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第67回月例ロービジョン研究会

小田浩一, 2004/4/10

1. 概要

下記の要領で開催しました。 また、研究会後には大学正門前のレストラン「ペーパーバン」での インフォーマルな夕食会が開催されました。

Retinoscopeの画像を外部出力できるようにしたTADAMAY

  1. 日 時:2004年4月10日 (土) 13:00 -18:00
  2. 場 所:東京女子大学#8408コミュニケーション学科談話室
  3. 参加者:(敬称略五十音順)
    1. 新井 千賀子@独立行政法人国立特殊教育総合研究所
    2. 尾形 真樹@特定非営利活動法人 tokyo lighthouse
    3. 小田 浩一@東京女子大学コミュニケーション学科
    4. 金本 梓@国立身体障害者リハビリテーションセンター学院
    5. 鎌田 貴身江 @特定非営利活動法人 tokyo lighthouse
    6. 川嶋 英嗣@愛知淑徳大学医療福祉学部医療貢献学科(所属変更)
    7. 河野 恵美@東京女子大学大学院(所属変更)
    8. 小島 嘉之@国立身体障害者リハビリテーションセンター学院
    9. 小林 章@国立身体障害者リハビリテーションセンター学院
    10. 小林 巌@東京学芸大学教育実践研究支援センター(所属変更)
    11. 清水 美知子@特定非営利活動法人 tokyo lighthouse
    12. 末成 智子@国立身体障害者リハビリテーションセンター学院
    13. 鈴木 理子@東京女子大学大学院(所属変更)
    14. 田中 恵津子@杏林アイセンター
    15. 道面 由利香@東京都盲人福祉協会
    16. 西脇 友紀@杏林アイセンター
    17. 松野 吉泰@国立身体障害者リハビリテーションセンター学院
    18. 松橋 次郎@国立身体障害者リハビリテーションセンター学院
    19. 茂手木 寛子@武蔵野大学心理学科
    20. 柳澤美衣子@東京大学医学部眼科
    21. 山口 成志@タイムズコーポレーション

2. プログラム

午後1時から始めて、1件あたりおおよそ30分を予定しています。

  1. 小林 巌@東京学芸大学教育実践研究支援センター
    台湾の盲学校(國立台中啓明学校) における視覚障害教育」

    台湾には2つの盲学校があるだけ。台中啓明学校では、巡回指導に7人の スタッフがいて、比較的軽度の視覚障害生徒は普通学校で学習しているので その支援をしている。年間260人程度をカヴァー

  2. 尾形 真樹@特定非営利活動法人 tokyo lighthouse
    「文献紹介: Golledge, Marston, Loomis, & Klastzky: Stated preferences for components of a personal guidance system for nonvisual navigation. JVIB, 98(3), 135- 147, 2004.」

    1985年,初めて視覚障害者の誘導装置としてGPSを使うことの提案が行われ た.それ以降,GPSを使った誘導装置の研究が行われ,現在ではVisuAide sells Trekker とBrailleNote GPS の2つが,主な装置として販売されている. Golledgeらもこれらの研究と同じように,GPS を使用した誘導装置の研究開発 を行っており,本調査ではどのような情報が視覚障害者の誘導には必要か,また どのような情報提供方法が有効かを調査した.その結果,誘導に関して必要な情 報,つまり視覚障害者が単独で移動するのに必要としている情報を6つのカテゴ リーまでは分けることができた.しかし,それ以上の分析については,本稿では 述べられていない.また,誘導装置への初期情報の入力,逆に情報を取得するこ とについては,調査対象となった視覚障害者のほとんどが音声での入出力が可能 となることを希望していた.

  3. 川嶋 英嗣@愛知淑徳大学医療福祉学部医療貢献学科
    「文献紹介: Goodrich, Kirby, Wagstaff, Oros, & McDevitt: A comparative study of reading performance with a head-mounted laser display and conventional low vision devices. JVIB, 98(3), 148-159, 2004.」

    この研究では,頭部装着型レーザーディスプレイのプロトタイプ,CCTV,光学 エイドの読書パフォーマンスの比較をおこなった.このプロトタイプでは光学エ イドと同等の読書速度が得られたが,CCTVよりは遅かった.レーザーディスプ レイには明るさと明瞭度があることは将来のロービジョン用機器開発の可能性が 期待できる

  4. coffee break

  5. 田中 恵津子@杏林アイセンター
    「文献紹介: Watson, Wright, Wyse, & I'Aune: A writing assessment for persons with age-related vision loss. JVIB, 98(3), 160-167, 2004.」

    加齢にともなって視覚機能の低下した人の書字能力を評価する5項目のテストを 開発し評価した。書字能力のベースラインを測定したり、訓練などの効果を評価 するための標準的な方法になるはず。

  6. 山口 成志@タイムズコーポレーション
    「スキアスコピー支援装置TADAMAY」
  7. スキアスコープ(Retinoscope, Ophthalmoscope)に小型のカメラをつけて画像をモニタできる装置。検査法の指導が容易になるしビデオ記録ができ、視力が衰えた検査者でもできる。

  8. 河野 恵美・鈴木 理子@東京女子大学大学院
    「文献紹介: Leonard & Horowitz: Hearing problems of and the need for hearing services by cunsumers of vision rehabilitation services. JVIB, 98(3), 168-171, 2004.」

    75歳以上の高齢者の半数に聴力の問題があるといわれている。 視覚リハ利用者の332人(平均70歳、障害のはじまりは平均57歳)に聴覚的な問題が あるかの自己評価について調査した。聴覚になんらかの問題のある割合は39%で 年齢とともに増えていた。そのうち37%だけが、補聴器などのエイドを 使ったことがあり、男性より女性の方が利用する傾向が有意であった。また、 補聴器を使っている人でも70%はまだ聞きにくさがある。 補聴器が適当でないのに放っておかれている可能性視覚障害 になってから聴覚障害になった人の方が聴覚障害について報告をしにくい傾向 があるので、注意すべきポイントでは?

  9. 新井 千賀子@独立行政法人国立特殊教育総合研究所
    「文献紹介: Rydberg, Ericson, & Lindstedt: Use of a structured observation to evaluate visual behavior in young children. JVIB, 98(3), 172-179, 2004.」

    行動観察のチェックリストの結果とHVOT, LH-singleなどの視力検査の結果は そこそこ一致した。

    Texas盲学校における視覚障害教育」

  10. 鎌田 貴身江 @特定非営利活動法人 tokyo lighthouse
    電子レンジ用調理器具『クック膳』は視覚障害者に便利か?」

    無洗米をいれて電子レンジでチンでご飯がたける。煮物・蒸し物が作れる。 熱源操作がないので、視覚障害者にも安全だし、洗浄がやさしい。 ただ真っ白で視覚的触覚的手がかりが少なく、マニュアルやレシピに まだ工夫が必要かもしれない。


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