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コンピュータI(コンピュータリテラシ)第6回

目次
6.1 ファイルとフォルダ(2)
6.1.1 ファイルとは
6.1.2 フォルダとは
6.1.3 Finderの基本
6.1.4 Finderによるファイル管理
6.1.5 記録メディアの使い方
6.1.6 ファイルの管理情報
6.1.7 大学のMacと自宅のパソコンを使うには
6.1.8 ファイルに関する注意事項
6.2 参考文献
索引
アクセス権   拡張子   サイズ   所有権   バイト   ビット   ファイル   ファイル名   フォルダ   フォルダ名   変更日  

6.1 ファイルとフォルダ(2)

6.1.1 ファイルとは

ファイルfile ) とは、パソコンにおけるデータの単位の一つです。 ファイルは、ハードディスクに保存したり、アプリケーションで開いたり、インターネットからダウンロードしたりできます。

パソコンにおけるデータは、究極的には0と1の並びです。 この0と1のことを ビットbit ) と呼びます。 8桁のビットを バイトbyte ) と呼びます。 ファイルの実体は、バイトの並びです。

ファイルには、管理のために名前が付けられます。 これを ファイル名file name ) と呼びます。 ファイル名は、xxxxxxxx.yyyという形式がよく使われます。 このyyyの部分を 拡張子extension ) と呼びます。 拡張子はファイルの種類の目印になります。 重要な拡張子は次の通りです。

表 6.1  拡張子とファイルの種類
拡張子 ファイルの種類 説明
.txt プレーンテキスト 一般的なテキスト
.html
.htm
HTMLファイル Webページ
.doc
.docx
Wordファイル ワープロ
.xls
.xlsx
Excelファイル 表計算
.ppt
.pptx
PowerPointファイル プレゼンテーション
.pdf PDFファイル 文書
.gif GIFファイル 画像
.jpg
.jpeg
JPEGファイル 画像
.png PNGファイル 画像

6.1.2 フォルダとは

ファイルに関連して、 フォルダfolder ) というデータの単位も存在します。 フォルダには、いくつかのファイルが登録できます。

ファイルを書類に例えると、フォルダは、書類をいくつか入れられる紙袋や封筒のようなものです。 この例え話に従って、フォルダの登録内容を「フォルダの中身」と言ったり、フォルダの登録内容を表示することを「フォルダを開く」と言ったり、ファイルをフォルダに登録することを「ファイルをフォルダに格納する」と言ったりします。

ファイル名は、ファイルを管理するための名前です。 したがって、一つのフォルダに、同じ名前のファイルを格納することはできません。 別々のフォルダなら、同じ名前のファイルを格納することができます。

ファイルと同様に、フォルダにも名前が付けられます。 これを フォルダ名folder name ) と呼びます。 フォルダ名では、普通は拡張子は使われません。

Macでは、以下のフォルダが重要です。 ただし、設定によっては、英語名だったりなかったりします。

「デスクトップ(Desktop)」
このフォルダの中身は、画面の背景として表示されます。
ホーム
このフォルダには、ユーザはファイルやフォルダを自由に格納できます。
「アプリケーション(Applications)」
このフォルダには、様々なアプリケーションが格納されています。
「書類(Documents)」
このフォルダには、主に文書ファイルを格納します。 Dockにアイコンが登録されています。
「ムービー(Movies)」
このフォルダには、主に動画ファイルを格納します。
「ミュージック(Music)」
このフォルダには、主に音楽ファイルを格納します。
「ピクチャ(Pictures)」
このフォルダには、主に画像ファイルを格納します。
「ダウンロード(Downloads)」
このフォルダには、主にダウンロードしたファイルを格納します。 Dockにアイコンが登録されています。
「ゴミ箱」
これはDockにある特殊なフォルダで、ファイルやフォルダを削除するときに使います。

6.1.3 Finderの基本

前回は、Finderを使って色々なアプリケーションを起動しました。 今回は、Finderを使ってファイルやフォルダを開きます。

前回説明した通り、Finderは最初から起動していて、終了させることはできません。 Finderのウィンドウを開くには、DockのFinderのアイコンをクリックします。 ウィンドウを増やすには、メニューバーの「ファイル」をクリックして、「新規Finderウィンドウ」を選択します。 また、DockのFinderのアイコンを右クリックして、「新規Finderウィンドウ」を選択しても、ウィンドウを増やせます。

よく使われるフォルダは、Finderのサイドバーに登録されています。 そこをクリックすると、そのフォルダが開きます。 なお、サイドバーにあるログイン名はホームフォルダです。

フォルダの中身の表示については、次の4種類の表示形式があります。 ツールバーのボタンをクリックすると、表示形式が切り替わります。

アイコン表示
フォルダの中身がアイコンで表示されます。 アイコンの位置は自由に変えられます。 名前順や変更日順などに並べ替えるには、メニューバーの「表示」をクリックし、「並び順序」を選択します。
リスト表示
フォルダの中身が一行ずつ表示されます。 「名前」や「変更日」をクリックすると、名前順や変更日順などに並べ替えられます。
カラム表示
フォルダの階層構造が表示されます。 この構造については、次回説明します。
Cover Flow
画像またはアイコンが紙を重ねるように表示されます。 画像ファイルの一覧を表示するときに便利です。

ファイルのアイコンをダブルクリックすると、適切なアプリケーションでそのファイルが開きます。 指定したアプリケーションで開くには、ファイルのアイコンをそのアプリケーションのアイコンにドラッグ・アンド・ドロップします。 また、ファイルのアイコンを右クリックして、「このアプリケーションで開く」を選択すると、開くためのアプリケーションが一覧表示されます。

フォルダのアイコンをダブルクリックすると、そのフォルダが開きます。 戻るには、左三角ボタンをクリックします。

6.1.4 Finderによるファイル管理

実は、Finderはファイル管理ソフトです。 Finderの主な機能は次の通りです。

フォルダを作成するには、作成先を開いた状態で、メニューバーの「ファイル」をクリックして、「新規フォルダ」を選択します。 フォルダ名が「名称未設定フォルダ」のようになるので、必要に応じて変更します。

ファイルやフォルダを削除するには、ゴミ箱を利用します。 まず、削除したいファイルやフォルダのアイコンを、Dockのゴミ箱へドラッグ・アンド・ドロップします。 ある程度ゴミ箱へ移動したら、Dockのゴミ箱をクリックし、メニューバーの「Finder」をクリックして、「ゴミ箱を空にする」を選択します。

ファイルやフォルダは、本当に削除すると、普通の操作では復元できません。 操作ミスによるファイルやフォルダの消滅を防ぐため、いったんゴミ箱へ移動するのです。 「ゴミ箱を空にする」前ならば、削除したファイルやフォルダは復元できます。 ゴミ箱を開いて、ファイルやフォルダを移動すればよいのです。

ファイル名やフォルダ名を変更するには、名前の部分をクリックします。 すると、名前が水色の枠で囲まれ、名称変更ができます。 returnキーを押して離すと、変更が確定します。 escキーを押して離すと、変更が取り消されます。

ファイルやフォルダを移動するには、そのアイコンを移動先へドラッグ・アンド・ドロップします。 また、ファイルやフォルダをコピーするには、optionキーを押しながら、そのアイコンをコピー先へドラッグ・アンド・ドロップします。 なお、ファイルやフォルダのアイコンを右クリックし、「複製」を選択すると、「〜のコピー」という名前でファイルやフォルダがコピーされます。

ファイルやフォルダのコピーについては、クリップボードを利用する方法もあります。 まず、コピーしたいファイルやフォルダのアイコンをクリックします。 次に、メニューバーの「編集」をクリックし、「コピー」を選択します。 最後に、コピー先をクリックし、メニューバーの「編集」をクリックし、「ペースト」を選択します。

6.1.5 記録メディアの使い方

パソコンのファイルは、フロッピーディスクやCD-Rなどに保存できます。 保存したファイルは、他のパソコンで読み取れます。 また、デジタルカメラでは、メモリーカードなどに画像を保存して、パソコンでそのファイルを読み取ります。 ここでは、フロッピーやメモリーカードなどを、記録メディアと呼ぶことにします。

東京女子大学のMacでは、次の記録メディアが利用可能です。

どの記録メディアも、Macに挿入すると、デスクトップにアイコンが現れます。 そのアイコンをダブルクリックすると、Finderのウィンドウが開いて、記録メディアの中身が確認できます。 後は、ハードディスクと同じように、ファイルを開いたりコピーしたりできます。

記録メディアは、いきなり取り外すと、ファイルを壊す恐れがあります。 記録メディアを取り外すときは、まず、アイコンをゴミ箱へドラッグ・アンド・ドロップします。 アイコンが消えたら、少し待ってから取り外してください。

なお、フロッピーディスクは昔からよく使われていますが、意外に壊れやすいので、なるべく使わないようにしてください。 また、CD-RやCD-RWなどでは、ディスクの作成やディスクの消去といった操作が必要になります。 現時点で最も使いやすい記録メディアは、USBメモリです。 記録メディアについての詳細は、情報処理センターのページの「ローカルガイド」を参照してください。

6.1.6 ファイルの管理情報

ファイルやフォルダには、ファイル名やフォルダ名の他にも、色々な管理情報が付加されています。 重要な管理情報は次の通りです。

サイズsize
ファイルが何バイトで構成されているかを示します。
変更日modified date
ファイルが最後に変更された日時を示します。
所有権ownership
ファイルがどのユーザのものかを示します。
アクセス権permission
ファイルの読み書きの許可/禁止を示します。

ファイルやフォルダの管理情報を確認するには、確認したいファイルやフォルダのアイコンを右クリックして、「情報を見る」を選択します。 すると、管理情報をまとめたウィンドウが開きます。

ファイルやフォルダのサイズについては、"KB", "MB", "GB"という単位が使われます。 これらの意味は、以下の通りです。

表 6.2  ファイルやフォルダのサイズの単位
単位 読み方 意味
KB キロバイト 約千バイト
MB メガバイト 約百万バイト
GB ギガバイト 約十億バイト

ファイルやフォルダに所有権やアクセス権があるということは、例えば「このファイルは、自分は読み書きできるが、他人は読み書きできない」という設定ができるということです。 「情報を見る」で開いたウィンドウで、「共有とアクセス権」をクリックすると、どのユーザにどのアクセス権が設定されているのかが表示されます。 ここで、自分以外のアクセス権を「アクセス不可」にすると、他のユーザはそのファイルを読み書きできなくなります。 ただし、むやみにアクセス不可にすると、Macが動かなくなるかもしれません。 アクセス権を変更するのは、自分が作成したファイルやフォルダだけにしてください。 なお、現在の東京女子大学のMacでは、システムの問題で、アクセス権の変更はできません。

6.1.7 大学のMacと自宅のパソコンを使うには

自宅にパソコンがある人は、大学のMacと自宅のパソコンの両方を利用したいでしょう。 このとき、大学と自宅の間でファイルをやり取りする方法について説明します。

例えば、大学のMacでレポートを書き始め、自宅のパソコンで続きを書く場合は、

  1. 大学のMacで、レポートのファイルを添付して、自分宛にメールを送る。
  2. 自宅のパソコンでメールを開き、添付されたファイルをダウンロードする。

という方法と、

  1. 大学のMacで、USBメモリなどにレポートのファイルを保存する。
  2. 自宅のパソコンで、USBメモリのファイルを開く。

という方法があります。

逆に、自宅のパソコンでレポートを書き始め、大学のMacで続きを書く場合は、

  1. 自宅のパソコンで、レポートのファイルを添付して、自分宛にメールを送る。
  2. 大学のMacでメールを開き、添付されたファイルをダウンロードする。

という方法と、

  1. 自宅のパソコンで、USBメモリなどにレポートのファイルを保存する。
  2. 大学のMacで、USBメモリのファイルを開く。

という方法があります。

6.1.8 ファイルに関する注意事項

ここで、ファイルを取り扱う際に注意すべき点を列挙します。 前半は、一般的な注意点です。 後半は、大学のMacと自宅のパソコンの両方を利用する人向けです。

1. ファイル名は分かりやすいものにする。

パソコンをしばらく利用していると、ファイルはどんどん増えていきます。 このとき、「レポート1.doc」、「レポート2.doc」…のようなファイル名を付けたのでは、後で目的のレポートを探すとき、全てのファイルを開くことにもなりかねません。 ファイルには、後で内容が思い出せるようなファイル名を付けてください。

2. 重要なファイルはバックアップを取る。

東京女子大学のMacは専門家が管理しているので、地震や火災でもない限り、ファイルが消滅することはありません。 それに対し、自宅のパソコンの場合は、パソコンが故障したらファイルが読めなくなるでしょう。 また、USBメモリなどにファイルを保存しても、USBメモリを紛失するかもしれません。

卒業論文などの重要なファイルについては、必ずバックアップ(コピー)を取るようにしてください。 例えば、卒業論文を自宅のパソコンに保存し、定期的にUSBメモリにコピーする方法が考えられます。 逆に、卒業論文をUSBメモリに保存し、定期的に自宅のパソコンにコピーしてもよいでしょう。

3. メールにファイルを添付するとき、ファイル名は半角英数にする。

「ファイル名は分かりやすいものにする」という注意点とは矛盾しますが、メールにファイルを添付するとき、ファイル名を半角英数に変更した方がよいでしょう。 理由は、Webメールの場合、日本語のファイル名は文字化けすることが多いからです。 さらに悪いことに、ファイル名に濁点や半濁点を使うと、添付すらできない場合があります。

4. ファイル名の拡張子は省略しない。

Macでは、ファイル名の拡張子を省略しても、そのファイルはダブルクリックで開けます。 それに対し、Windowsでは、ファイル名の拡張子を省略すると、そのファイルはダブルクリックでは開けません。 MacのファイルをWindowsで利用する場合、必ずファイル名に拡張子を付けるようにしてください。

5. "._"から始まるファイル名のファイルは無視する。

例えば、Macのファイル「卒業論文.doc」をWindowsで利用するとき、「卒業論文.doc」の他に「._卒業論文.doc」というファイルが見えるかもしれません。 このような、"._"から始まるファイル名のファイルは、Mac専用のファイルで、Windowsでは無意味です。 Windowsで無理に開こうとはせず、単に無視してください。

6. Macでファイルのアイコンをダブルクリックして、期待したアプリケーションで開かなければ、「情報を見る」で設定をする。

例えば、Windowsのファイル「卒業論文.doc」をMacで利用するとき、ダブルクリックしても、Microsoft Wordでなく他のアプリケーションで開くかもしれません。 そのようなときは、ファイルのアイコンを右クリックして「情報を見る」を選択し、「このアプリケーションで開く」項目で開くアプリケーションを設定してください。


6.2 参考文献


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2009年6月3日更新
小西 善二郎 <konishi@cis.twcu.ac.jp>
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