Wordでは、一文字ずつフォントを変更したり、一行ずつ行間を変えたりできます。 それとは別に、「すべての見出しをMS ゴシックにする」や、「すべての段落の行間を1.5行にする」といった規則を設定することもできます。 このようなことを行うには、Wordの スタイル を利用します。
Wordを起動して、リボンの「ホーム」をクリックすると、右側に「標準」、「見出し 1」、「見出し 2」などの、スタイルのアイコンが並びます。 「段落」というスタイルはありませんが、普通は「標準」で代用します。
それぞれのスタイルには、あらかじめフォントや行間などの規則が設定されています。 文字列をドラッグして、スタイルのアイコンをクリックすると、その文字列にそのスタイルが適用されます。
スタイルの設定は、スタイルのアイコンを右クリックして「変更」をクリックすると、変更できます。 スタイルの設定の変更は、そのスタイルを利用するときに行えばいいですが、「標準」スタイルは最初にやったほうがいいです。 なぜなら、「標準」スタイルは他のスタイルの元になるからです。
レポートや論文で、「本文はMS 明朝」、「見出しはMS ゴシック」などと指定されることがあります。 Office 2013までは、本文=段落=標準がデフォルト(初期設定)ではMS 明朝なので、何もしなくてよかったのですが、Office 2016からは、本文=段落=標準がデフォルトでは游明朝なので、スタイルの設定を変更する必要があります。
構成要素 | Office 2013 | Office 2016 |
---|---|---|
見出し(英数字) | Arial | 游ゴシック Light |
本文(英数字) | Century | 游明朝 |
見出し(日本語) | MS ゴシック | 游ゴシック Light |
本文(日本語) | MS 明朝 | 游明朝 |
リボンの「ホーム」をクリックし、「標準」を右クリックし、「変更」をクリックすると、「スタイルの変更」ウィンドウが開きます。
「書式」ボタンをクリックし、「フォント」をクリックすると、「フォント」ウィンドウが開きます。
「日本語用のフォント」を「MS 明朝」、「英数字用のフォント」を「Century」に変更します。 「OK」ボタンで「フォント」ウィンドウと「スタイルの変更」ウィンドウを閉じます。 これで、本文=段落=標準のフォントがMS 明朝になります。
続いて、見出しのスタイルを変更します。 ここでは、次のように設定します。
レベル | 見出し | 日本語フォント | 英数字フォント | サイズ | インデント(左) | 間隔(前後) |
---|---|---|---|---|---|---|
レベル 1 | 見出し 1 | MS ゴシック | Arial | 16ポイント | 0字 | 0行 |
レベル 2 | 見出し 2 | MS ゴシック | Arial | 14ポイント | 0字 | 0行 |
リボンの「ホーム」をクリックし、「見出し 1」アイコンを右クリックし、「変更」をクリックすると、「スタイルの変更」ウィンドウが開きます。
日本語用のフォントと英数字用のフォントを設定するには、左下の「書式」をクリックし、「フォント」をクリックして、「フォント」ウィンドウを開きます。
日本語用のフォントを「MS ゴシック」、英数字用のフォントを「Arial」、サイズを「16」に変更します。
インデントや間隔を設定するには、左下の「書式」をクリックし、「段落」をクリックして、「段落」ウィンドウを開きます。
「段落」ウィンドウで、見出しのインデントや間隔が設定できます。
「見出し 2」についても、同じようにスタイルを設定してください。
見出しのインデント(字下げ)については、「スタイル」だけでなく「アウトライン」の設定も必要になります。
リボンの「ホーム」をクリックし、「アウトライン」ボタンをクリックし、「新しいアウトラインの定義」をクリックします。 すると、「新しいアウトラインの定義」ウィンドウが開きます。 そして、「左インデントからの距離」と「インデント位置」を0mmにします。 ここで、「左インデントからの距離」は見出し番号のインデント、「インデント位置」は見出し文字列のインデントです。
「変更するレベルをクリックしてください」の「2」をクリックし、「見出し 2」についても「左インデントからの距離」と「インデント位置」を0mmにします。
PowerPointでスライドを作成するときは、最初にスライドのテーマを決定します。 PowerPointには、数十種類のテーマが用意されていますので、内容にあったものを選びます。 ここでは、白いテーマのままにします。
テーマを決めたらスライドを作成してもいいですが、ここでは、スライド・マスターを設定します。 スライド・マスター を設定すると、すべてのスライドについて、スライド・タイトルや箇条書きのフォントや字の大きが設定できます。 1枚1枚のスライドのフォントや字の大きを変更してもいいですが、スライド・マスターを利用すると、自動的に統一感のあるスライドが作成できるのです。
ここでは、最近の(Office 2016以降の)游ゴシックではなく、伝統的な(Office 2013以前の)MS ゴシックを使うことにします。
それでは、PowerPointを起動し、リボンの「表示」をクリックし、「スライドマスター」をクリックします。 すると、左側に数枚のスライドが表示されます。
上から順に、
です。 基本的に、2番目の「タイトル スライド レイアウト」と、3番目の「タイトルとコンテンツ レイアウト」のみ設定します。
リボンの「ホーム」をクリックし、左側の「タイトル スライド レイアウト」(上から2番目)をクリックします。 右側のスライドの「マスタータイトルの書式設定」をドラッグし、リボンでフォントを「MS ゴシック」にし、字の大きさを「60」にします。 これで、タイトル・スライドのタイトルのフォントが設定されます。 同じように、「マスターサブタイトルの書式設定」をドラッグし、リボンでフォントを「MS ゴシック」にし、字の大きさを「36」にします。 これで、タイトル・スライドのサブタイトルのフォントが設定されます。
左側の「タイトルとコンテンツ レイアウト」(上から3番目)をクリックします。 右側のスライドの「マスタータイトルの書式設定」をドラッグし、リボンのフォントを「MS ゴシック」にし、字の大きさを「48」にします。 これで、「タイトルとコンテンツ」スライドのタイトルのフォントが設定されます。 同じように、「マスターテキストの書式設定」をドラッグし、リボンでフォントを「MS ゴシック」にし、字の大きさを「36」にします。 これで、「タイトルとコンテンツ」スライドの箇条書きのフォントが設定されます。
スライド・マスターの設定が終わったら、リボンの「スライドマスター」をクリックし、「マスター表示を閉じる」をクリックします。
この授業、DS・ICT入門IIでは、Excel、情報検索、Word、PowerPointについて、DS・ICT入門Iより高度な内容を説明しました。 ただし、やってきたことは、レポート作成やプレゼンテーション・スライド作成の練習であって、本当のレポート作成やプレゼンテーション・スライド作成は行っていません。 そこで、残りの授業時間では、これまでに習ったことを踏まえて、最終レポートと最終プレゼンテーション・スライドを作成してもらいます。
最終レポートと最終プレゼンテーション・スライドは、放課後に取り組んでもよいですが、なるべく授業時間の中で完成させてください。 時間配分の目安は、以下のとおりですが、より速く進めても構いません。
第14回と第15回は、すべての時間を、課題に取り組む時間と、質問を受け付ける時間にします。 教室のパソコンや持参したパソコンで、レポート作成やプレゼンテーション・スライド作成に取り組んでください。 質問は随時受け付けます。
最終レポートは、表紙が1ページ、目次が1ページ、本文と参考文献が2〜4ページで作成してください。 最終レポートの条件は、以下のとおりです。
最終レポートが完成したら、その内容を最終プレゼンテーション・スライドにしてください。 最終プレゼンテーション・スライドは、表紙が1枚、本文と参考文献が4〜8枚で作成してください。 最終プレゼンテーション・スライドの条件は、以下のとおりです。
第15回の授業の後に、最終レポート(Wordファイル)と最終プレゼンテーション・スライド(PowerPointファイル)をメールで提出してください。 差出人は大学発行のメール・アドレス(学生番号@cis.twcu.ac.jp)とし、宛先はkonishi@cis.twcu.ac.jpとします。 メールの本文には、学生番号、氏名、科目名、授業日(12月18日)を明記してください。
最終レポート、最終プレゼンテーション・スライドを含め、すべての提出物の提出期限を2025年1月30日(木)とします。