第101回月例ロービジョン研究会

小田浩一, 2007/10/13

1. 概要

  1. 日 時:2007年10月13日 (土) 13:00-18:00
  2. 場 所:東京女子大学#8408コミュニケーション学科談話室
  3. 参加者:(敬称略五十音順)
    1. 麻野井千尋@NAT・東京女子大学
    2. 小田浩一@東京女子大学・東京ライトハウス
    3. 小林巌@東京学芸大学
    4. 宮崎博子@東京女子大学大学院
    5. 山中今日子@東京女子大学
    6. 山口成志@タイムズコーポレーション
    7. 山中幸宏@アサクラメガネ
    8. 山本百合子@フォントデザイナ

* 東京ライトハウスは、視覚障害のある人への新しいサービスを模索・実施するNPOです。


2. プログラム

以下のように少数の演題が発表され、時間があったのでいろいろな活発な議論が行われました。

  1. 小林巌@学芸大学
    「毎日新聞が新しい大きなフォントJ字を12月から」
    昨日の夕刊に発表された毎日新聞の文字サイズの変更は、 面積で14%程度文字サイズを大きくし、漢字とカナのプロポーションを 漢字を相対的に大きくするように変化させ、読みやすさを改善したということである。
    # 以下研究会での議論
    # 面積比で14%増は、サイズ的には、その平方根で3.74%、
    # 山口さんと、文字の拡大率としては大したことありませんねという評価
    # 大きさやプロポーションに加えて、太さの変化がある。
    # こちらの方も視認性に良い影響を与えるであろう...
    # 面積比に影響しないので、ウェイトの効果の方が大きいはず...
    # しかし紙面が14%も減ると、新聞を作る側はかなりの英断になる
    # 文の長さは面積によるので、14%も記事を短くする必要が出る。
    
  2. 山口成志@タイムズコーポレーション
    「ダスキンがなぜビジネスとしてやっていけるのか?」
    モップだけでどうやってやっていけるのか?科学ぞうきんだけなら ホームセンターでずっと安く入手できるのに。
    議論:
    (1). 掃除という積極的でない仕事を思い出させてくれ、どんなに汚しても良い、
    補助してくれる、掃除サービスもある
    (2). 植木の選定もする、家庭サービスの代行もする
    (3). 安否確認もしている
    (4). 介護サービスもしている
    (5). モップということで家庭に入りやすい
    結論:いろいろな面倒なビジネスの家庭でのサービス・ポータルになっている
    

    「関西のロービジョンルーム」

    メガネのタナカの心斎橋に各種CCTVの品揃えの豊富なロービジョンルームができている。 CCTVだけでなく、日常生活用具などの品揃えも豊富である。その他に 拡大読書器の品揃えが豊富なのは、関西であれば、 他に尼崎のあまがん、アイベルのショールームがある。

  3. 麻野井千尋@NAT・東京女子大学
    「富山でのITサポートその後」

    2006年4月から2007年10月までにNATが富山県ITセンターで行ったサポート内容 と被支援者の進捗状況を まとめて報告する予定。さらに、現在行っている未熟児網膜症の男性へのサポート内 容を報告し、意見をうかがう予定。

  4. 山中幸宏@アサクラメガネ
    「目を疲れさせないロービジョンエイドの使用方法」
    アサクラメガネで使用している拡大読書器の説明書の説明や、 エイド選択時に処方される側が留意していただきたい点などを 発表させていただければと思っています。 『目を疲れさせないで使うためのロービジョンエイドの使用方法』が 確立されるためには、どのような形で(誰が)研究を行うことが 望ましいかなども、ご意見をいただければと思います。

      CCTVについての資料を見ながら、以下のものがつくれないかを議論
    1. 読める処方の状態を復元できる情報の提供
    2. それを実際の設置に際して復元できる仕組み
    3. 設置、読み方の基礎、書き方、x-yテーブルの操作などを1枚のシートにまとめたコンテンツ
    4. 音声でそれらを案内するしくみの提供
    5. 使い方ビデオ、利用しているモデルをビデオで提供?


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