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情報処理技法(リテラシ)II 第5回

目次
5.1 情報検索(1)
5.1.1 資料の重要性
5.1.2 資料の種類
5.1.3 図書館の利用
5.1.4 東京女子大学図書館
5.1.5 データベースの利用
5.2 演習5
5.3 レポート課題
5.4 参考文献
索引
縮刷版
論文雑誌
データベース
配架
NDC
日本十進分類法
司書
東京女子大学OPAC
CiNii Books
CiNii Articles

5.1.1 資料の重要性

レポート作成や論文作成で、最初にやることは、資料集めです。 適切な資料を効率的に探すことができれば、じっくりとレポートや論文を書くことができます。

「適当なキーワードで検索すれば、資料なんて、すぐに集まる。」と思うかもしれません。 しかし、インターネット上の情報は、貴重なものもありますが、いい加減なものも多いです。

例えば、フリー百科事典「Wikipedia」の場合、英語のページはよく書けているのに、日本語のページは書きかけで放置されていることがあります。 そういう中途半端な情報を元にレポートや論文を書いても、説得力はありません。

5.1.2 資料の種類

レポート作成や論文作成に役立つ資料は、次のようなものです。

新聞については、 縮刷版 というものがあります。 これは、過去の新聞の紙面を縮小印刷して製本したり、PDFファイルにしてDVDに記録したものです。 多くの図書館で利用可能で、数十年分の新聞記事が閲覧できます。

論文雑誌 とは、学会などが定期的に発行する雑誌で、研究者が投稿した論文が掲載されているものです。 論文雑誌は、普通、書店では売っていません。 大学などの図書館で閲覧できます。 特に研究レベルでは、論文雑誌が重要になります。

データベース とは、特定の研究分野に関するデータの検索などが行えるシステムです。 誰でも無料で利用できるものもあれば、大学が契約していて、大学のパソコンだけから利用できるものもあります。

5.1.3 図書館の利用

レポート作成や論文作成で、必要な資料を集めるには、図書館に行く必要があります。 まず、一般的な図書館の利用法について説明します。

図書館の書籍の並べ方( 配架 といいます)は、 NDC 日本十進分類法 )に従っていることが多いです。 以下は、NDCの最も大きな分類です。

表 5.1 NDC(日本十進分類法)
分類記号 分野
0 総記
1 哲学・宗教
2 歴史・地理
3 社会科学
4 自然科学
5 技術
6 産業
7 芸術
8 言語
9 文学

ただし、専門図書館では、独自の配架方式を採用している場合があります。 また、雑誌の配架は、NDCと関係なく、雑誌名の五十音順やアルファベット順になっていたりします。

図書館には 司書 とよばれる人がいます。 司書は情報探索のプロです。 図書館でうまく資料が探せないときは、司書に相談してみてください。

うまく資料が見つかったら、次に、借りるかコピーするかです。 普通、書籍は借りられますが、リファレンス類、新聞縮刷版、一般雑誌、論文雑誌は借りられません。 図書館の職員に依頼すると、(著作権の範囲内で)実費でコピーしてもらえます。

5.1.4 東京女子大学図書館

次に、東京女子大学図書館についてです。 東京女子大学のホームページ( http://www.twcu.ac.jp/ )を開き、「図書館・各種センター」→「図書館」→「東京女子大学図書館」とクリックすると、図書館のトップページ( http://library.twcu.ac.jp/ )が開きます。

図書館のトップページは、蔵書検索データベースOPACを利用するのに便利ですが、「トップページ」をクリックすると戻れるので、OPACは後回しにして、「図書館総合案内」→「フロアガイド」とクリックすると、フロアガイドのページ( http://library.twcu.ac.jp/floor/ )が開きます。

フロアガイドを見ると、書籍については地階、2階、3階に、NDCに従って配架されているのが分かります。 また、リファレンス類や新聞縮刷版、雑誌バックナンバーは地階にあり、最近の新聞と雑誌は1階にあることも分かります。 1階のカウンターに行けば、文献探索の質問を受け付けてくれることや、新聞・雑誌は貸出不可であることも分かります。

5.1.5 データベースの利用

「資料の探し方」→「テーマ別データベース検索」とクリックすると、テーマ別データベース検索のページ( http://library.twcu.ac.jp/found/dbsearch/ )が開きます。 (このページは、トップページの「データベース検索」をクリックしても開きます。)

テーマ別データベース検索を見ると、それぞれの専門分野で、文献検索や研究データの検索ができることが分かります。 この授業では、

の3種類のデータベースを使ってみます。 なお、「資料の探し方」→「資料の探し方ナビ」とクリックすると、資料の探し方ナビのページ( http://library.twcu.ac.jp/found/find/ )が開きますので、データベースの使い方が確認できます。

東京女子大学OPAC https://opac.library.twcu.ac.jp/opac/opac_search/ )は、学内の書籍や雑誌を探す検索システムです。 キーワードで検索する「簡易検索」と、著者名やタイトルなどで検索する「詳細検索」があります。 図書館のトップページから使えるようになっています。

以下は、ガイダンスのときに紹介したテーマの例です。

例1 仏像を修復したという新聞記事を読んだが、仏像を修復していいのか。

例2 地球温暖化はデマだというテレビ番組を見たが、最近の異常気象は何なのか。

例3 都内の大学の定員を減らすというニュースを聞いたが、過疎化対策になるのか。

仏像の修復について調べる場合、まず、OPACの入力欄に「仏像 修復」と入力して「簡易検索」をクリックします。 すると、キーワードにヒットする書籍が一覧表示されます。 タイトルをクリックすると、

などが表示されます。 「検索結果一覧に戻る」をクリックすると、一覧表示に戻ります。

キーワード検索で、うまく検索できない場合は、キーワードを変えてみます。 「仏像 修復」の検索結果を見ていると、「文化財 修復」のほうがよさそうです。 キーワードの入力欄を「文化財 修復」に変更して「検索」をクリックすると、文化財修復を論じている書籍が数件見つかります。

地球温暖化について調べる場合、「地球温暖化 異常気象」で検索すると、「地球温暖化だから異常気象だ」という内容の書籍ばかり表示されます。 そこで、「地球温暖化」と「異常気象」を別々に検索すると、そうではない内容の書籍が数件見つかります。

過疎化対策について調べる場合、「過疎化対策」で検索すると、何も表示されません。 「過疎」なら表示されるので、検索結果を見ていると、「地方創生」というキーワードに気づきます。 実際、「地方創生」で検索すると、過疎化対策を論じている書籍が数件見つかります。

東京女子大学OPACの「詳細検索」は、次のようなときに利用します。

ここでは、書籍のデータベースとしてCiNii Booksを利用し、OPACの「詳細検索」で、その書籍が学内にあるかを確かめます。 また、論文のデータベースとしてCiNii Articlesを利用し、OPACの「詳細検索」で、その雑誌が学内にあるかを確かめます。

CiNii Books https://ci.nii.ac.jp/books/ )(CiNiiはサイニィと読みます)は、国立情報学研究所が提供する、書籍のデータベースです。

図書館のトップページから「資料の探し方」→「テーマ別データベース検索」とクリックするか、一般の検索エンジンで「cinii」と検索して、「大学図書館の本を探す」をクリックしてください。

使い方はOPACと大体同じで、キーワード入力欄にキーワードを入力して「検索」をクリックします。 違いは、検索結果のタイトルをクリックすると、所蔵している大学図書館が一覧表示されるところです。

その一覧から「東京女子大学図書館」を探してもいいですが、ここでは著者名をメモし、OPACの「詳細検索」をやってみます。 図書館のトップページを開き、OPACの「詳細検索」をクリックしてください。 そして、最初の入力欄に著者名を入力し、「著者名に左の語句を含む」を選択して「検索」をクリックしてください。 もし学内にその書籍があれば、検索結果に表示されます。

CiNii Articles https://ci.nii.ac.jp/ )は、国立情報学研究所が提供する、論文のデータベースです。

図書館のトップページから「資料の探し方」→「テーマ別データベース検索」とクリックするか、一般の検索エンジンで「cinii」と検索して、「日本の論文を探す」をクリックしてください。

使い方はOPACと大体同じで、キーワード入力欄にキーワードを入力して「検索」をクリックします。 違いは、検索結果が論文一覧になっていて、タイトルをクリックすると(あれば)概要が表示されるところです。

論文一覧には雑誌名が書いてありますが、その雑誌が学内にあるとは限りません。 そこで、雑誌名をメモし、OPACの「詳細検索」をやってみます。 図書館のトップページを開き、OPACの「詳細検索」をクリックしてください。 そして、最初の入力欄に雑誌名を入力し、「書名に左の語句を含む」を選択して「検索」をクリックしてください。 もし学内にその雑誌があれば、検索結果に表示されます。

もし、他の大学図書館にある書籍や論文を閲覧したければ、本学の図書館のカウンターに相談してください。 その大学図書館を利用するための紹介状を書いてくれたり、その大学図書館から取り寄せたりしてくれます。


5.2 演習5

[文献リスト作成]ガイダンスのときに、最終レポートと最終プレゼンテーション・スライドのテーマを検討するように言いました。 社会問題、先端技術、有名人など、自分が興味を持てるテーマにしてください。

今日は、現時点で検討しているテーマでいいので、それに関するキーワードを考え、OPACやCiNii Books, CiNii Articlesで書籍や論文を探し、文献リストを作成してください。


5.3 レポート課題

今日の演習5の答案(メール本文かWordファイル)をメールで提出してください。 差出人は学内のメール・アドレス(学生番号@cis.twcu.ac.jp)とし、宛先はkonishi@cis.twcu.ac.jpとします。 メールの本文には、学生番号、氏名、科目名、授業日(10月23日)を明記してください。


5.4 参考文献


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2019年10月23日更新
小西 善二郎 <konishi@cis.twcu.ac.jp>
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