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コンピュータIID(UNIXとHTML)第11回

目次
11.1 フォントの変更
11.1.1 フォント・スタイル
11.1.2 テキストの強調
11.1.3 フォントの大きさ
11.1.4 テキストの色
11.2 テキストと背景
11.2.1 テキストと背景の色
11.2.2 背景画像
11.3 テキストの位置揃え
11.3.1 左揃え、中央揃え、右揃え
11.3.2 上付き添字、下付き添字
11.3.3 テキストの装飾
11.4 テキストの流し込み
11.5 演習11
11.6 レポート課題
11.7 参考文献
索引

11.1 フォントの変更

11.1.1 フォント・スタイル

HTMLでは、テキストをイタリック体(斜体)、ボールド体(太字)などにすることができます。 フォントの切り換えは以下の表に従ってください。 タグを組み合わせることにより、ボールドイタリック体などにもできます。 ただし、システムに適切なフォントがなければ、タグが無視されたように表示されます。

表 11.1  フォント・スタイル
タグ フォント・スタイル 覚え方
<B></B> ボールド体 Bold
<I></I> イタリック体 Italic
<TT></TT> タイプライタ体 Typewriter Type
オリジナル: Good afternoon! こんにちは。<BR>
ボールド体: <B>Good afternoon! こんにちは。</B><BR>
イタリック体: <I>Good afternoon! こんにちは。</I><BR>
タイプライタ体: <TT>Good afternoon! こんにちは。</TT><BR>
ボールドイタリック体: <B><I>Good afternoon! こんにちは。</I></B>
オリジナル: Good afternoon! こんにちは。
ボールド体: Good afternoon! こんにちは。
イタリック体: Good afternoon! こんにちは。
タイプライタ体: Good afternoon! こんにちは。
ボールドイタリック体: Good afternoon! こんにちは。

11.1.2 テキストの強調

文章を書いていると、一部の語句を強調したくなることがあります。 英語などの場合、強調する語句はイタリック体を用いるのが習わしです。 しかし、強調だから <I></I> で囲むなどと考えていたのでは、作者は文章の内容に集中できません。 このため、HTMLには、ここからここまでを強調するというタグ <EM></EM> が用意されています。 作者は、慣習を意識せず、このタグを使って強調する語句を指定します。 ブラウザは、慣習に基いて、その語句をイタリック体で表示します。

ブラウザは、強調以外にもいくつかの慣習を知っています。 主なものを表に示します。

表 11.2  テキストの構造を表すタグ
テキスト タグ 表示 覚え方
強調 <EM></EM> イタリック体 EMphasize
より強い強調 <STRONG></STRONG> ボールド体
文献参照 <CITE></CITE> イタリック体
定義語句 <DFN></DFN> ボールド体 DeFiNition
プログラムコード <CODE></CODE> タイプタイタ体
出力例 <SAMP></SAMP> タイプライタ体 SAMPle
キー入力 <KBD></KBD> タイプライタ体 KeyBoarD
変数 <VAR></VAR> イタリック体 VARiable

なお、 <B> , <I> , <TT> タグと同様に、タグが無視されたように表示されることがあります。

<P>
<STRONG>Don't write</STRONG>
<CODE>if (x = y)</CODE> ....
A single equal sign (<CODE>=</CODE>) is used
in an <EM>assignment statement</EM>.
</P>
Don't write if (x = y) .... A single equal sign ( = ) is used in an assignment statement .

11.1.3 フォントの大きさ

フォントの大きさを切り換えるには、単純な方法とやや複雑な方法があります。

前者は、 <BIG></BIG> で囲めばより大きなフォントが使われ、 <SMALL></SMALL> で囲めばより小さなフォントが使われるというものです。

後者は <FONT> タグを用いるものです。 size 属性によってフォントの大きさを指定します。 この値は1から7までで、値が大きいほど大きなフォントが使われます。 3が普通の大きさです。 size 属性の値は、 +1 , -2 のような相対指定も可能です。

システムに適切なフォントがなければ、それに近いフォントが選ばれたり、タグが無視されたりします。

<FONT size="5">Good afternoon!</FONT><BR>
<FONT size="4">Good afternoon!</FONT><BR>
<FONT size="3">Good afternoon!</FONT><BR>
<FONT size="2">Good afternoon!</FONT>
Good afternoon!
Good afternoon!
Good afternoon!
Good afternoon!
注意

規格の上では、 <FONT> タグは使わないように指示されています。 代わりに、スタイルシートというものを使うように勧められています。

注意

<H1> タグを使っても、フォントを大きくできます。 しかし、フォントを大きくする目的で、 <H1> タグを使うことは勧められません。 単にフォントを大きくするときには <FONT> タグを使い、見出しのフォントの大きさを意識せず、文章の内容に集中するときには <H1> タグを使う、としてください。 もう一度、 <I> タグと <EM> タグとの関係を思い出してください。

11.1.4 テキストの色

テキストの色を切り換えるにも、 <FONT> タグを用います。 color 属性によって色を指定します。 この値は色の名前を意味するキーワードを使います。 以下の表に従ってください。

表 11.3  色の名前のキーワード
キーワード
aqua 水色
black
blue
fuchsia 桃色
gray 灰色
green
lime 黄緑
maroon 茶色
navy
olive 黄土色
purple
red
silver 銀色
teal 深緑
white
yellow 黄色
<FONT color="green">Good afternoon!</FONT><BR>
<FONT color="black">Good afternoon!</FONT><BR>
<FONT color="red">Good afternoon!</FONT><BR>
<FONT color="blue">Good afternoon!</FONT><BR>
<FONT color="yellow">Good afternoon!</FONT>
Good afternoon!
Good afternoon!
Good afternoon!
Good afternoon!
Good afternoon!

赤のやや大きなフォントに切り替えるときには、

<FONT color="red"><FONT size="4">Good afternoon!</FONT></FONT>

または

<FONT color="red" size="4">Good afternoon!</FONT>

と書きます。

<FONT color="red"><FONT size="4">Good afternoon!</FONT>

と書きますと、思ったように表示されません。


11.2 テキストと背景

11.2.1 テキストと背景の色

HTMLでは、テキストの色と背景の色を変えることができます。

<BODY> タグに text 属性を書きますとテキストの色が、 bgcolor 属性を書きますと背景の色(BackGround COLOR)が、それぞれ指定できます。 これらの属性の値は、色の名前のキーワードです。

テキストの色は、 <FONT> タグでも変えられますが、ページ全体にわたる場合は、この方法のほうがHTMLファイルが読みやすくなります。

<BODY text="blue" bgcolor="aqua">
Good afternoon!<BR>
Good afternoon!<BR>
Good afternoon!
</BODY>
Good afternoon!
Good afternoon!
Good afternoon!

11.2.2 背景画像

背景は、単色に限りません。 画像にすることもできます。 背景画像(壁紙)は、ページ全体にタイル状に並べて表示されます。

<BODY> タグで background 属性を用いますと、背景画像が指定できます。 HTMLファイルと画像ファイルが同じフォルダにある場合、この属性の値は画像ファイルのファイル名です。

<BODY background="triangle.png">
Good afternoon!<BR>
Good afternoon!<BR>
Good afternoon!
</BODY>
triangle.png
三角形のパターン
Good afternoon!
Good afternoon!
Good afternoon!
注意

背景画像が目立ちすぎますと、その上のテキストが読みにくくなります。 背景画像はあまり目立たないものを使ってください。

<BODY background="zigzag.png">
Good afternoon!<BR>
Good afternoon!<BR>
Good afternoon!
</BODY>
zigzag.png
ジグザグのパターン
Good afternoon!
Good afternoon!
Good afternoon!
注意

規格の上では、 text 属性、 bgcolor 属性、および background 属性は使わないように指示されています。 代わりに、スタイルシートを使うように勧められています。


11.3 テキストの位置揃え

11.3.1 左揃え、中央揃え、右揃え

ブラウザは、特に断らない限り、テキストを左に揃えて表示します。 テキストの一部を中央や右に揃えるには、 <DIV> タグを用います(DIVision)。 ただし、単に <DIV></DIV> で囲んでも、前後が改行されるだけです。 タグの使い方は次の表に従ってください。

表 11.4  テキストの位置揃え
タグ 位置揃え
<DIV align="left"></DIV> 左揃え
<DIV align="center"></DIV> 中央揃え
<DIV align="right"></DIV> 右揃え

align 属性は、 <DIV> タグにおいてテキストの揃える位置を示します。 この値を centerright に変えることによって、中央揃えや右揃えになるのです。

なお、 <DIV align="center"></DIV> は、 <CENTER></CENTER> と略記できます。

<DIV align="left">Good afternoon!</DIV>
<DIV align="center">Good afternoon!</DIV>
<DIV align="right">Good afternoon!</DIV>
Good afternoon!
Good afternoon!
Good afternoon!
注意

規格の上では、 <CENTER> タグも align 属性も使わないように指示されています。 代わりに、スタイルシートを使うように勧められています。

11.3.2 上付き添字、下付き添字

数式や化学式などでは、上付き添字や下付き添字が使われます。 HTMLでは、 <SUP></SUP> に囲まれると上付き添字(SUPerscript)になり、 <SUB></SUB> に囲まれると下付き添字(SUBscript)になります。

フォントの大きさによっては、タグが無視されたように表示されることがあります。

f(x) = a<SUB>1</SUB> x<SUP>2</SUP> + a<SUB>2</SUB> x + a<SUB>3</SUB>
f(x) = a 1 x 2 + a 2 x + a 3

11.3.3 テキストの装飾

HTMLでは、テキストに打ち消し線を施したり、アンダーラインを引いたりできます。 <S></S> または <STRIKE></STRIKE> に囲まれると打ち消し線が施され、 <U></U> に囲まれるとアンダーライン(Underline)が引かれます。

<S>Good afternoon!</S><BR>
<STRIKE>Good afternoon!</STRIKE><BR>
<U>Good afternoon!</U>
Good afternoon!
Good afternoon!
Good afternoon!
注意

規格の上では、 <S> タグ、 <STRIKE> タグ、および <U> タグは使わないように指示されています。 代わりに、スタイルシートを使うよう勧められています。


11.4 テキストの流し込み

(大きな)画像を中央に揃えるには、 <DIV align="center"></DIV> で囲みます。 しかし、同じ方法で左に揃えますと右側が大きくあきますし、右に揃えますと左側が大きくあきます。 <IMG> タグの中で align 属性を用いますと、このあいている範囲にテキストを流し込むことができます。 以下の要領で書いてください。

表 11.5  テキストの流し込み
属性と値 画像の位置
align="left" 左揃え
align="right" 右揃え
<IMG src="link-image.png" alt="リンクのイメージ" align="left">
<P>
リンクの構造は図のようになります。
</P>
<P>
次に、フォルダを作成します。
</P>
link-image.png
リンクのイメージ
リンクのイメージ
リンクの構造は図のようになります。

次に、フォルダを作成します。

テキストの流し込みを解除するには、 <BR> タグの中で clear 属性を用います。 以下の要領で指定してください。

表 11.6  流し込みの解除
属性と値 画像の位置
clear="left" 左側
clear="right" 右側
<IMG src="link-image.png" alt="リンクのイメージ" align="left">
<P>
リンクの構造は図のようになります。
<BR clear="left">
</P>
<P>
次に、フォルダを作成します。
</P>
リンクのイメージ
リンクの構造は図のようになります。

次に、フォルダを作成します。
注意

規格の上では、 align 属性も clear 属性も使わないように指示されています。 代わりに、スタイルシートを使うように勧められています。


11.5 演習11

「未来日記」のウェブ・ページを作成してください。 以下の例を参考にして、未来の日付を3つ選び、その日の日記を想像で書いてください。 このページのスタイルは、次の指定に従ってください。

ファイル名は、report11.htmlとしてください。

演習11(未来日記)

2007年12月30日

部屋の大掃除を始めたけれど、面倒になって、途中でやめた。

2007年12月31日

紅白歌合戦を見ていたら、知らないうちに寝てしまった。

2008年1月1日

意外な人から年賀状が届いたので、急いで返事を書いた。

11.6 レポート課題

今日の演習11の答案(URL)をメールで提出してください。 差出人は学内のメール・アドレス(b04a001@cis.twcu.ac.jpなど)とし、宛先はkonishi@cis.twcu.ac.jpとします。 メールの本文には、学生番号、氏名、科目名、授業日(12月12日、12月21日)を明記してください。


11.7 参考文献


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2007年12月12日更新
小西 善二郎 <konishi@cis.twcu.ac.jp>
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