第103回月例ロービジョン研究会

小田浩一, 2007/12/21

1. 概要

今年のキャンパスの紅葉の写真  丁度キャンパスの紅葉が大変奇麗です。

  1. 日 時:2007年12月8日 (土) 13:00-19:00
  2. 場 所:東京女子大学#8408コミュニケーション学科談話室
  3. 参加者:(敬称略五十音順)
    1. 麻野井千尋@NAT・東京女子大学
    2. 新井千賀子@杏林アイセンター・東京ライトハウス
    3. 安藤 伸朗@済生会新潟第二病院
    4. 岡島喜謙@筑波大学理療科教員養成施設
    5. 尾形真樹@杏林アイセンター・東京ライトハウス
    6. 小田浩一@東京女子大学・東京ライトハウス
    7. 香川スミ子@浦和大学総合福祉学部(元東京都心身障害者福祉センター)
    8. 亀井笑@東京女子大学数理学科
    9. 小林章@国立身体障害者リハビリテーションセンター学院視覚障害学科
    10. 小林巌@東京学芸大学
    11. 坂口誠@悠学塾
    12. 鈴木理子@井上眼科(仕事があるので夜の会のみ参加)
    13. 宮崎博子@東京女子大学大学院現代文化研究科
    14. 山中幸宏@アサクラメガネ
    15. 山本百合子@フォントデザイナ
    16. 吉野由美子@高知女子大学

* 東京ライトハウスは、視覚障害のある人への新しいサービスを模索・実施するNPOです。


2. プログラム

以下のような演題が発表される予定です。 また、19時からは、大学正門前のペーパーバンで忘年会が開催されます。忘年会からの参加も歓迎します!

  1. 小田浩一@東京女子大学・東京ライトハウス
  2. 小林章@国立身体障害者リハビリテーションセンター学院視覚障害学科
    「弱視眼鏡(掛け眼鏡式(焦点固定式)単眼鏡+近用キャップ)の倍率選定法について」(資料ありPDF1.4MB)

    掛け眼鏡式では、本体の固定焦点のレンズで基本の倍率が決まるが、 近用キャップで視距離を調節することになるので、接近視する分だけ倍率が加わる。その計算の仕方を紹介した。

  3. 麻野井千尋@NAT・東京女子大学
    「現在サポートしている方の眼の状況とCPSのはかり方について」
    「ポイントライトウォーカーを心理学科の学生以外が観察したら」

    1月の視覚学会で報告する予定の研究について。一般人、高齢やロービジョンの観察者が見ると、 biological motionはどう見えるか?通常の心理学の研究成果は、心理学科の学生が被験者に なっていることが多く、「慣れ」ていたり、「実験者に好意的」である可能性がある。

  4. 坂口誠@悠学塾
    「日頃の経験から見た子どもたちの学習上の課題は、眼の問題なのか?何の問題なのか?」

    教材からノートに文を書き写すだけの課題でも、正しくできない子どもがいる。 そのような不思議な行動上の失敗は、どこから来るのだろう?

  5. 尾形真樹@杏林アイセンター・東京ライトハウス
    「文献紹介:Visual Cues for Enhancing Depth Perception. O'Donnell L.M. and Smith A.J. Journal of Visual Impairment and Blindness, May-Jun, pp.258-266, 1994.」

    抄訳のハンドアウトを配布

  6. 新井千賀子@杏林アイセンター・東京ライトハウス
    「2006年の小児眼科学会で発表した杏林の小児ロービジョンケアの状況」

    年齢に応じて対応が変化していく様子や、ケアテーカへのサービスが 重要であること、通常の視機能検査だけでなく、行動観察が重要な 要素になることなどの特徴がある。

  7. 吉野由美子@高知女子大学
    「活動報告」

    重症心身障害の学科にて見え方やルミエールサロンの紹介を 行ったところ、予想外の反響があった。この領域にももっと 視覚に関する専門サービスが必要であるに違いない。

  8. 安藤 伸朗@済生会新潟第二病院
    「視覚障害原因眼疾患の統計ーWHO、日本、盲学校ー」

    疾病の様相が国によって、時代によって異なる。また、 視覚障害の定義として視野を含めるのか、それとも視力中心で 評価するのか?によって、統計の結果は大きく異なる。 今後、糖尿病性網膜症がまだ増加していくと予想される。 盲学校を対象にした、5年ごとの悉皆調査(筑波大による)は、 次第に前眼部の疾病が減り、網膜の疾患、特に未熟児網膜症が 圧倒的多数になってきている様子が示していた。


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