを利用します。 設定パレットが表示されていない場合は、メニューバーの「表示」をクリックし、「設定パレット」を選択してください。

PowerPointを終了するには、メニューバーの「PowerPoint」をクリックし、「PowerPointを終了」を選択します。

10.1.3 プレゼンテーションの作成の手順

PowerPointでプレゼンテーション資料を作成するときの手順は、おおむね次の通りです。

  1. 新規にウィンドウを開く。
  2. ファイル名を決定する。
  3. スライドのデザインを決定する。
  4. 一枚ずつスライドを作成する。
  5. 必要に応じて印刷する。
  6. プレゼンテーションの練習をする。
  7. プレゼンテーションを行う。

10.1.4 ファイル名の決定

PowerPointのような複雑なアプリケーションは、時々、操作中に動かなくなることがあります。 こうなりますと、アプリケーションを強制終了させるしかないのですが、保存していない資料は普通は消滅します。 プレゼンテーション資料を作成するときは、最初にファイル名を決定し、作成中は小まめに保存するようにしてください。

なお、操作ミスによって資料が消滅してしまっても、慌てることはありません。 メニューバーの「編集」をクリックし、「元に戻す」を選択しますと、元に戻ります。

新規プレゼンテーションのファイル名を決定するには、メニューバーの「ファイル」をクリックし、「別名で保存」を選択します。 すると、ウィンドウが開きますので、「別名で保存」欄の右の三角ボタンを数回クリックして詳細表示にし、保存先のフォルダを選択し、「別名で保存」欄にファイル名(〜.ppt)を入力し、「保存」をクリックします。

ファイル名を決定した後に文書を保存するには、メニューバーの「ファイル」をクリックし、「保存」を選択します。

ウィンドウを閉じた後に保存したファイルを開くには、メニューバーの「ファイル」をクリックし、「開く」を選択します。 「開く」ウィンドウが開きますので、開くファイルを選択し、「開く」をクリックします。 なお、Finderのウィンドウのファイルのアイコンをダブルクリックしても、ファイルは開けます。

10.1.5 スライドのデザインの決定

ファイル名を決定しましたら、次に、スライドのデザインを決定します。 デザインを決定しますと、スライドの背景だけでなく、文字の色なども決まります。 PowerPointには数多くのデザインが用意されていますので、その中から内容にふさわしいものを選択します。

スライドのデザインを決定するには、まず、設定パレットの「スライドの変更」をクリックします。 次に、「スライドのデザイン」ボタンをクリックします。 最後に、スライドのアイコンをクリックします。

10.1.6 タイトルのスライド

デザインを決定しましたら、次に、タイトルのスライドを作成します。 このスライドには、プレゼンテーションのタイトルの他に、発表する日付けや発表者の名前なども書きます。

新規のプレゼンテーションでしたら、最初にタイトルのスライドが用意されます。 この「クリックしてタイトルを入力」と書いている部分をクリックして、タイトルを入力します。 「クリックしてサブタイトルを入力」の部分には、日付や名前などを入力します。

PowerPointでは、文字のフォントはデザインに応じて自動的に決まります。 そのフォントを変更するには、設定パレットを利用します。 設定パレットの「フォント」をクリックしますと、フォントの種類、サイズ、色などが変更できます。

フォントと同様、文字列の位置揃えもデザインに応じて自動的に決まります。 その位置揃えを変更するにも、設定パレットを利用します。 設定パレットの「配置と間隔」をクリックしますと、文字列の位置揃えや行間などが変更できます。

スライドの各要素についても、大きさと位置はデザインに応じて自動的に決まります。 その大きさや位置を変更するには、まず、その要素をクリックします。 すると、四角印の付いた枠が表示されますので、四角印をドラッグしますと大きさが変えられますし、枠をドラッグしますと移動できます。

10.1.7 箇条書きのスライド

タイトルのスライドを作成しましたら、次に、本文のスライドを作成します。 本文のスライドは、箇条書きが基本です。 PowerPointには、箇条書き以外にも、表や画像など、いろいろなレイアウトが用意されています。

スライドを挿入するには、メニューバーの「挿入」をクリックし、「新しいスライド」を選択します。 すると、表示されているスライドの次に、新しいスライドが挿入されます。 スライドのレイアウトを変更するには、設定パレットの「スライドの変更」をクリックし、「スライドのレイアウト」タブをクリックし、レイアウトのアイコンをクリックします。

スライドのページを切り替えるには、左端の番号をクリックします。

それでは、挿入したスライドに文字を入力します。 ほとんどのレイアウトでは、上側に「クリックしてタイトルを入力」と表示されます。 そこには、そのスライドのタイトルを入力します。

箇条書きのスライドの場合、「クリックしてテキストを入力」と表示されますので、そこをクリックして項目を入力します。 returnキーで次の項目が入力できます。 強制改行は、shift+returnキーです。

スライドでは、箇条書きの中でさらに箇条書きを行うことがあります。 この箇条書きの中へ入る回数を、箇条書きのレベルと呼びます。 箇条書きのレベルを変えるには、設定パレットの「箇条書きと段落番号」をクリックし、「インデント」のボタンをクリックします。

箇条書きの左に付く記号・番号を変えるには、設定パレットの「箇条書きと段落番号」をクリックし、「種類」メニューから記号・番号を選択します。 順番に意味がないときは記号、順番に意味があるときは番号にします。

10.1.8 スライドの一覧

PowerPointでは、スライドの順番を入れ替えたり、スライドをコピーしたりできます。 この操作は、ウィンドウを標準表示にしていても可能ですが、スライド一覧表示にしますと分かりやすくできます。

ウィンドウの左下にある、四角が四つのスライド一覧表示ボタンをクリックしますと、スライドの一覧が表示されます。 ここで、スライドをドラッグ・アンド・ドロップしますと、スライドの順番が入れ替わります。 また、カット、コピー、ペーストは、スライドに対して行われます。 標準表示に戻すには、ウィンドウの左下にある、四角が三分割された標準表示ボタンをクリックします。

10.1.9 表のスライド

スライドの基本は箇条書きですが、表のスライドも利用できます。

スライドを挿入しましたら、設定パレットの「スライドの変更」の「スライドのレイアウト」で、表のスライドに変更してください。 すると、「ダブルクリックして表を追加」と表示されます。 そこをダブルクリックしますと、「表の挿入」ウィンドウが開きますので、列数と行数を入力してから「OK」をクリックしてください。

罫線をドラッグしますと、罫線が移動できます。 また、設定パレットの「罫線と網かけ」や「表」で、罫線を消したりセルを結合したりできます。

なお、表を削除するには、カットで行います。

10.1.10 画像のスライド

表と同様、画像のスライドも利用できます。

スライドを挿入しましたら、設定パレットの「スライドの変更」の「スライドのレイアウト」で、画像のスライドに変更してください。 すると、「ダブルクリックして画像を追加」と表示されます。 そこをダブルクリックしますと、「図の選択」ウィンドウが開きますので、ファイルを選択してから「挿入」をクリックしてください。

なお、画像を削除するには、カットで行います。

10.1.11 テキストボックス

テキストボックスとは、スライドの自由な位置に貼り付けられる文字列要素です。

テキストボックスを挿入するには、メニューバーの「挿入」をクリックし、「テキストボックス」→「横書き」と選択します。 そして、挿入する場所をクリックします。 すると、枠が現れ、文字列が入力できます。

設定パレットの「色、太さ、および塗りつぶし」で、背景を透明にしたり、枠を消したりできます。

なお、テキストボックスを削除するには、カットで行います。

10.1.12 オートシェイプ

オートシェイプとは、スライドの自由な位置に貼り付けられる図形要素です。

オートシェイプを挿入するには、メニューバーの「挿入」をクリックし、「図」→「オートシェイプ」と選択します。 すると、「オートシェイプ」ウィンドウが開きます。 このウィンドウから図形を選択し、挿入する場所をクリックします。 図形によっては、もう一度クリックします。

図形の設定は、設定パレットで行います。 設定パレットの項目は、図形に応じて変化します。

なお、オートシェイプを削除するには、カットで行います。

10.1.13 アニメーション

アニメーションとは、スライドの要素が動くことです。 アニメーションは、パソコンを使ってプレゼンテーションを行う場合に意味があります。

PowerPointでは、様々なアニメーションが設定できます。 ここでは、例として、箇条書きの項目が順次表示されるというアニメーションを設定します。

アニメーションを設定するには、設定パレットの「アニメーション」をクリックし、「ユーザー設定」のボタンをクリックします。 すると、「アニメーションの設定」ウィンドウが開きますので、「アニメーションの設定」欄で設定する要素をクリックし、「効果の追加」をクリックします。 さらに、「アニメーション効果」ウィンドウが開きますので、「開始」タブをクリックし、「アピール」をクリックし、「OK」をクリックします。 「アニメーションの設定」ウィンドウの「プレビュー」欄で「再生」をクリックしますとアニメーションの概略が分かりますので、問題がなければ「OK」をクリックします。

アニメーションを確認するには、ウィンドウの左下にあるパネル印のスライドショーボタンをクリックします。 すると、スライドが全画面表示になり、設定したアニメーションが実行されます。

なお、アニメーションを取り消すには、「アニメーションの設定」ウィンドウでバツ印ボタンをクリックします。

10.1.14 スライドの印刷

プレゼンテーションをOHPや書画カメラで行う場合、スライドが完成しましたら印刷をします。 印刷するには、メニューバーの「ファイル」をクリックし、「プリント」を選択します。 すると、「プリント」ウィンドウが開きますので、「プリント」ボタンをクリックします。

プレゼンテーションを行う際に、聞く人にスライドの縮小版を手渡すのが親切です。 この場合は、「プリント」ウィンドウの「印刷対象」を配布資料にします。

10.1.15 プレゼンテーションの実行

OHPや書画カメラでプレゼンテーションを行う場合は、スライドを一枚一枚投影します。

パソコンでプレゼンテーションを行う場合は、パソコンを液晶プロジェクタや大型ディスプレーに接続し、PowerPointファイルを開きます。 そして、ウィンドウの左下にあるパネル印のスライドショーボタンをクリックしますと、スライドが全画面表示になります。 後は、マウスをクリックしますと、次のスライドが表示されます。 前のスライドに戻ったり、途中のスライドに移動したりする場合は、マウスを右クリックします。

10.1.16 プレゼンテーションの注意

以下は、プレゼンテーション資料を作成するときの注意点です。

スライドは、聞く人が即座に理解できるものでなければなりません。 だらだら書いたり、ぎっしり書いたのでは、聞く人はスライドに気を取られ、話を聞かなくなります。 また、一枚のスライドを説明するのに、普通は一分程度の時間がかかります。 何枚もスライドを用意しますと、結局、時間オーバーになってしまいます。

プレゼンテーションを実行する際の注意点は次の通りです。

普通のプレゼンテーションは、何時何分から何時何分までと時間が決まっています。 時間オーバーは主催者のみならず、皆に迷惑をかけます。 また、スクリーンの方ばかり見ていますと、聞いている人に背を向けて話すことになります。 聞いている人に話しかけるような態度をとってください。 だらだらした話は、「結局、何を言いたいの?」と思われてしまいます。 事前に十分に練習をするようにしてください。


10.2 演習10

以下のパソコン用語の中から一つを選び、その用語を説明するプレゼンテーション資料を作成してください。 スライドは、表紙1枚、本文3枚とします。 その用語が分からない人に対して説明をするつもりで作ってください。 もし、自分でも分からない場合は、検索エンジンなどで調べてからにしてください。

余力のある人は、アニメーションなどを利用して、理解しやすいスライドにしてください。


10.3 レポート課題

今日の演習10の答案(PowerPointファイル)をメールで提出してください。 メールの送信には学内のコンピュータ(メール・サーバ)を用い、送信先はkonishi@twcu.ac.jpとします。 メールの本文には、学生番号、氏名、科目名、授業日(6月22日)を明記してください。

注意: ファイルをメールに添付するときは、忘れずにそのファイルを保存してください。 また、ファイルを添付しますと、メールの本文にはそのファイルがアイコンで表されますが、送信前にそのアイコンをダブルクリックしないでください。


10.4 参考文献


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2005年6月22日更新
小西 善二郎 <konishi@twcu.ac.jp>
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