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ファイルとは、パソコンにおけるデータの単位の一つです。 ファイルは、ハードディスクに保存したり、アプリケーションで開いたり、ネットワーク経由で転送したりできます。
パソコンにおけるデータは、究極的には0と1の並びです。 この0と1のことをビットと呼びます。 8桁のビットをバイトと呼びます。 ファイルの実体は、バイトの並びです。
ファイルは、テキストファイルとバイナリファイルに分類できます。 テキストファイルとは、文字だけで構成されるファイルです。 テキストファイルは、基本的なデータ処理に使われます。 バイナリファイルとは、文字以外のデータを含むファイルです。 バイナリファイルは、アプリケーションの保存データとして使われます。
ファイルには、管理のために名前がつきます。 これをファイル名と呼びます。 ファイル名は、xxxxxxxx.yyyという形式がよく使われます。 このyyyの部分を拡張子と呼びます。 拡張子はファイルの種類の目印になります。 重要なものは次の通りです。
分類 | 拡張子 | ファイルの種類 | 説明 |
---|---|---|---|
テキスト ファイル |
.txt | プレーンテキスト | 一般的なテキスト |
.html .htm |
HTMLファイル | Webページ | |
バイナリ ファイル |
.doc | Wordファイル | ワープロ |
.xls | Excelファイル | 表計算 | |
.ppt | PowerPointファイル | プレゼンテーション | |
PDFファイル | 文書 | ||
.gif | GIFファイル | 画像 | |
.jpg .jpeg |
JPEGファイル | 画像 | |
.png | PNGファイル | 画像 |
ファイルには、ファイル名の他にも色々な管理データが付加されています。 重要なものは次の通りです。
ファイルに関連して、フォルダというデータの単位も存在します。 フォルダには、いくつかのファイルが登録できます。 ファイルを書類に例えますと、フォルダは書類をいくつか入れられる封筒のようなものです。 この例え話に従って、フォルダの登録内容を「フォルダの中身」と言ったり、ファイルをフォルダに登録することを「ファイルをフォルダに格納する」と言ったりします。
ファイルと同様に、フォルダにも名前がつきます。 これをフォルダ名と呼びます。 フォルダ名では、普通は拡張子は使いません。 また、フォルダにも、サイズ、変更日、所有権、アクセス権といった管理データが付加されます。
特殊なフォルダとして、「ゴミ箱」があります。 ゴミ箱は、ファイルやフォルダを削除するときに使われます。 また、「デスクトップ」も特殊なフォルダです。 デスクトップの中身は、画面の背景として表示されます。
フォルダには、ファイルだけはなく、他のフォルダも格納できます。 フォルダAの中身がファイルBやフォルダCであることを、Aの下にBやCを書いて表現しますと、木の形になります。 この木の形の構造を、階層的ファイルシステムと呼びます。
木の形の根に相当するフォルダをルートフォルダと呼びます。 木の形で一つ上のフォルダを親フォルダと呼びます。 ユーザに割り当てられたフォルダをホームフォルダと呼びます。
東京女子大学のMacでは、五千人余りのユーザのホームフォルダを、一つの階層的ファイルシステムにまとめています。 例えば、ユーザb05n000のホームフォルダは、japanese_fsの中のhomeの中のb05nの中にあります。
| ..+-----+-----+.. | | japanese_fs languages_fs | : ..+-----+.. | home | ..+-----+-----+.. | | b04n b05n : | ..+-----+-----+.. | | b05n000 b05n999 | : ..+-----+-----+.. | | デスクトップ 書類 : :
また、ユーザg05l000のホームフォルダは、languages_fsの中のhomeの中のg05lの中にあります。
| ..+-----+-----+.. | | japanese_fs languages_fs : | ..+-----+.. | home | ..+-----+-----+.. | | b04l b05l : | ..+-----+-----+.. | | b05l000 b05l999 | : ..+-----+-----+.. | | デスクトップ 書類 : :
テキストファイルを作成するには、テキストエディタと呼ばれるアプリケーションを利用します。 東京女子大学のMacには、「Jedit」というテキストエディタがインストールされています。 Jeditについては、後の授業で取り上げます。 今日は、最低限の機能だけ説明します。
Jeditを起動するには、DockのFinderアイコンをクリックし、サイドバーのの「アプリケーション」をクリックし、「Jedit4.0フォルダ」→「Jedit4」とダブルクリックします。 Jeditのウィンドウを開く(増やす)には、メニューバーの「ファイル」をクリックし、「新規」を選択します。 Jeditを終了するには、メニューバーの「Jedit4」をクリックし、「Jedit4を終了」を選択します。
Jeditのウィンドウを開きましたら、文字データを入力してください。 入力が終わりましたら、ファイルに保存します。 メニューバーの「ファイル」をクリックし、「別名で保存」を選択します。 保存用のウィンドウが開きますので、「別名で保存」欄の右の三角ボタンを数回クリックして詳細表示にし、「デスクトップ」をクリックし、「ファイル形式」メニューを「Jeditテキストのみ」にし、「漢字コード」メニューを「UTF8」にし、「改行コード」メニューを「CR(Mac)」にし、「別名で保存」欄にファイル名を入力して、「保存」をクリックしてください。
これまで、いくつかのアプリケーションをFinderから起動してきました。 実は、Finderはファイル管理ソフトです。 Finderの主な機能は次の通りです。
前回説明した通り、Finderは最初から起動していて、終了させることはできません。 Finderのウィンドウを開くには、DockのFinderアイコンをクリックします。 ウィンドウを増やすには、メニューバーの「ファイル」をクリックして、「新規Finderウィンドウ」を選択します。
よく使われるフォルダは、Finderのサイドバーに登録されています。 そこをクリックしますと、そのフォルダの中身が表示されます。 なお、サイドバーにあるログイン名はホームフォルダです。
フォルダの中身の表示については、次の3種類の表示形式があります。 ツールバーのボタンをクリックしますと、表示形式が切り替わります。
フォルダのアイコンをダブルクリックしますと、そのフォルダの中身が表示されます。 前へ戻るには、左三角ボタンをクリックします。 ファイルのアイコンをダブルクリックしますと、そのファイルは適切なアプリケーションで開かれます。
なお、メニューバーの「移動」をクリックして、「コンピュータ」を選択しますと、ルートフォルダの中身が表示されます。 また、メニューバーの「移動」をクリックして、「内包しているフォルダ」を選択しますと、親フォルダの中身が表示されます。
フォルダを作成するには、作成先を表示した状態で、メニューバーの「ファイル」をクリックして、「新規フォルダ」を選択します。 フォルダ名は「名称未設定フォルダ」のようになりますので、必要に応じて変更します。
ファイルやフォルダを削除するには、ゴミ箱を利用します。 まず、削除したいファイルやフォルダのアイコンを、Dockのゴミ箱へドラッグ・アンド・ドロップします。 ある程度ゴミ箱へ移動したら、Dockのゴミ箱をクリックし、メニューバーの「Finder」をクリックして、「ゴミ箱を空にする」を選択します。 ファイルやフォルダは、いったん削除しますと、普通の操作では復元できません。 操作ミスによるファイルやフォルダの消滅を防ぐため、いったんゴミ箱へ移動するのです。
ファイル名やフォルダ名を変更するには、名前の部分をクリックします。 すると、名前が水色の枠で囲まれ、名称変更ができます。 returnキーを押して離しますと、変更が確定します。 escキーを押して離しますと、変更が取り消されます。
ファイルやフォルダを移動するには、そのアイコンを移動先へドラッグ・アンド・ドロップします。
ファイルやフォルダをコピーするには、optionキーを押しながら、そのアイコンをコピー先へドラッグ・アンド・ドロップします。
ファイルやフォルダの管理データを確認するには、ファイルやフォルダをクリックし、メニューバーの「ファイル」をクリックして、「情報を見る」を選択します。 すると、ウィンドウが開いて、ファイルやフォルダのサイズ、変更日、所有権、アクセス権などが確認できます。
ファイルやフォルダのアクセス権は変更できます。 「情報を見る」で開いたウィンドウで、「所有権とアクセス権」→「詳細な情報」とクリックし、「グループアクセス」メニューと「その他」メニューを「アクセス不可」にしますと、他のユーザはそのファイルやフォルダを読み書きできなくなります。 ただし、むやみにアクセス不可にしますと、パソコンが動かなくなるかもしれません。 アクセス権を変更するのは、自分が作成したファイルやフォルダだけにしてください。
ここで、具体的な例を見ながら、ファイルの管理方法について説明します。
学生番号B05A001の東京子は、次の2つのテーマについて、調査を行っているとします。
そして、最初に次の資料を集めたとします。
東京子は、Jeditを起動してこれらの資料を入力し、ファイル名を「資料1.txt」〜「資料4.txt」としてデスクトップに保存しました。
b05a001 | ..+-----+-----+.. | | デスクトップ 書類 | : +-----------+-----+-----+-----------+ | | | | 資料1.txt 資料2.txt 資料3.txt 資料4.txt
ファイル名が「資料1.txt」〜「資料4.txt」では、後で見たとき何の資料か分かりません。 そこで、東京子は、ファイル名を分かりやすいものに変えました。
b05a001 | ..+-----+-----+.. | | デスクトップ 書類 | : +-----------+-----+-----+-----------+ | | | | 神田祭.txt 祇園祭.txt 舞姫.txt 坊っちゃん.txt
明日以降も集めた資料を入力しますと、祭りの資料と近代文学の資料が混在します。 また、いずれデスクトップがアイコンだらけになってしまいます。 そこで、東京子は、「書類」フォルダの中に「祭り」フォルダと「近代文学」フォルダを作成しました。
b05a001 | ..+--------+--------+.. | | デスクトップ 書類 : | ..+-----------+-----------+.. | | 祭り 近代文学
そして、デスクトップにあるファイルを適切なフォルダに移動しました。
b05a001 | ..+--------+--------+.. | | デスクトップ 書類 : | ..+-----------+-----------+.. | | 祭り 近代文学 | | +-----+-----+ +-----+-----+ | | | | 神田祭.txt 祇園祭.txt 舞姫.txt 坊っちゃん.txt
これで、資料が増えても大丈夫になりました。 東京子は、資料がもっと増えたなら、「祭り」フォルダの中に地域ごとのフォルダを作成したり、「近代文学」フォルダの中に作者ごとのフォルダを作成しようと考えています。
パソコンのファイルは、フロッピーディスクやCD-Rなどに保存できます。 保存したファイルは、他のパソコンで読み取れます。 また、デジタルカメラでは、メモリーカードなどに画像を保存して、パソコンでそのファイルを読み取ります。 ここでは、フロッピーやメモリーカードなどを、記録メディアと呼ぶことにします。
東京女子大学のMacでは、次の記録メディアが利用可能です。
どの記録メディアも、Macに挿入しますと、デスクトップにアイコンが現れます。 そのアイコンをダブルクリックしますと、ウィンドウが開いて、記録メディアの中身が確認できます。 後はハードディスクと同じように、ファイルを開いたりコピーしたりできます。
記録メディアは、いきなり取り外しますと、ファイルを壊す恐れがあります。 記録メディアを取り外すときは、まず、アイコンをゴミ箱へドラッグ・アンド・ドロップします。 アイコンが消えましたら、少し待ってから取り外してください。
なお、フロッピーディスクは昔からよく使われていますが、意外に壊れやすいので、なるべく使わないようにしてください。 また、CD-RやCD-ROMなどでは、ディスクの作成やディスクの消去といった操作が必要になります。 現時点で最も使いやすい記録メディアは、USBメモリです。 記録メディアについての詳細は、東京女子大学情報処理センター(http://www-local.twcu.ac.jp/cis/)の「ローカルガイド」を参照してください。