パソコンでは、ログイン名(ユーザ名)とパスワードの組み合わせで認証が行われるということは、前回説明しました。 東京女子大学では、色々なシステムが稼働していますが、パスワードは統一されています。 これを、学内統一パスワードと呼びます。
この授業に関係するシステムは、以下の4つです。
この4つのシステムのパスワードは統一されているので、例えば、Macのパスワードを変更すると、Campus Squareのパスワードも変更されます。
学内統一パスワードを変更するには、次のように操作します。
なお、パスワードを変更したら、キーチェーンのリセットを行ったほうがよいのですが、これは来週やります。 来週までにMacを使っていて、「キーチェーンのパスワードを入力してください。」というウィンドウが開いたら、「キャンセル」ボタンを2回クリックしてください。
東京女子大学のMacには、あらかじめ色々なソフトが用意されています。 それらを利用するには、ファイル管理ソフト「 Finder 」の使い方を覚える必要があります。
FinderはMacにとって特別な存在で、最初から起動していて、終了させることはできません。 Finderのウィンドウを開くには、DockのFinderのアイコンをクリックします。
Finderのタイトルバーの直下をツールバーと呼びます。 Finderの左側の部分を サイドバー ( side bar )と呼びます。
サイドバーの「アプリケーション」をクリックすると、右側にアプリケーションのアイコンがいくつか表示されます。 必要に応じてスクロールし、アイコンをダブルクリックすると、そのアプリケーションが起動します。
例えば、「計算機」というアイコンをダブルクリックすると、電卓ソフトが起動します。
アイコンによっては、ダブルクリックしてもアプリケーションは起動せず、別のアイコンがいくつか表示されます。 アプリケーションが起動しないアイコンは、アプリケーションではなくフォルダを表しています。 フォルダについては後で説明しますが、とりあえず、いくつかのアプリケーションを入れた紙袋のようなものだと考えてください。 フォルダのアイコンをダブルクリックすると、そこに入っているアプリケーションが一覧表示されます。 このことを、フォルダを開くと言います。
例えば、「Microsoft Office 2011」というアイコンをダブルクリックすると、そのフォルダが開きます。
開いたフォルダを元に戻すには、ツールバーの左向きの三角ボタンをクリックします。 最初からやり直すには、サイドバーの「アプリケーション」をクリックします。
ワープロ・ソフトとは、一言で言えば、レポートなどの文書を作成するソフトです。 授業では、Microsoft社の「Word」というワープロ・ソフトを取り上げます。 今回は、Wordを使って、日本語入力やクリップボードについて説明します。 Wordの詳しい使い方については、表計算ソフトExcelやプレゼンテーション・ソフトPowerPointと一緒に説明します。
それでは、Wordを起動します。 Finderのウィンドウを開き、「アプリケーション」をクリックし、「Microsoft Office 2011」→「Microsoft Word」とダブルクリックしてください。
Wordを起動すると、「文書1」ウィンドウが開きます。 このウィンドウは、新規にワープロ文書を作成するときに使います。
Wordのタイトルバーの直下には、ボタンが一列に並んでいます。 この部分をツールバーと呼びます。 ツールバーの直下には、ボタンやアイコンなどがグループごとに並んでいます。 この部分を リボン ( ribbon )と呼びます。
なお、今後もWordを利用するなら、WordのアイコンをDockに登録すると便利です。 DockのWordのアイコンを右クリックして、「オプション」→「Dockに追加」とクリックしてください。
Wordを使い終わったら、Wordを終了します。 次のように操作してください。 Macでは、一般的に、ウィンドウを閉じただけでは、アプリケーションは終了しません。
前回の授業では、アルファベットの入力方法を説明しました。 漢字などの日本語を入力するには、入力モードを切り替えてからキー入力します。 ここで、 入力モード ( input mode )とは、Aキーを「a」と解釈するか、「あ」と解釈するかという、キー入力の解釈の種類です。 入力モードには、次のようなものがあります。
入力モードを切り替えるには、メニューバーの右の入力メニュー・アイコンをクリックします。 また、英数キーやかなキーでも切り替えられます。
入力モードをひらがなに切り替えると、ひらがなが入力できます。 ただし、キーに書かれているひらがなではなく、ローマ字をキー入力します。 これを、 ローマ字入力 ( Romaji input )と呼びます。 ひらがなとローマ字の対応は、以下の通りです。
あ = A | い = I | う = U | え = E | お = O |
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か = KA | き = KI | く = KU | け = KE | こ = KO | きゃ = KYA | きゅ = KYU | きょ = KYO |
さ = SA | し = SI, SHI | す = SU | せ = SE | そ = SO | しゃ = SYA, SHA | しゅ = SYU, SHU | しょ = SYO, SHO |
た = TA | ち = TI, CHI | つ = TU, TSU | て = TE | と = TO | ちゃ = TYA, CHA | ちゅ = TYU, CHU | ちょ = TYO, CHO |
な = NA | に = NI | ぬ = NU | ね = NE | の = NO | にゃ = NYA | にゅ = NYU | にょ = NYO |
は = HA | ひ = HI | ふ = HU, FU | へ = HE | ほ = HO | ひゃ = HYA | ひゅ = HYU | ひょ = HYO |
ま = MA | み = MI | む = MU | め = ME | も = MO | みゃ = MYA | みゅ = MYU | みょ = MYO |
や = YA |
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ゆ = YU |
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よ = YO |
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ら = RA | り = RI | る = RU | れ = RE | ろ = RO | りゃ = RYA | りゅ = RYU | りょ = RYO |
わ = WA |
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を = WO |
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ん = NN |
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が = GA | ぎ = GI | ぐ = GU | げ = GE | ご = GO | ぎゃ = GYA | ぎゅ = GYU | ぎょ = GYO |
ざ = ZA | じ = ZI, JI | ず = ZU | ぜ = ZE | ぞ = ZO | じゃ = ZYA, JA | じゅ = ZYU, JU | じょ = ZYO, JO |
だ = DA | ぢ = DI | づ = DU | で = DE | ど = DO | ぢゃ = DYA | ぢゅ = DYU | ぢょ = DYO |
ば = BA | び = BI | ぶ = BU | べ = BE | ぼ = BO | びゃ = BYA | びゅ = BYU | びょ = BYO |
ぱ = PA | ぴ = PI | ぷ = PU | ぺ = PE | ぽ = PO | ぴゃ = PYA | ぴゅ = PYU | ぴょ = PYO |
ぁ = XA | ぃ = XI | ぅ = XU | ぇ = XE | ぉ = XO |
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っ = XTU, XTSU |
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ゃ = XYA |
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ゅ = XYU |
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ょ = XYO |
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ー = - | 、 = , | 。 = . | 「 = [ | 」 = ] |
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通常、「っ」は、直後の子音字を重ねることで入力します。 例えば、「にっぽん」は「NIPPONN」です。
なお、ひらがなには下線が引かれますが、これはreturnキーを押して離しますと消えます。
カタカナを入力するには、入力モードをカタカナに切り替えてから、ローマ字入力を行います。 shiftキーを押しながらかなキーでも、カタカナの入力モードになります。
ここで、日本語入力の例文として、夏目漱石の『吾輩は猫である』を取り上げます。
吾輩は猫である。 名前はまだ無い。
どこで生れたかとんと見当がつかぬ。 何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。 吾輩はここで始めて人間というものを見た。 しかもあとで聞くとそれは書生という人間中で一番獰悪な種族であったそうだ。
例えば、ひらがなの「じめじめ」と、カタカナの「ニャーニャー」を入力してください。
漢字を入力するには、 かな漢字変換方式 ( Kana-Kanji translation method )を用います。
まず、入力モードをひらがなに切り替えます。 そして、漢字の読みをローマ字入力し、スペースキーを押して離します。 すると、入力されたひらがなが適当に文節に区切られ、候補となる漢字が表示されます。 漢字が正しければ、returnキーを押して離します。 漢字が間違っていれば、矢印キーで文節を選び、スペースキーで次の候補を選びます。
文節の区切りが間違っている場合は、区切り方を変更します。 shiftキーを押しながら左矢印キーを押して離すと、文節が縮みます。 shiftキーを押しながら右矢印キーを押して離すと、文節が伸びます。
例えば、例文の「わがはい」を変換すると、おそらく「我輩」になるので、これを「吾輩」に変換してください。
記号を入力するには、「てん」、「まる」、「かっこ」、「やじるし」のように読めるならば、その読みを変換してください。 読めなくても、「きごう」で変換できるかもしれません。
最終手段として、難しい漢字や読めない記号を入力するには、 文字ビューア ( character viewer )を利用します。 入力メニュー・アイコン→「文字ビューアを表示」とクリックしてください。 もし、「文字ビューアを表示」がないようなら、設定を変更します。 入力メニュー・アイコン→「"言語とテキスト"環境設定を開く」とクリックしてください。
例えば、例文の「獰悪」は「どうあく」と読むのですが、読めないと仮定して入力してください。
クリップボード ( clipboard )とは、操作中のデータを一時的に格納できる記憶領域です。 クリップボードは、文章を推敲するときに役立ちます。
クリップボードを利用するには、まず、操作対象のウィンドウをアクティブにします。 そして、クリックやドラッグで位置や範囲を選択します。 最後に、右クリックするかメニューバーの「編集」をクリックし、「カット」、「コピー」、「ペースト」のいずれかを選びます。 それぞれの機能は次の通りです。
「カット」、「コピー」、「ペースト」はよく使われるので、キーボードでも操作できます。 commandキーを押しながら、それぞれ「X」、「C」、「V」を押してください。
例えば、クリップボードを利用して、例文の文章を入れ替えてみてください。 さらに、もう一度入れ替えて、元に戻してください。
ファイル ( file )とは、パソコンにおけるデータの単位の一つです。 ファイルは、パソコンに保存したり、ソフトで開いたり、インターネットからダウンロードしたりできます。
ファイルには名前がつきます。 これを ファイル名 ( file name )と呼びます。 ファイル名は、xxxxxxxx.yyyという形式がよく使われます。 このyyyの部分を 拡張子 ( extension )と呼びます。 拡張子はファイルの種類の目印になります。
パソコンの画面では、ファイルはアイコンで表されます。 Macの場合、ファイル管理ソフト「Finder」およびデスクトップで、ファイルがアイコンで表示されます。 ファイルのアイコンをマウスで操作することで、ファイルの管理が行えます。
ファイルを開く最も簡単な方法は、ファイルのアイコンをダブルクリックすることです。 すると、適切なソフトでそのファイルが開きます。 ダブルクリックでうまく開かない場合は、次のいずれかの方法を試してください。
一般的に、ワープロ・ソフトでは、用紙の幅に合わせて自動的に改行されます。 returnキーでも改行できますが、ワープロ・ソフトでは、returnキーは段落の終わりを意味します。 一行一行をreturnキーで改行するのは、正しくありません。
作成したワープロ文書は、パソコンに保存できます。 次のように操作してください。
保存したワープロ文書は、後で開いて編集することもできます。 ファイルのアイコンをダブルクリックしてください。
ここで、例文に題名「吾輩は猫である」と作者名「夏目漱石」を追加してください。
編集したワープロ文書は、再び保存できます。 ウィンドウをアクティブにしてから、ツールバーの「保存」ボタンをクリックするか、メニューバーを「ファイル」→「保存」とクリックしてください。
ワープロ文書が完成したら、必要に応じて印刷します。 ツールバーの「印刷」ボタンをクリックすると即座に印刷するので、念のため次のように操作してください。