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情報処理技法(リテラシ)I 第5回

目次
索引

WWW(2)

WWWの最も重要な特徴は、ハイパーテキストであることです。 ハイパーテキスト hypertext )とは、関連性のあるページが結びつけられたテキストのことです。 この結びつきは、 リンク link )と呼ばれます。

普通、Webページの中には、いくつかのリンク元があります。 リンク元は、下線が引かれたり、違う色で書かれたりして、目立つようになっている場合が多いです。 リンク元をクリックすると、リンク先のWebページが表示されます。

ここで、前々回と同様に、SafariのツールバーにURL「http://www.twcu.ac.jp/」を入力して、東京女子大学のホームページを開いておいてください。 例えば、「大学案内」をクリックすると、大学案内のページが表示されます。 さらに、「歴史(年表)」をクリックすると、歴史(年表)のページが表示されます。

元のWebページに戻るには、ツールバーの左端にある左向き三角の「戻る」ボタンをクリックします。 戻りすぎたときは、右向き三角の「進む」ボタンをクリックして先へ進みます。

時々、一部の内容がいつまでも表示されず、ツールバーの入力欄が水色のままということがあります。 そのときは、入力欄の右端のバツ印(中止)をクリックして中止し、同じ所の曲がった矢印(再読み込み)をクリックして再読み込みすると、今度はちゃんと表示される場合があります。

Webページの印刷

Webページを印刷するには、メニューバーで「ファイル」→「プリント」とクリックします。 今は紙とポイントの無駄なので、「キャンセル」ボタンをクリックしてください。

表示の調節

Webページによっては、文字が小さくて読みにくい場合があります。 そのときは、メニューバーで「表示」→「拡大」とクリックすると、文字が大きくなります。 逆に、メニューバーで「表示」→「縮小」とクリックすると、文字が小さくなります。

また、Webページによっては、意味のない文字が並び、まったく読めないこともあります。 これは、俗に「文字化け」と呼ばれる現象で、多くは文字コードの判定ミスによるものです。 メニューバーで「表示」→「テキストエンコーディング」とクリックすると、文字コードの候補が表示されます。 その中から適当にクリックすると、大抵は読めるようになります。 日本語のページなら、日本語の文字コードをクリックしますが、Unicode(UTF-8)の場合もあります。 文字コードの判定を自動に戻すには、メニューバーで「表示」→「テキストエンコーディング」→「デフォルト」とクリックします。

ここでは、間違った文字コードを指定して、わざと文字化けを起こしてみましょう。 例えば、東京女子大学の歴史(年表)のページなら、日本語(Shift JIS)や日本語(EUC)では文字化けし、Unicode(UTF-8)なら正しく表示されます。 最後に「デフォルト」に戻すのを忘れないでください。

ページ内の検索

長文のWebページの場合、必要な内容を見つけ出すのは一苦労です。 そのようなときは、適当な検索語を考え、ページ内を検索すると、すぐに見つかるかもしれません。

メニューバーで「編集」→「検索」→「検索」とクリックすると、ページの上側に検索バーが表示されます。 検索バーに検索語を入力すると、ページ全体が薄暗くなり、見つかった検索語が明るく表示されます。 左向き三角ボタンや右向き三角ボタンをクリックすると、前の検索語や次の検索語に移動します。 「完了」ボタンをクリックすると、検索を終了します。

例えば、東京女子大学の歴史(年表)のページで、「学長」を検索すると、歴代の学長が順番に分かります。 また、「現代教養学部」を検索すると、現代教養学部が何年にできたかが分かります。

表示の履歴

ツールバーの「戻る」ボタンや「進む」ボタンをクリックすると、一つ前に戻ったり、一つ次に進んだりできます。 いくつか前に戻ったり、いくつか次に進むときには、「戻る」ボタンや「進む」ボタンを長押しします。

昨日見たWebページに戻りたいときは、 履歴 history )の機能を利用します。 メニューバーの「履歴」をクリックすると、表示の履歴が現れます。 下の方に、履歴が日付ごとに分類されているので、その中から選択します。

履歴と似ていますが、よく表示するページはTop Sitesとして記録されます。 お気に入りバーの左端の「Top Sites」アイコンをクリックすると、Top Sitesのページの縮小版が一覧表示されます。 縮小版をクリックすれば、そのページが表示されます。 「Top Sites」から戻るには、「戻る」ボタンをクリックします。

ブックマーク

URLを登録する機能は、 ブックマーク bookmark )と呼ばれます。 今後も訪れる予定のWebページは、ブックマークに登録しておくと、同じURLを入力する手間が省けます。

ツールバーの下の部分を、 お気に入りバー favorites bar )と呼びます。 お気に入りバーには、あらかじめいくつかのWebページが登録されています。 それらを開くには、項目をクリックします。

例えば、新しくウィンドウを開き、お気に入りバーの「Yahoo! JAPAN」をクリックしてください。 すると、Yahoo! JAPANのホームページが表示されます。 (Yahoo! JAPANの使い方は、次回説明します。)

お気に入りバーは一行しかないので、ブックマークにたくさん登録すると、かえって使いにくくなります。 そのような場合は、サイドバーを利用します。 お気に入りバーの左端の「サイドバー」アイコンをクリックすると、サイドバーを開いたり閉じたりできます。 サイドバーを開き、「ブックマーク」をクリックすると、ブックマークがリスト表示されます。

Webページを閲覧していて、ブックマークに登録したいページに出会ったなら、メニューバーで「ブックマーク」→「ブックマークに追加」とクリックします。 追加先として「お気に入りバー」を選択し、「追加」をクリックすると、今表示されているページがお気に入りバーに追加されます。

例えば、この授業に関係があるWebページとして、私のホームページ

http://www.cis.twcu.ac.jp/~konishi/index-j.html

と、授業の公式ホームページ

http://www.cis.twcu.ac.jp/ip-edu/literacy1/

をブックマークに登録してみましょう。 なお、授業の公式ホームページを開くには、ユーザ名とパスワードが必要ですが、これは授業中に教えます。

ダウンロード

ブラウザは、リンク先のファイルがブラウザで開けない形式であるときは、ファイルとして転送しようとします。 この、ファイルとして転送することを、 ダウンロード download )と言います。 ダウンロードしたファイルは、ほかのソフトで開きます。

東京女子大学のSafariでは、ダウンロードしたファイルは、デスクトップか「ダウンロード」フォルダに保存する設定になっています。 ダウンロードした後は、デスクトップか「ダウンロード」フォルダのアイコンをダブルクリックして、ファイルを開いてください。

例えば、授業の公式ホームページの「タイピング試験報告用Excelファイル」をクリックすると、Excelファイルがダウンロードされます。

セキュリティ保護ページ

Webにおける通信は、基本的には内容をそのまま流すものです。 つまり、通信経路にいる人は、通信内容を簡単に傍受できます。 しかし、それではクレジットカードでショッピングなどのビジネスが成り立ちません。 そこで、通信内容を暗号化して、セキュリティを保護する技術が導入されました。

Safariでは、通信内容が暗号化されるときは、ツールバーのURLの左側に南京錠の印が付きます。 クレジットカード番号やパスワードなど、秘密の内容を入力するときは、この印があることを確認してください。

例えば、東女Gmailのログイン・ページを開くと、ツールバーのURLに南京錠の印が付いています。 したがって、このページに入力したパスワードは、暗号化されて通信されます。

WWWに関する注意事項

ここで、WWWを利用する際に注意すべき点を列挙します。 注意事項は、システムに関すること、マナーに関すること、および防犯に関することです。

1. URLは正確に入力する。

URLを間違えて入力すると、大抵はNot Foundと表示されます。 英字モードで入力したか、チルダ(~)、マイナス(-)、アンダースコア(_)を間違えていないかなど、もう一度確認してください。

2. ダイアログ・ウィンドウは読んで確認する。

Safariを利用していると、「通信内容は暗号化されません」や「通信内容は暗号化されます」などのダイアログ・ウィンドウが開くことがあります。 内容を読んで確認するようにしてください。 また、キーチェーンについて聞かれたときは、「すべてを変更」をクリックしてください。

3. どうしてもうまく表示されないときは、ブラウザを変えてみる。

文字化けなら、前述の方法で解決できます。 しかし、世の中には、特定のブラウザでしか表示できないページが結構あります。 そのようなページに出会ってしまったなら、Safariではなく、Mozilla FirefoxやGoogle Chrome, Operaを試してみてください。

4. Webページの内容を鵜呑み(うのみ)にしない。

世の中には故意にデマを流す人がいます。 また、悪意がなくても、勘違いで間違った内容が書かれることもあります。 内容の真偽を判断するには、経験を積むしかありません。

ただし、URLを見れば、情報源のサイトが分かるので、一応、真偽の判断材料にはなります。 また、複数の情報源から同じ内容が得られるなら、それは正しい可能性が高くなります。

5. Webページの内容を安易にコピーしない。

クリップボードを利用すると、簡単にWebページの内容をコピーできます。 しかし、それをそのまま自分のレポートとして提出すると、不正行為になります。 引用は許されますが、盗用は許されません。

6. 掲示板やブログに個人情報を書き込まない。

掲示板で意見交換をしたり、ブログで日記を公開するのは楽しいかもしれません。 しかし、内容の組み合わせによっては、ストーカーや詐欺集団に個人情報を与えてしまうことにもなります。

7. 怪しいWebページは開かない。

「5万円のパソコン・ソフトが無料でダウンロードできる。」 このようなWebページには近づかないでください。 実際にダウンロードすると、コンピュータ・ウィルスだったりします。

ダウンロードしなければ大丈夫というわけではありません。 Webページを開くと、Webサーバ(Webのサービスを行うコンピュータ)にはアクセス記録が残ります。 悪意のある人は、それを手がかりにしてメールアドレスを割り出し、高額な情報料を請求してきます。 もちろん、明確な契約行為(「OK」をクリックするなど)がなければ、料金請求は無効です。 しかし、トラブルの元なので、怪しいページは開かないようにしてください。

8. 個人情報の入力は慎重に行う。

パスワード、暗証番号、クレジットカード番号などを入力するときは、セキュリティが保護されたページであることを確認してください。 また、セキュリティが保護されたページのように見えても、実はフィッシング詐欺だったということもあるので、メールで届いたリンクは信用しないでください。


参考文献


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2015年5月13日更新
小西 善二郎 <konishi@cis.twcu.ac.jp>
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