Sports by and for the Persons with Vision Impairments
walking man's statue with a long cane

VIRN

視覚障害リソース・ネットワーク

Vision Impairments' Resource Network

First produced by VIRN crew 1996.8.31
Last update, 2002.8.6

視覚障害者とスポーツ

このページは、身体障害者スポーツ協会技術委員の加藤博志氏が、「視覚障害者とス ポーツ」(国立身体障害者リハビリテーションセンターシリーズ)として発表されて いるものに、細川健一 (国立神戸視力障害センター  hosokawa@kobe-nhb.go.jp)が 許可を得て抜粋・編集及び必要な修正を加え、掲載しています。


1.歴史の概略

 わが国の視覚障害者のスポーツ活動は、他国の組織化や活動に先駆けた競技大会 (1925)として、体育大会、盲人野球(現在の名称はグランドソブトボール)、競泳、 柔道大会などが行われ、また、岐阜県立盲学校が考案(1965)盲人バレーボール(現 在の名称はフロアバレーポール)も盛んに行われている。
 1945 年より開催されてきた、各都道府県の身体障害者運動会は、障害者スポーツ大 会として地域に根ざしている。
 1964 年に開催した、「国際身体障害者オリンピヤード、東京大会(第13 回国際スト ークマンデビルゲームス)」は、脊髄損傷者のための大会であったが、国内第二部とし て、視 ・聴 ・平衡機能障害者などを含めた大会を開催し、1965 年より「全国身体 障害者スポーツ大会」を、国体開催地に合わせて開催された。2001 年より「全国身体 障害者スポーツ大会」と「全国知的障害者スポーツ大会」を統合し、「全国障害者スポ ーツ大会」が開催されている。
 国際大会に参加した初回は、「第1回国際身体障害者スポーツ大会、リンツ大会」 (1963)に1名が参加した。視覚障害者がグループとしてパラリンピック、(Paralympic Games)に参加したのは、「国際身体障害者オリンピヤード、トロント大会(第26 回 国際ストークマンデビルゲームス)」(1976)で8名が参加し、それ以後4年毎のパラ リンビックに毎回参加している。
 冬季パラリンピック(Winter Paralympic Games for the Disabled)は、1976 年(スウェー デン)を第1回として開催されているが、視覚障害者がスキー大会への初参加は、「第 3回カナダ国際身体障害者スキー、バンフ大会」(1977)からであり、1998 年3 月「冬 季パラリンピック、長野大会」が第7回として開催され、国内における障害者スポー ツの啓蒙に大きく寄与した。
 また、わが国で誕生(1975)した「極東南太平洋身体障害者スポーツ大会(Far Eastern and South Pacific Games for the disabled(FESPIC))」は今までに7 回を開催している。

2.競技スポーツと区分(クラス分け)

2.1. 国内の競技スポーツ

(1) 全国身体障害者スポーツ大会での競技

 陸上、水泳、グランドソフトボール、サウンドテーブルテニス、卓球、フライングディスク

(2) 全国大会として実施している競技

 陸上、水泳、自転車、フロアバレーボール、柔道、マラソン、視覚ハンデイキャッ プテニス、ゴールボール、スキー(アルペン、ノルデイック)、グランドソフトボー ル、ゴルフ、ビームライフル、等

(3) その他の競技

  ボーリング、スルーネットピンポン、視覚障害サッカー、盲人バスケットボール、ロー ンボールス、盲人キックゴールボール、ターゲットバードゴルフ、ゲートボール、ロ ーリングドッヂボール、盲人対抗フットボール、盲人キックベースボール、アーチェ リー等である。

2.2. 国際の競技スポーツ

(1) IBSA(International Blind Sports Association)の競技(1993〜)

 冬期スポーツ(Winter Sports)、陸上(Athletics)、ローンボールス(Lawn Bowls)、ゴールボール(Goalball)、 柔道(Judo)、パワーリフテイング(Powerlifting)、射撃(Shooting)、ショーダウン(Show Down)、水泳(Swimming)、二人乗り自転車(Tandem Cycling)、トーボール(Torball)、 レスリング(Wrestling)、フットボール(Football)、ボーリング(Nine pin bowling,Ten pin bowling)

(2) パラリンピック(夏季)

 陸上(マラソンを含む)、水泳、柔道、自転車、ゴールボール、セイリング(ヨッ ト)
(注)パラリンピック(Paralympic)の 意は、Para は「もう1つの」という にオリ ンピック(Olympic)を加えたものである。

(3) パラリンピック(冬季)

  アルペン(ジャイアントスラローム、スーパージャイアントスラローム、
  スラローム、ダウンヒル)
  ノルデイック(男子5 のフリーとクラシック、女子5km のフリーとクラシ ックおよび15km のクラシック、3_5km フリーの男・女リレー) バイアスロン(7.5km のフリー男・女)

(4) 世界選手権(国際大会)の競技

 アルペン(ジャイアントスラローム、スーパージャイアントスラローム、スラロー ム、ダウンヒル)  ノルデイック(男子5 10 20km のフリーとクラシック、女子5km のフリーとクラシ ックおよび15km のクラシック、3_5km フリーの男・女リレー) バイアスロン(7.5km のフリー男・女)

(5) 地域で行なわれている競技

  (ア)フェスピック
    陸上、水泳、柔道、ゴールボール
  (イ)地域選手権
    ヨーロッパ(陸上、水泳、タンデム、ゴールボール、射撃、スキー)

(6) その他の競技

  ラグビー(ノルウェー)、パイオニアビープボール(Pioneer Beep Ball)
 (アメリカ)、ボート、カヌー、アーチェリー(イギリス)、チェス、
  体操など
  

2.3. 国内と国際競技の類似性

ア ボールを投げたり転がしたり打ったりする野球系のグランドソトボールは、アメ リカのパイオニアビープボール(Pioneer Beep Ball)と似ている。

イ 音の出るボールを台上で転がしラケットで打つラケット系のサウンドテーブルテニスは、オラン ダの「ショウダウン(Show Down)」、カナダの「スカイピンポン(Sky Ping−Pong)」、 オーストラリアの「スウィシュ(Swish)」に似ている。

ウ 国内で考案された競技を外国(地域を含む)で紹介した例

2.4. クラス分け(Classification)

 クラス分けの考え方は、見え方により成績に優劣が影響を与えるために、見え方の 認知の度合いにより、同じようなグループに括り、クラス分けを行っている。

ア 国内では、視力や視野が良い方の眼の機能として、

の3クラス分類している。

 ジャパンパラリンピック大会(陸上、水泳、スキー)では国際のクラス分けを採用 している。

イ 国際では、視力や視野がよいほうの眼の機能として、

の3クラスに分類している。

 問題点としては、国内の障害者の範囲の上限が両眼の視力の和が0.62 であるために、 国際の上限である0.1以上の視力あるいは20 度以上の視野を有する人は、国際大会に 参加することはできないことになっている。

3.競技の概要(主な競技)

 スポーツは、前に記したようにさまざまなものがある。実施 方法は、スポーツの特性に配慮してルールが考えられている。視機 能の優劣を記録に影響を与えないように、国際競技大会では、B1 の対象者は光も通さないゴーグルなどの着用を、種目を限定して義 務づけている。また、言葉や手を叩く、笛を吹くあるいはフォンに よる聴覚的(電子音システム)な補助、紐等の利用による伴走によ る触覚的・筋肉運動感覚的補助、B2の低視力者にはB1の補助内 容に付加し、パウダーやテープ、砂、コーンなど視覚的な援助もで きるようになっている。

(1) 陸上

走・跳・投の三群がある。

競走では、国内の60mは音源フオンの誘導(コーラーが1名) や伴走による。他の走種目(マラソンまで)は、紐等の利用による 伴走が許可され、伴走者の交替が許されている。

 跳躍で、国内で実施し国際に無い種目は、(1)と(2)クラスで は立幅跳、立三段跳(足を前後に開いた姿勢から踏切る)である。 国際のB1とB2クラスの走幅跳と三段跳は、踏切区画が1m× 1.22mであり、踏切った足の先端から最短を計測する。その外に 高跳の種目があり、この場合も視覚的、聴覚的な補助ができること となっている。

 投てきは、エスコートがサークルやピットまで誘導し、投射 方向を確認させるところまでの援助ができる。

(2)水泳

自由、平泳、背泳、バタフライとメドレー及びリレーがある。 国内も国際も競泳が主体である。壁面が視知覚認知できない者に対 しては、エスコートが指示棒などにより頭部や背部を触れて、壁面 が近いことを知らせてよいことになっている。

 アメリカでは、飛込み(高さ90cm)を競技として実施して いる。

 水に関係するものは、水上スキー、潜水、パラセーリングな どがあり、潜水ではスウェーデンの全盲者セブン・ナーリンが、障 害者や子供達に指導していると伝えられている。また、サーフイン もあるが、晴眼者と一緒に楽しむことができるものである。

(3)球技

ア  ベースボール系

(ア) グランドソフトボール

 プレーヤーは10名、DH制を採用するときは12名で、全 盲者(一種一級、二級の者で眼帯を装着し両袖に赤腕章を する)4名以上、弱視者6名、交替競技者5名である。試合は、7 回戦で、投手は全盲者が行い、弱視の捕手の手ばたきの合図を聞 き、12mの投球距離を転がす投球(3バウンド以上)をする。そ の投球を打者が一般のバット(硬式用が多い)で打つ。

 塁は、守備(塁間18m)と走塁(塁間22m)の2つの ベースを置き、走塁ベースには、走者の誘導を行うためのコー チャーを配置し、危険防止を図る。

 ゴロの打球を、停止以前に捕球すれば打者は「フライキャッ チ・アウト」となる。

(イ) 盲人キックベースボール

京都府盲人協会で考案されたもので、塁間15mの正三角形の ライン、30mのラッキーゾーン。全盲と弱視3名ずつ補欠数名で 構成。各塁にコーチャーを配置する。ホームベースにボールを置 き、キックしたのちに進塁する。守備は、弱視がインフライトの ボールをダイレクトキャッチ、全盲は転がるボールを捕球すればフ ライキャッチアウトとするなど、グランドソフトボールのバッドで 打球するものを、足でキックする方法に置き換えたものである。

(ウ) パイオニアビープボール

米国で盛んに行なわれているもので、リーグ戦を実施してい る。音源を内蔵したソフトボール(約直径15B)を晴眼者が空中 に投球し、そのボールを打ち、打球の方向と反対側の音源の発して いる塁(コーン状)に、触れることにより得点する。守備者は音を 発しながら転がるボールを、静止以前に捕球するとアウトとなる。 古いルールは、バッテイングテイーに音源ボールをセットし、その ボールをバットで打って走る方法を用いていた。世界選手権も行わ れている。

イ ラケット系

(ア)サウンドテーブルテニス

競技者は、全員目隠を付ける。一枚板状卓球台にエンドとサイ ド1.5cmの木枠を付け、台上から4cmネットを上げ、その下を ボールベアリングを4個入れた卓球ボール を、木質のみのラケットで相手のエンドフレームに達するように打 ちあうものである。

(イ)スルーネットピンポン

山梨で考案したもので、サウンドテーブルテニスの目隠の条項を削除して、裸 眼で行うものである。

(ウ)ショウダウン

オランダで考案したもので、エアーホッケーのような競技で、 木箱の真ん中に横板をネットの代わりにセットし、エンド側に穴を 開け、その穴に音のでるボールを入れたら、ポイントとなる。ラ ケットは24.4cm×8.9cmの長方形、握りは12.8cmの長さの板状 のものを使用する。

(エ)スウィシュ

豪州で考案したもので、一般の卓球台程度の台の、サイドだけ に木枠を取り付け、エンド側には木枠がなく、空振りしたりする と、台上から落ちることにより、ポイントを失うこととなる。

ウ コート系

(ア) 視覚ハンデイキャップテニス

バドミントンコートの区画で、スポンジボールの中にサウンドテーブルテニス ボールを挿入し、ショートテニス用のラケットで打つ。B1の視力 は3バウンドまで、B2/B3は2バウンドまでの返球を有効とす る。シングルと晴眼者とペアを組むダプルスもある。

(イ) ゴールボール

9m×18mのコートで、18m離れたライン上に、エンドラインにゴールポストを置き、 その前で目隠をした3名の選手が、重量1.25kgのゴム製のメデイ スンボールを転がしあい、そのボールを全身で受け止め、ゴールポ スト内にボールが入るとポイントとなる。

(ウ) 盲人キックゴールボール

30m×15mのコートで、2名の全盲を含む5名で編成す る。音源入りサッカーボールを使用し、相手のゴールラインを横切る ようにキックし、それを防ぐ競技である。キックしたボールは、セ ンターのランデイングエリアに必ず1回以上触れなければならな い。また、8秒以内に蹴らなければならないなど、手で転がすゴー ルボールをキックに置き換えたものである。

(エ) 盲人対抗列フットボール

島根県立盲学校の創作ゲームである。12m(男子)9m(女 子)正方のコートを7ないし5mオフリミットで対置し、全盲、弱 視混合で手つなぎでボール(女子用バスケットボール)を蹴りあ い、相手チームの肩の線以下で、ボールが相手コートの後の線 (サーブライン)を越えたときに得点となり、その他は相手チーム の蹴ったボールが、自己のコート外に逸れた場合は1点となり、規 定の時間内に多くの得点を挙げたほうが勝者となる。

工 チーム系

(ア)フロアバレーボール

一般の6人制のバレーボールを準用し、一般のバレーボール (一部地域では鈴入りバレーボール)を使用し、床を転がして打ち あう。ネットは床から30cm上げて張る。前衛に全盲者(目隠を 付ける)3名、後衛に弱視者3名が位置する。後衛競技者は転がっ てくるボールを、止めることなく組み手か片手でレシープやアタッ クを行なう。前衛競技者はボールを静止させてもよいこととなって いて、静止後にパスやアタックを行なう。後衛からのバックアタッ クも許されている。

(イ) ローリングドッジボール

バレーコート内で、オフェンス、デフェンスに分かれボールを 転がしあうもので、全盲と弱視がペアによりゲームを進行する。捕 球し損なったときにアウトとなる。内野と外野の方法については、 一般のドッチボールと同じ方法で行なう。

(ウ)視覚障害サッカー

フットサルのルールを変更したもの。B1クラスは音源入りフットサルボールを使 用し、ピッチは約20m×40m、サイドライン上には高さ1〜1.2mの壁を設ける。1 チームは5名で、4名のフィールドプレイヤーは目隠しを行う。ゴールキーパーは弱 視者、または、晴眼者が実施する。相手ゴールの後ろにコーラーが配置され、ゴール 位置やプレイヤーの位置の指示を行う。キーパーのプレイ地域はゴール前の縦2m、 横5mの地域に限定され、地域外のボールに対しプレイすると相手チームにPKが与 えられる。フィールドプレイヤーは頭部に保護のためのサポーターが義務付けられ、 ボールを追う際には声を発し、自分の位置が他のプレイヤーにわかるようにしなけれ ばならない。 。

(エ)盲人バスケットボール

鈴入りバスケットボールを使用し、競技区画は体育館の大きさ により任意となる。弱視者には一般のルールが適用できるが、全盲 者がチームに参加する場合は、シュートのみを行うなど、一部に修 正が必要である。音源表示のボールに投げ、ボールがバスケット (赤外線感知機)に入ったときは5点、リングのときには2点、 ボードでは1点の得点により、ゲームを進行する。

オ ターゲット系

(ア)ボーリング

一般のテンピンボーリングで、手摺りのような方向付けの補助 具や、レーンの中心に音源を置く、倒れたピンの数の触覚により認 知するようなものなどを使用して行う。

(イ) ローンボールス

芝生で行い、屋内のカーペットの上で行なえば「カーペット ボールス」になる。シングルとペアがあり、最初に目標となる白い 小さいボール(ジャック)を転がし、1人4個のボールを投球し、 ジャックにボールを近付けるゲームである。得点はジャックに一番 近いボールから得点が加算され、4個とも相手のどのボールよりも 近ければ4点が与えられ、21点先取制で2時間以内で勝敗を競う ものである。

(ウ)ゴルフ

一般の競技規則に付加するものは、バンカーではクラブを砂に 付けてもよいことなど若干の修正をしている。セッテングでは、エ スコートがクラブのフェースをフェアーウエイやカップに向け、 ボールとの方向付を行う。後は本人の責任により、テークバックか らヒッテイングを行うものである。

(エ) ターゲットバードゴルフ

ゴルフのクラブと、羽根つきゴルフボールとマットを使用し、 定められたターゲットにボールを打っていく競技で、打数の少ない ものを勝者とする。全盲と弱視のペアや、シングルなどがあるが、 数回繰り返しながらハンデイ数を決めるのも楽しさを倍加させる。 ターゲットは新体操用のフープの利用も可能である。

(オ) 射撃

特にヨーロッパで行なわれているもので、視覚障害者の場合に は、ライフル銃に特別に開発された電子音響システムが組み込まれ ている。これはソナーから発する超音波を音源に変換し、的に向け ることにより、その音の波長による長短音をヘッドホーンで聞き、 的を特定し弾を発射するものである。

 この方式は、バイアスロン競技にも用いられている。また、 ビームライフルも同様な方法により、国内でも行われている。

カ 格技

(ア)柔道

柔道は、昔から学校などを中心として行われている。ルール は、一般の方法とほとんど同じであるが、国内の場合には相互に組 み合ったところから開始するが、国際の場合には相手の位置を確認 し、一旦手を下に降ろした後に開始するなど、若干ルール が異なっている。

(イ) レスリング

北米やヨーロッパで盛んに行われている。公式の試合では、全 盲者の相手はタイやロックを行い、手を相手の頭の後と肘の下に置 くことができ、立ち技の不利をカバーしている。

キ 冬季スポーツ

(ア)ジャイアントスラローム

コースの幅は、30m。水平差250〜350m、最大全長 1,300m。旗門の幅は最低8m、斜度12〜15度。

(イ) スーパージャイアントスラローム

コースの幅は最小40m、水平差男子400、女子300m、最大全 長1,600m。旗門の幅は最低10m。

(ウ)ノルデイック

トラックは、1周2.5km(可能であれ5km)、高さや登坂の 長さに制限がある。リレーの交代は、長さ30mの長方形で十分な 幅をとる。

(エ)バイアスロン

トラックは、1周2.5km、それを3周する7.5kmの距離であ る。シューテイング距離は10m(±100mm)、マットは2m× 1mである。標的は40mmで、射撃で使用する電子音響システム を利用する。

ク 自転車

基本的には2人乗り自転車で実施する。前乗りはパイロットで晴眼者が乗り、後は ストーカーで視覚障害者が乗る。競技は3クラス混合で、競技種目 はロードレース(距離は男子の最高が120km、女子は最低50km などで男女昆合も含めている)、および、トラックレース(ピスト 競技)追い抜き(男子4km、女子3km、混合3km、スピード(3 周内の最後の200mの計時の優劣)の速さを競う競技種目による。

ケ その他

競技スポーツとして主のものを記述した。身体運動としては、 体操系は健康・準備・整理・矯正・補助・補強・医療・美容など 90種類以上が現存するもののなかから、主体的に何を選択するか による。また、空のスポーツとしてハングライダー、スカイダイビ ング、パラグライダーなどは、無線の誘導やペアを組むことによ り、実施が可能である。

わが国の視覚障害者も、世界各地におもむき、各種のスポーツ を楽しんでいる。韓国では、ロッククライミング、グランドソフ ト、サウンドテーブルテニス、ゴールボール等。中国、台湾、香港では、盲人卓 球。マレーシアでフロアバレーボールやサウンドテーブルテニス。ニュージーラン ドで水上スキーやヨット、パラセイリング。オーストラリアではゴ ルフ、英国でボートなど枚挙にいとまがないほど、活躍している。

4. スポーツ競技団体組織

(1) 国内組織と活動内容

 わが国の障害者スポーツ競技を統括する組織は、(財)日本 障害者スポーツ協会(以下、「日障ス協」と略す:〒162-0051  東京都新宿区西早稲田2-2-8全国心身障害児福祉財団ビル3F, Tel:03-3204-3993)で、東京パラリンピック(第13回国際ス トークマンデビル競技大会)の準備室を発展させ、1964年に(財) 日本身体障害者スポーツ協会として設立されたものである。

 日障ス協は、障害者のスポーツ全般にわたる事業を司り、評 議委員会、JPC医学委員会・技術委員会などの基に運営され、障害 者スポーツ指導者を認定し又障害者スポーツ種目別協議会を組織し ている。

障害者スポーツ競技団体の組織は、次による(2001年7月現 在)

(2) 国際の組織(視覚障害者スポーツの統括)

 ア 国際盲人スポーツ協会IBSA

    事務局 C/O ONCE,C/Prado,24 E-28014 Madrid,Spain

    Tel: (34) 1−589−48−4537 Fax: 33−1589−4533

 イ 国際パラリンピック委員会IPC

   (International Paralympic Committee)

    障害者の組織を統括した組織である。

 


[視覚障害リソース・ネットワーク]

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