Received: from blueberry.twcu.ac.jp (blueberry.twcu.ac.jp [202.11.170.120]) by twcu.ac.jp (8.9.0/3.7Wpre-98070216) with ESMTP id XAA21306; Sun, 6 Dec 1998 23:38:44 +0900 (JST) Message-Id: <199812061438.XAA21306@twcu.ac.jp> To: vision@is804.tech.chiba-u.ac.jp Subject: vsj winter meeting entry From: Koichi Oda Reply-To: k-oda@twcu.ac.jp Cc: etst, kalbi, arai@nise.go.jp, kal@yk.rim.or.jp, hitomin@rb3.so-net.or.jp, yukk@kt.rim.or.jp, akito-h@t3.rim.or.jp, oshitari@email.msn.com, k-oda@twcu.ac.jp Mime-Version: 1.0 (generated by tm-edit 7.106) Content-Type: text/plain; charset=ISO-2022-JP Date: Sun, 06 Dec 1998 23:38:44 +0900 Sender: k-oda@twcu.ac.jp Content-Length: 4525 小田@東京女子大学です post deadline になるとは思いますが、冬の視覚学会の発表ならびに参加申し 込みをお願いします。 まず、参加希望は以下の5名(50音順)です: 新井千賀子@国立特殊教育総合研究所 小田浩一@東京女子大学 川嶋英嗣@筑波大学 田中恵津子@杏林大学 中村仁美@low vision specialist 発表希望は、以下の4件です: ---- ここから 羞明とコントラストポラリティ効果 - 白子眼と無虹彩眼から示唆される独立性 ○新井千賀子1),中村仁美2),小田浩一3) 1)国立特殊教育総合研究所 2)low vision specialist 3)東京女子大学 羞明があるロービジョンでは,白い背景に黒い文字(B/W)の場合よりも黒い背 景に白い文字(W/B)の場合のほうが読書の成績が良くなるコントラストポラリ ティ効果を示すことがある.これは,読材料からの光の反射が混濁した透光体 で散乱をおこからであると考えられている.しかし,白子症や無虹彩のように 透光体に混濁がないのに羞明を訴える場合がある.本研究では白子症2名と無 虹彩2名のロービジョンに,MNREAD-J,JKを使用してB/WとW/Bで読速度,読書 視力に違いがないかを測定した.結果にはコントラストポラリティ効果を示す 明らかな違いはなかった.このことから羞明のあるロービジョンにも,コント ラストポラリティ効果を示さないタイプがあり,双方が常に共存すると考える べきでないことがわかる.透光体の混濁のない白子症と無虹彩はこのタイプに 属すると考えられる. 視覚正常者とlow visionの読書における文字間スペースの効果 ○川嶋英嗣(筑波大) 小田浩一(東京女子大) 文字認知におけるcrowding effectは,中心と周辺視野でも,最大の速度が得 られる最小の文字サイズである臨界文字サイズ (CPS) 以下で出現する ('98視 覚学会夏季大会).本研究では,視覚正常者5名と中心視野欠損のあるlow vision5名を被験者にして,このことが読書でも同様に見られるのかを検討し た.刺激には平仮名単語で構成されているMNREAD-JK読書チャートを用いた. まず測定の前に,各被験者について文字サイズ別の読書速度を測定してCPSを 算出した.実験では,文字間スペースはcente r-to-center spacingで定義し て,条件を文字幅の1文字と1.5文字として,文字サイズを各々のCPSから大き い側と小さい側の2条件に設定した.読書速度の測定を文字間スペース x 文字 サイズの条件で,7回繰り返した.結果は,文字認知での結果と類似して,視 覚正常者と中心視野欠損のあるlow visionでも,読書速度における文字間スペー スの効果は,CPSを境にして異なることがわかった. 英語の読書に対する単語間スペースの影響 小田浩一(東京女子大学・現代文化学部) 英語の読書材料から単語間のスペースを除いたときに,読書行動がどう変化す るかを,読書材料の文字サイズを変化させながら調べた.被験者は,米国人大 学生17人と日本の大学生32人であった.結果は,母語と独立に読書視力と臨界 文字サイズ−最大読書速度が維持できる最小の文字サイズ−が30%程度悪くなっ た(サイズが増加した).読書視力と臨界文字サイズは,被験者の視力・スペー スの有無・母語から線形に予測ができた.一方,最大読書速度については,影 響は少なかったが,個人差が大きかった.被験者には,スペースの影響を受け るタイプ,つまり視覚的な単語境界の手がかりに依存するタイプと,影響を受 けにくい辞書知識により依存したタイプがあると考えられた. 中心視野障害のあるロービジョンにおける読書と視力 ○田中恵津子・小田浩一・西脇友紀・忍足和宏・平形明人 杏林大学アイセンター 東京女子大学 視野の中心部に障害をもつ黄斑疾患患者を対象に、読書能力−最大読書スピー ド(MRS)、最大スピードがでる最小文字サイズ(CPS),読書可能な最小文字サイ ズ(RA)−を評価し,視力との関係をみた。視力については、中心窩の視力と、 それよりも高い値が出る場合には中心窩以外での視力も計測した。結果、読書 能力はいずれも、中心視力とは高い相関があったにもかかわらず(MRSゲイン, CPS, RAでそれぞれ r=0.73, 0.82, 0.85)、中心外視力との相関は低かった (r=0.23, 0.56, 0.30)。つまり,読書は眼の解像度の影響を受けるが,解像度 が出るなら網膜部位のどこでも良いわけでなく,中心窩で処理するということ が重要らしいことがわかった. ----- ここまで **** Koichi ODA ********* k-oda@twcu.ac.jp ******** * Tokyo Woman's Christian Univ., Dept. of Communication * * Zempukuji 2-6-1 Tokyo 167-8585 JAPAN, fax.+81-3-3395-1816 * ******************* URL. http://www.twcu.ac.jp/~k-oda/ *