第88回月例ロービジョン研究会

浅川香・小田浩一, 2006/6/3

1. 概要

  1. 日 時:2006年6月3日 (土) 13:00-18:00
  2. 場 所:東京女子大学#8408コミュニケーション学科談話室
  3. 参加者:(敬称略五十音順)
  4. 今回から、skypeによる遠隔参加を試験的に始めました。

    1. 浅川香@東京女子大学大学院
    2. 阿佐宏一郎@横浜国立大学環境情報学府博士課程
    3. 氏間和仁@福岡教育大学
    4. 尾形真樹@杏林アイセンター・東京ライトハウス
    5. 小田浩一@東京女子大学・東京ライトハウス
    6. 角田亮子@神奈川リハビリテーション病院
    7. 河野恵美@東京女子大学大学院・東京ライトハウス
    8. 小林章@国立身体障害者リハビリテーションセンター学院
    9. 齋藤奈緒子@神奈川リハビリテーション病院
    10. 清水美知子@東京ライトハウス
    11. 鈴木理子@独立行政法人国立病院機構大阪医療センター附属視能訓練学院(skypeによる遠隔)
    12. 田中千尋@立教大学心理学科
    13. 宮地泰造@東海大学
    14. 山中幸宏@アサクラメガネ
    15. 山本百合子@タイプデザイナ・グラフィックデザイナ

* 東京ライトハウスは、視覚障害のある人への新しいサービスを模索・実施するNPOです。


2. プログラム

今回から、発表資料がオンラインで入手できるように始めました。 資料室を参照ください。

  1. 斎藤奈緒子@神奈川リハビリテーション病院
    「動揺視患者のMNREAD-J(その2)」
    いわゆるロービジョンではないが、眼鏡をかけてもなお日常生活を送るのには困難があるという 定義からいえば、動揺視の患者もロービジョンである。その読書評価から、原因疾患による特徴や 治療の効果を述べ、前庭反射を用いたシミュレーションについても述べた。読書評価では、 一部のAMDのケースと良く似た読書プロファイルを示し、同様の機能的問題があることを うかがわせた。AMDと違い、治療や姿勢制御などによって困難を解消すると読書関数 の形状やMRSなどの指数そのものが改善する興味深い研究。
  2. 尾形真樹@杏林アイセンター・東京ライトハウス
    「外来でできる(かもしれない)O&M Training」
    旧来型の長期で施設入所のO&M訓練は効率が悪く、自宅へ訪問しての短期リハビリサービスの 効果は高いが、訪問型のサービスを病院に所属するリハビリ専門家が行うことには 制限があり、通所サービスが現実的となる。そこで、外来で行えるサービスを ケースから考えてみた。
    「今作成中のケア開始前のインテイク用紙」
    杏林アイセンターで作って来たQOL評価表をベースに作成中です。XMLを使って データベースとの連携を行う可能性、マシンリーダブルにすることの意味についても 議論されました。
  3. 清水美知子@東京ライトハウス
    「Collaboration Achieves Travel Success (Project CATS)盲ろう生徒の歩行訓練計画の策定、訓練、評価に関する研究.歩行訓練ニードを持つ生徒のための訓練計画作成の手引き」
    歩行訓練サービスが簡単に入手できない地域に盲ろうの生徒がいた場合、どのように移動ニーズを満足する計画をたてるのか、生徒のアクティヴィティをもとにルートを複数選択肢、それぞれの利点欠点を洗い出し、最善のルートを選択している。
    さらに、国土交通省のモビリティ・マネジメント・プログラムにある、 個人の交通行動を調べて、その記録に基づいて、有用な部分を本人にフィードバックし、 モビリティ行動をより望ましい形に行動変容してもらう(Travel Feedback Model)。 都市計画の方からパーソントリップ調査 (例えば東京都)は 最近非常によく行われている。このような視点はO&Mには欠けていたかもしれない。 この視点は、重要であろう。
  4. 氏間和仁@福岡教育大学
    「明朝体と教科書体が読書に及ぼす影響」

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