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コンピュータI(コンピュータリテラシ)第4回

目次
4.1 WWW(1)
4.1.1 WWWとは
4.1.2 URL
4.1.3 Safariの基本
4.1.4 表示の調節
4.1.5 ブックマーク
4.1.6 セキュリティ保護ページ
4.1.7 検索エンジン
4.1.8 基本的な検索
4.1.9 高度な検索
4.1.10 図書館文献検索
4.1.11 WWWに関する注意事項
4.2 著作権(1)
4.2.1 著作権とは
4.2.2 著作物の利用
4.2.3 引用の方法
4.3 参考文献
索引
OPAC   Safari   URL   Web   Webブラウザ   Webページ   WWW   アドレスバー   検索エンジン   ハイパーテキスト   ブックマーク   ブックマークバー   ブラウザ   ホームページ   リンク  

4.1 WWW(1)

4.1.1 WWWとは

WWW とは、World Wide Webの略で、世界規模の文書閲覧システムです。 テキスト・データの閲覧だけでなく、画像や音楽といったマルチメディア・データも閲覧・再生できます。 また、ハイパーテキストと呼ばれる機能を持ち、リンクされたページに素早く移動できます。 Webとは、もともとクモの巣の意味ですが、WWWでは、世界中に設置されたページが、あたかもクモの巣のようにリンクで結ばれているのです。 WWWは、単に Web とも呼ばれます。

Webを利用するには、 WebブラウザWeb browser ) と呼ばれるソフトを使います。 東京女子大学のMacでは、Webブラウザとして、Safari, Mozilla Firefox, およびOperaが用意されています。 Webの話であることが明らかなら、Webブラウザを単に ブラウザbrowser ) と呼びます。

ブラウザに表示される内容を、 WebページWeb page ) と呼びます。 Webページに似た言葉に、 ホームページhome page ) があります。 ホームページという言葉は曖昧で、次のように色々な意味があります。

Webの話であることが明らかなら、Webページを単にページと呼びます。

ハイパーテキストhypertext ) とは、関連性のあるページが結びつけられたテキストのことです。 この結びつきは、 リンクlink ) と呼ばれます。 ブラウザには、ハイパーテキストの機能があるので、ページのリンク元をクリックすると、リンク先のページが表示されるのです。

なお、WWWをインターネットと呼ぶのは勧められません。 WWWは、電子メールと同様に、インターネットで行われるサービスの一つです。

4.1.2 URL

電子メールでは、メールアドレスで宛先や差出人を特定しました。 Webでは、URLというものでWebページを特定します。

URL とは、Uniform Resource Locatorの略で、情報源の設置場所の統一表現という意味です。 WebページのURLは、http://ドメイン名/パス名、という形式が基本です。 これで、ドメイン名で特定されたコンピュータの、パス名で特定されたファイルを示します。

例えば、東京女子大学のホームページのURLは、http://www.twcu.ac.jp/index.htmlです。 このWebページは、ドメイン名www.twcu.ac.jpで特定されるコンピュータに設置されている、パス名index.htmlで特定されるファイルということです。 ファイル名index.htmlは特別で、URLでは省略可能です。 したがって、http://www.twcu.ac.jp/でも同じWebページが特定されます。

4.1.3 Safariの基本

ここでは、Macの標準Webブラウザである Safari の使い方について説明します。

Safariを起動するには、DockのSafariのアイコンをクリックします。 Safariを終了するには、メニューバーで「Safari」→「Safariを終了」とクリックします。

Safariのウィンドウで、タイトルバーの直下の部分を アドレスバーaddress bar ) と呼びます。 アドレスバーの入力欄にURLを入力してreturnキーを押して離すと、そのWebページが表示されます。 (URLを入力するときは、英字モードにしてください。) 入力欄の右側に「読み込み中」と表示されるのは、Webページの内容を転送している途中であることを示しています。

普通、Webページの中には、いくつかのリンク元があります。 リンク元は、下線が引かれたり、違う色で書かれたりして、目立つようになっている場合が多いです。 リンク元をクリックすると、リンク先のWebページが表示されます。

元のWebページに戻るには、アドレスバーの左端にある左向き三角ボタンをクリックします。 戻りすぎたときは、右向き三角ボタンをクリックして先へ進みます。

時々、一部の内容がいつまでも表示されず、アドレスバーに「読み込み中」と表示されたままということがあります。 そのときは、「読み込み中」の右のバツ印をクリックして中止し、同じ所の曲がった矢印をクリックして再読み込みすると、今度はちゃんと表示される場合があります。

いくつかのWebページを同時に開くには、Safariのアイコンを何度もクリックするのではありません。 メニューバーで「ファイル」→「新規ウインドウ」とクリックすると、新しいウィンドウが開きます。 また、Safariのアイコンを右クリックし、「新規ウインドウ」をクリックしても、新しいウィンドウが開きます。

Webページを印刷するには、メニューバーで「ファイル」→「プリント」とクリックします。 ただし、最近、紙の消費があまりにも激しく、大学として問題になっています。 印刷は、本当に必要なときだけにしてください。

4.1.4 表示の調節

Webページによっては、文字が小さくて読みにくい場合があります。 そのときは、メニューバーで「表示」→「拡大」とクリックすると、文字が大きくなります。 逆に、メニューバーで「表示」→「縮小」とクリックすると、文字が小さくなります。

また、Webページによっては、意味のない文字が並び、まったく読めないこともあります。 これは、俗に「文字化け」と呼ばれる現象で、多くは文字コードの判定ミスによるものです。 メニューバーで「表示」→「テキストエンコーディング」とクリックすると、文字コードの候補が表示されます。 その中から適当にクリックすると、大抵は読めるようになります。 日本語のページなら、日本語の文字コードをクリックしますが、Unicode(UTF-8)の場合もあります。 文字コードの判定を自動に戻すには、「デフォルト」をクリックします。

4.1.5 ブックマーク

URLを登録する機能は、 ブックマークbookmark ) と呼ばれます。 今後も訪れる予定のWebページは、ブックマークに登録しておくと、同じURLを入力する手間が省けます。

アドレスバーの下の部分を、 ブックマークバーbookmark bar ) と呼びます。 ブックマークバーには、あらかじめいくつかのWebページが登録されています。 それらを開くには、項目をクリックします。

Webページを閲覧していて、ブックマークに登録したいページに出会ったなら、アドレスバーの左のプラス・ボタンをクリックします。 追加先として「ブックマークバー」を選択し、「追加」をクリックすると、今表示されているページがブックマークバーに追加されます。

4.1.6 セキュリティ保護ページ

Webにおける通信は、基本的には内容をそのまま流すものです。 つまり、通信経路にいる人は、通信内容を簡単に傍受できます。 しかし、それではクレジットカードでショッピングなどのビジネスが成り立ちません。 そこで、通信内容を暗号化して、セキュリティを保護する技術が導入されました。

Safariでは、通信内容が暗号化されるときは、タイトルバーの右端に南京錠の印が付きます。 クレジットカード番号やパスワードなど、秘密の内容を入力するときは、この印があることを確認してください。

4.1.7 検索エンジン

Webを利用するには、まず、閲覧したいWebページのURLを入力します。 従って、URLが分からないと何もできません。 その場合は、Webページをキーワード検索してくれるサービスを利用します。 このような情報サービスは、 検索エンジンsearch engine ) と呼ばれます。

代表的な検索エンジンとして、以下のURLを紹介します。

以下では、Googleの使い方を説明します。 Yahoo! JAPANもMSN Japanも、使い方はほとんど同じです。

4.1.8 基本的な検索

検索エンジンの使い方の基本は、キーワードを入力して「検索」をクリックするだけです。

ここで、例として、東京女子大学のホームページを検索します。 Googleの入力欄に「東京女子大学」と入力し、「Google検索」をクリックしてください。 すると、「東京女子大学」というキーワードを含むページが一覧表示されます。 東京女子大学のホームページが一覧の最初にあるので、そこをクリックすれば目的のページに行けます。 もし、一覧に目的のページがなければ、「次へ」をクリックします。

複数のキーワードをスペースで区切って入力すると、それらのキーワードをすべて含むページが一覧表示されます。 この機能によって、より精度の高い検索が行えます。

例えば、「東京女子大学はいつできたか」を調べたいとします。 「東京女子大学」というキーワードでは、1,000万件近くも見つかるので、とてもすべてを確認することはできません。 「東京女子大学はいつできたか」というキーワードでは、関係のないページばかりです。 そこで、「東京女子大学」と「歴史」という2つのキーワードをスペースで区切って入力します。 すると、ページは760万件程度になりますが、「歴史(年表)-東京女子大学」というタイトルのページが一覧の最初のほうに現れます。

実際に検索エンジンで調べ物をするときは、まず、適切なキーワードをいくつか考えてください。 そして、キーワードを段階的に増やしながら検索していくと、能率よく見つけられる場合が多いです。

4.1.9 高度な検索

Googleの検索オプションを利用すると、より高度な検索が行えます。

Googleのホームページの「検索オプション」をクリックしてください。 検索条件として、次のような検索が用意されています。

すべてのキーワードを含む
キーワードAとキーワードBを含むページを検索
フレーズを含む
入力されたキーワードを分割せずに検索
いずれかのキーワードを含む
キーワードCかキーワードDを含むページを検索
キーワードを含めない
キーワードを含まないページを検索

また、言語や日付などを指定することもできます。 ここでは、ドメインの指定について説明します。

「東京女子大学はいつできたか」を調べる例では、「東京女子大学」と「歴史」のキーワードでページが見つかりました。 しかし、もしかしたら760万件の中に埋もれていたかもしれません。 考えてみると、そのようなページは東京女子大学に設置されているはずです。 つまり、そのページのURLには、東京女子大学のドメイン名twcu.ac.jpが含まれているはずです。 そこで、「すべてのキーワードを含む」欄に「東京女子大学」と「歴史」、ドメイン欄に「twcu.ac.jp」を入力して、「Google検索」をクリックします。 すると、ページは400件程度に絞られます。

キーワードを並べる検索でページが見つからないときは、検索オプションを試してみてください。

4.1.10 図書館文献検索

Webは情報の宝庫ですが、まだまだ歴史が浅いので、ここ十数年の情報が中心となります。 それ以前の情報を得るには、図書館を利用することになります。 ただし、必ずしも図書館でカードをめくる必要はありません。 東京女子大学の図書館では、蔵書をデータベース化していて、蔵書の所在をWebで確認できます。

東京女子大学のホームページの右上の「図書館・研究所・センター等」をクリックし、左側の「図書館」をクリックし、新しく開いたウィンドウの右側の「 OPAC 」をクリックしてください。

4.1.11 WWWに関する注意事項

ここで、WWWを利用する際に注意すべき点を列挙します。 注意事項は、システムに関すること、マナーに関すること、および防犯に関することです。

1. URLは正確に入力する。

URLを間違えて入力すると、大抵はNot Foundと表示されます。 英字モードで入力したか、チルダ(~)、マイナス(-)、アンダースコア(_)を間違えていないかなど、もう一度確認してください。

2. ダイアログ・ウィンドウは読んで確認する。

Safariを利用していると、「通信内容は暗号化されません」や「通信内容は暗号化されます」などのダイアログ・ウィンドウが開くことがあります。 内容を読んで確認するようにしてください。 また、キーチェーンについて聞かれたときは、「すべてを変更」をクリックしてください。

3. どうしてもうまく表示されないときは、ブラウザを変えてみる。

文字化けなら、前述の方法で解決できます。 しかし、世の中には、特定のブラウザでしか表示できないページが結構あります。 そのようなページに出会ってしまったなら、Safariではなく、Mozilla FirefoxやOperaを試してみてください。

4. Webページの内容を鵜呑み(うのみ)にしない。

世の中には故意にデマを流す人がいます。 また、悪意がなくても、勘違いで間違った内容が書かれることもあります。 内容の真偽を判断するには、経験を積むしかありません。

ただし、URLを見れば、情報源のサイトが分かるので、一応、真偽の判断材料にはなります。 また、複数の情報源から同じ内容が得られるなら、それは正しい可能性が高くなります。

5. Webページの内容を安易にコピーしない。

クリップボードを利用すると、簡単にWebページの内容をコピーできます。 しかし、それをそのまま自分のレポートとして提出すると、不正行為になります。 引用は許されますが、盗用は許されません。

6. 掲示板やブログに個人情報を書き込まない。

掲示板で意見交換をしたり、ブログで日記を公開するのは楽しいかもしれません。 しかし、内容の組み合わせによっては、ストーカーや詐欺集団に個人情報を与えてしまうことにもなります。

7. 怪しいWebページは開かない。

「5万円のパソコン・ソフトが無料でダウンロードできる。」 このようなWebページには近づかないでください。 実際にダウンロードすると、コンピュータ・ウィルスだったりします。

ダウンロードしなければ大丈夫というわけではありません。 Webページを開くと、Webサーバ(Webのサービスを行うコンピュータ)にはアクセス記録が残ります。 悪意のある人は、それを手がかりにしてメールアドレスを割り出し、高額な情報料を請求してきます。 もちろん、明確な契約行為(「OK」をクリックするなど)がなければ、料金請求は無効です。 しかし、トラブルの元なので、怪しいページは開かないようにしてください。

8. 個人情報の入力は慎重に行う。

パスワード、暗証番号、クレジットカード番号などを入力するときは、セキュリティが保護されたページであることを確認してください。 また、セキュリティが保護されたページのように見えても、実はフィッシング詐欺だったということもあるので、メールで届いたリンクは信用しないでください。


4.2 著作権(1)

Webページを閲覧すると、色々な情報が手に入ります。 その中には、思わずコピーしたくなる情報もあります。 しかし、実際にコピーすると、著作権侵害で訴えられる可能性があります。 ここでは、著作権について、その概略を説明します。

4.2.1 著作権とは

著作権とは、小説、音楽、美術、映画などを創作した人や団体が、勝手なコピーで損をすることがないようにするための権利です。 著作権で保護される対象を著作物と呼びます。 著作物は、創作的な表現と特徴づけられます。

著作権は、著作物を創作すると自動的に発生し、著作者の死後50年まで保護されます。

著作権の目的は、創作活動を維持することです。 例えば、あなたは作家で、ある小説を発表したとします。 これがそれなりに売れて、それなりの収入があれば、あなたは次の小説を書く意欲を持つでしょう。 しかし、だれかが勝手にコピーを配って、あなたの収入がゼロになれば、あなたはもう小説を書かなくなるでしょう。 著作権の侵害が増えれば増えるほど、世の中から創作活動が消えていくのです。

4.2.2 著作物の利用

著作物をコピーするには、著作権者の承諾を取ります。

著作権者の承諾が必要ない場合もあります。 例えば、私的利用のためのコピーについては、承諾は必要ありません。

電子メールで他人の著作物を配布したり、Webページで他人の著作物を公開することは、一人でできることですが、私的利用ではありません。 自由に配布・公開してよいと言われている場合を除き、著作権侵害に当たります。

授業のレポートなどで他人の著作物をコピーする場合は、正当な方法で引用すれば、著作権者の承諾は不要です。

4.2.3 引用の方法

授業のレポートなどで他人の著作物を引用するときは、次のようにします。

1. 字下げや空行などを使って、自分で書いた部分と引用部分が区別できるようにする。

2. 出典を明記する。 本ならば、著者名、題名、出版社名、出版年などを書く。 Webページならば、URLなどを書く。

3. 引用部分は改変しない。

4. 引用する必然性がある部分だけを引用する。


4.3 参考文献


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2011年5月18日更新
小西 善二郎 <konishi@cis.twcu.ac.jp>
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