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今日は、Java言語の復習をします。 Java言語の基本事項を手短にまとめます。
一つのプログラムは、いくつかのプログラム単位から段階的に構成されます。 プログラム単位の中では、式と文が重要です。
式 ( expression )は、値を持つプログラム単位です。 式は、変数やリテラルを、演算子で結合したり関数を適用したりして作られます。
変数 ( variable )は、データが格納できる「入れ物」です。 Javaでは、変数は宣言してはじめて使えます。 その際に、格納できるデータの種類、すなわち データ型 ( data type )を指定しなければなりません。
Javaのデータ型は、基本データ型と参照データ型に分類できます。
基本データ型
には、整数型(
byte
,
short
,
int
,
long
)、浮動小数点数型(
float
,
double
)、文字型(
char
)、および論理型(
boolean
)があります。
参照データ型
には配列型とクラスがあります。
リテラル
は、データそのものを表すプログラム単位です。
Javaでは、数値(
10
など)、文字(
'A'
など)、真理値(
true
と
false
)が使えます。
演算子
には、算術演算子、関係演算子、および論理演算子があります。
算術演算子
には、足し算(
+
)、引き算(
-
)、掛け算(
*
)、割り算(
/
)、剰余(
%
)があります。
関係演算子
には、小なり(
<
)、以下(
<=
)、大なり(
>
)、以上(
>=
)、等しい(
==
)、等しくない(
!=
)があります。
論理演算子
には、かつ(
&&
)、または(
||
)、〜でない(
!
)があります。
演算子には、
+
より
*
が優先されるといった優先順序があります。
括弧を使えば優先順序が変えられます。
文
(
statement
)は、代入や手続き呼出しなどの命令を示すプログラム単位です。
Javaでは、文の終わりにセミコロン(
;
)を書きますが、制御構造に関する文ではセミコロンは書きません。
宣言文 ( declarative statement )は変数を宣言する文です。 形式は、
データ型の名前 変数名;
です。
代入文 ( assignment statement )は変数に式の値を格納する文です。 形式は、
変数名 = 式;
です。
Javaには、複数の変数を宣言したり、宣言と代入をまとめたりする省略形が用意されています。
また、代入文
x = x + 1
と
x = x - 1
は、それぞれ
x++
,
x--
と書けます。
プログラムの基本形は、文を並べたものです。 このようなプログラムを実行しますと、コンピュータは文の順序に従って動きます。 コンピュータの動きを変えるには、 制御構造 ( control structure )を利用します。 制御構造を表す文には、条件文や繰返し文などがあります。
条件文
(
conditional statement
)は、条件が成り立つかどうかによって実行する文が変わるものです。
条件文には、
if
文と
if
-
else
文があります。
if
文の形式は
if (式) { 文の並び }
です。
これは、式の値が
true
ならば文の並びが実行されます。
if
-
else
文の形式は
if (式) { 文の並び1 } else { 文の並び2 }
です。
これは、式の値が
true
ならば文の並び1が実行され、
false
ならば文の並び2が実行されます。
if
-
else
文を多重にするには、
if (式1) { 文の並び1 } else if (式2) { 文の並び2 } else { 文の並び3 }
のように書きます。
繰返し文
は、文を何度か繰り返し実行するものです。
繰返し文には、
while
文と
for
文があります。
while
文の形式は
while (式) { 文の並び }
です。
これは、式の値が
true
である限り、文の並びが繰り返し実行されます。
for
文の形式は
for (文1; 式; 文2) { 文の並び }
です。 これは、
文1 while (式) { 文の並び 文2 }
と同じ意味です。
for
文では、繰返しの回数を数える変数、すなわち
ループ制御変数
がよく使われます。
配列 ( array )
配列型 ( array type )
添字 ( index )
配列要素 ( array element )
レコード ( record )
レコード型 ( record type )
フィールド ( field )
構造体 ( structure )
クラス ( class )
インスタンス ( instance )
関数 ( function )
手続き ( procedure )
メソッド ( method )
引数 ( argument )
実引数 ( actual argument )
仮引数 ( formal argument )
値呼出し ( call by value )
パスカルの三角形の最初の8行を出力するプログラムを作成してください。 ここで、 パスカルの三角形 とは、三角形の辺には1を書き、内部には左肩と右肩の和を書いて得られる図形のことです。
1 1 1 1 2 1 1 3 3 1 1 4 6 4 1 : :
プログラムでは、配列を使って一行一行計算しては出力するようにしてください。 つまり、はじめに
{1, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 0}
という配列を作成して要素を出力し、次に
{1, 1, 0, 0, 0, 0, 0, 0}
という配列に更新して要素を出力し、その次に
{1, 2, 1, 0, 0, 0, 0, 0}
という配列に更新して要素を出力し、…とします。 配列の更新は、三角形の辺を表す要素を1にし、内部を表す要素をその左の値だけ増加させます。 要素の更新の順序に注意が必要です。
なお、三角形の出力が左詰めになっても構いません。
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