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コンピュータIIIB(Javaアルゴリズム)第2回

目次 索引
2.1 Java言語の復習
2.1.1 式と演算子
2.1.2 宣言文と代入文
2.1.3 制御構造
2.1.4 配列
2.1.5 クラス
2.1.6 メソッド
2.2 演習2
2.3 レポート課題
2.4 参考文献
値呼出し  インスタンス  仮引数  関数  クラス  構造体    実引数  条件文  制御構造  宣言文  添字  代入文  データ型  手続き  配列  配列型  配列要素  引数  フィールド    変数  メソッド  レコード  レコード型 

2.1 Java言語の復習

今日は、Java言語の復習をします。 Java言語の基本事項を手短にまとめます。

2.1.1 式と演算子

一つのプログラムは、いくつかのプログラム単位から段階的に構成されます。 プログラム単位の中では、式と文が重要です。

expression )は、値を持つプログラム単位です。 式は、変数やリテラルを、演算子で結合したり関数を適用したりして作られます。

変数variable )は、データが格納できる「入れ物」です。 Javaでは、変数は宣言してはじめて使えます。 その際に、格納できるデータの種類、すなわち データ型data type )を指定しなければなりません。

Javaのデータ型は、基本データ型と参照データ型に分類できます。 基本データ型 には、整数型( byte , short , int , long )、浮動小数点数型( float , double )、文字型( char )、および論理型( boolean )があります。 参照データ型 には配列型とクラスがあります。

リテラル は、データそのものを表すプログラム単位です。 Javaでは、数値( 10 など)、文字( 'A' など)、真理値( truefalse )が使えます。

演算子 には、算術演算子、関係演算子、および論理演算子があります。 算術演算子 には、足し算( + )、引き算( - )、掛け算( * )、割り算( / )、剰余( % )があります。 関係演算子 には、小なり( < )、以下( <= )、大なり( > )、以上( >= )、等しい( == )、等しくない( != )があります。 論理演算子 には、かつ( && )、または( || )、〜でない( ! )があります。

演算子には、 + より * が優先されるといった優先順序があります。 括弧を使えば優先順序が変えられます。

2.1.2 宣言文と代入文

statement )は、代入や手続き呼出しなどの命令を示すプログラム単位です。 Javaでは、文の終わりにセミコロン( ; )を書きますが、制御構造に関する文ではセミコロンは書きません。

宣言文declarative statement )は変数を宣言する文です。 形式は、

データ型の名前 変数名;

です。

代入文assignment statement )は変数に式の値を格納する文です。 形式は、

変数名 = 式;

です。

Javaには、複数の変数を宣言したり、宣言と代入をまとめたりする省略形が用意されています。 また、代入文 x = x + 1x = x - 1 は、それぞれ x++ , x-- と書けます。

2.1.3 制御構造

プログラムの基本形は、文を並べたものです。 このようなプログラムを実行しますと、コンピュータは文の順序に従って動きます。 コンピュータの動きを変えるには、 制御構造control structure )を利用します。 制御構造を表す文には、条件文や繰返し文などがあります。

条件文conditional statement )は、条件が成り立つかどうかによって実行する文が変わるものです。 条件文には、 if 文と if - else 文があります。 if 文の形式は

if (式) {
    文の並び
}

です。 これは、式の値が true ならば文の並びが実行されます。 if - else 文の形式は

if (式) {
    文の並び1
} else {
    文の並び2
}

です。 これは、式の値が true ならば文の並び1が実行され、 false ならば文の並び2が実行されます。 if - else 文を多重にするには、

if (式1) {
    文の並び1
} else if (式2) {
    文の並び2
} else {
    文の並び3
}

のように書きます。

繰返し文 は、文を何度か繰り返し実行するものです。 繰返し文には、 while 文と for 文があります。 while 文の形式は

while (式) {
    文の並び
}

です。 これは、式の値が true である限り、文の並びが繰り返し実行されます。 for 文の形式は

for (文1; 式; 文2) {
    文の並び
}

です。 これは、

文1
while (式) {
    文の並び
    文2
}

と同じ意味です。 for 文では、繰返しの回数を数える変数、すなわち ループ制御変数 がよく使われます。

2.1.4 配列

配列array

配列型array type

添字index

配列要素array element

2.1.5 クラス

レコードrecord

レコード型record type

フィールドfield

構造体structure

クラスclass

インスタンスinstance

2.1.6 メソッド

関数function

手続きprocedure

メソッドmethod

引数argument

実引数actual argument

仮引数formal argument

値呼出しcall by value


2.2 演習2

パスカルの三角形の最初の8行を出力するプログラムを作成してください。 ここで、 パスカルの三角形 とは、三角形の辺には1を書き、内部には左肩と右肩の和を書いて得られる図形のことです。

      1
     1 1
    1 2 1
   1 3 3 1
  1 4 6 4 1
 :         :

プログラムでは、配列を使って一行一行計算しては出力するようにしてください。 つまり、はじめに

{1, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 0}

という配列を作成して要素を出力し、次に

{1, 1, 0, 0, 0, 0, 0, 0}

という配列に更新して要素を出力し、その次に

{1, 2, 1, 0, 0, 0, 0, 0}

という配列に更新して要素を出力し、…とします。 配列の更新は、三角形の辺を表す要素を1にし、内部を表す要素をその左の値だけ増加させます。 要素の更新の順序に注意が必要です。

なお、三角形の出力が左詰めになっても構いません。


2.3 レポート課題

今日の演習2の答案をkonishi@twcu.ac.jpあてにメールで送ってください。 メールには、学生番号、氏名、科目名、授業日(10月1日)を明記してください。


2.4 参考文献


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2004年10月1日更新
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