巡回セールスマン問題(Traveling salesman problem:TSP)とは、あるセールスマン
が、いくつかの都市を順番に一度ずつ訪問し、最後に出発点に戻って来るときに
最短の距離で各都市を訪問するための順路を決定する問題である。
訪問すべき都市の数を N とすると、すべての組合せ数は
になるので訪問すべき都市数が増加すると極端に難しい問題とな
る。
いま A,B,C,D,E の 5 都市を訪問する TSP を考える。まず都市の数の 2 乗 25 個のニューロンを用意する。行方向に都市、列方向に訪問順序をとるとすれ ば、
のような表は BACED の順序で都市を訪問することを表している。
X 行 i 列のニューロンの出力を と表し、都市 X と 都市 Y との
距離を
と表すことにすると、
を最小にする問題となる。エネルギー関数は、これらの制約条件のもとで 目的関数を最小にする制約付最小化の問題になる。
ホップフィールドは A=B=500, C=200, D=500, N=15 として 計算している。
と比較すれば、
となる。ここで はクロネッカーのデルタ
である。 実際に programing するときには
を十分に小さい ,
で近似して
という近似差分を用いて を
の漸化式で更新すればよい。