Next: 中間層の素子数
Up: 階層型のネットワーク 補足
Previous: 階層型のネットワーク 補足
ネットワークが学習すべきルールを満たすサンプルからいくつかの例を選び
訓練課題として学習させます。このとき、学習させた例以外の入力をテスト課題として
選び、このテスト課題の成績を調べることで学習したルールの一般化を測定することができます。
学習した内容がルールの適用範囲と重なればよいのですが、
図で示したとおり一般化にはさまざまな可能性が考えられます。
例えば入出力とも 0,1 のデータで、入力層が N 個、出力層が 1 個である場合、
全入力パターンは 2N 個ありますが、これを 0 か 1 かに
分類する課題では、全部で
とおりの分類が可能になります。
この中から M 個の入力を選んで訓練した場合には、残りの分類パターンはすべて
一般化になりますから
個の一般化が可能になります。
N が大きくなると、実質的に無限大の一般化が考えられることになります。
次のような program を作って実行してみれば実感できるでしょう。
逆に、訓練課題しか正解できないようであれば、過剰な学習がなされたことを意味します。
課題 1:
対象性を学習するバックプロパゲーションのプログラムで、学習セットを
いくつか取り除いて学習させなさい。学習成立後、取り除いたパターンを用いて
一般化能力を試しなさい。
- 1.
- 全 64 個の学習パターン中、対称なパターンを 1 個、非対称なパターンを 8 個取り除き
学習させてください。学習後に取り除いた 9 個のパターンを入力すると
正解が得られるかどうかを調べなさい。
提出は、学習に用いた刺激とテスト刺激のリストおよび結合荷重、および、般化テストの結果
です。
- 2.
- 上と同様にして、対称なパターンを 2 個、非対称なパターンを 16 個取り除き
学習させてください。学習後に取り除いた 18 個のパターンを入力すると
正解が得られるかどうかを調べなさい。
提出は、学習に用いた刺激とテスト刺激のリストおよび結合荷重、および、般化テストの結果
です。
- 3.
- 対称性を学習するネットワークでは、最低何個の学習パターンが必要かを検討しなさい。
Shinichi ASAKAWA
1999-11-10