Guide to Services for the Vision Impaired
walking man's statue with a long cane

VIRN

視覚障害リソース・ネットワーク

Vision Impairments' Resource Network

Last update 1997.3.21

視覚障害者が受けられるサービスの種類と手続き

           中村透(日本ライトハウス)

1.サービスを受けるためには

 視覚になんらかの障害を受ければ実質的には「視覚障害者」ですが、 様々なサービス、公的な援助を受けるためには「視覚障害者」として 認定を受ける必要があります。この認定が 「障害者手帳」の交付です。

 尚、障害者手帳の交付にあたっては、福祉事務所の窓口で書類をもらい 医療機関等にかかる必要があります。

2.こんな時どうする?

2.1. 学習に困ったとき

 眼科医もしくは盲学校の教育相談を受けて下さい。教育相談では、 例えば、拡大読書器、ルーペの使い方、安全な歩行等個々の状況に応じた 適切なアドバイスを受けることが出来ます。

2.2 仕事に困ったとき

公共職業安定所もしくは障害者職業センターに相談します。 現在行っている仕事が難しくなった場合、例えば視覚障害者 リハビリテーションセンターでの生活訓練、また国立職業 リハビリテーションセンター等でコンピュータープログラマーや 電話交換手と言った職業訓練を受ける等の方法があります。 継続雇用を希望する場合は、眼科医、リハビリテーションスタッフ、 職業安定所専門職員との連携を図ります。

2.3. 日常生活に困ったとき

民生委員、福祉事務所、社会福祉協議会の窓口で相談します。 補装具・日常生活用具等の道具類、ホームヘルパー・ガイドヘルパー等の 介助、地域の各種情報提供等が受けられます。

3.サービスの内容と手続き(問い合わせ先)

3.1. 公的援助・助成

身体障害者の手帳を取得すると、日常的に視覚障害者が使う便利な 道具(例えば音声時計やテープレコーダーなど)の交付や購入時の 補助を受けたり、公共料金の減免措置などのサービスを受けることができます。

補装具(白杖、矯正眼鏡、点字板、義眼) 白杖、点字板ついては、直接、町村役場または福祉事務所の窓口に申請します。

矯正眼鏡・弱視眼鏡等にいては、町村役場、福祉事務所の窓口で、交付申請に必要な書類をもらい、眼科にて意見書等を書いてもらい提出します。地方によっては、更生相談所の医療判定に出向く必要があります。

なお、前年度の所得に応じて、一部自己負担もしくは全額自己負担もあり、また町村役場、福祉事務所を通して支給される場合には、手元に入るまでに相当時間のかかることもあります。

日常生活用具(点字タイプ、拡大読書器、テープレコーダー、体重計、体温計、時計など) 直接、町村役場または福祉事務所の窓口に申請しますが、拡大読書器を除いては、身体障害者手帳1〜2級であることが条件になっています。日常生活用具では、本人が申請、在宅であること、視覚障害者のみの世帯であることが条件になっている物もあります。

 なお、前年度の所得に応じて、一部自己負担もしくは全額自己負担もあり、また町村役場、福祉事務所を通して支給される場合には、手元に入るまでに相当時間のかかることもあります。そんなときには、日本点字図書館用具部、日本盲人連合会用具部、ジオム社等に問い合わせて下さい。

●以下については今後早い時点で情報を公開します。

3.2. リハビリテーション訓練

視覚障害者のリハビリテーションの基本的な流れは、医学的リハビリテーション→心理・社会的リハビリテーション→職業的リハビリテーションと移行しますが、それぞれの専門施設、協会等が訓練等を提供します。

3.2.1. 医学的リハビリテーション

(→ロービジョンクリニック、眼科一覧にリンク) 医学的なリハビリテーションはリハビリテーションの流れの中でも病院が中心になって行われています。一部地域において視覚障害リハビリテーションに理解のある病院や眼科医が病院サイドとしてのリハビリテーションを提供していますが、全体的にみると現状では社会的リハビリテーションとの連携を模索中の段階です。

また、当事者団体である「患者の会」などでは、医療や社会資源の情報も提供されています。

3.2.2. 心理・社会リハビリテーション(リハ提供施設一覧リンク)

点字や歩行、日常といったいわゆる社会適応訓練(生活訓練)を提供する段階です。この段階の中で視覚障害者は自身の生活技術を再度見直し、自立的な生活を送るために必要な技術について訓練を受けます。その訓練を通して心理的な安定をはかります。

3.2.3. 職業リハビリテーション(職業支援センター、盲学校リンク)

代表的なあんま・ハリ・灸といういわゆる理療を養成する施設や盲学校の理療科、各施設が行っているコンピューターのプログラマー養成、電話交換手養成、録音タイピストの養成などの職業訓練コースがあります。

その他、地域の職業安定所や職業センターは継続的な雇用や復職などの相談にのってくれます。

 


[視覚障害リソース・ネットワーク]

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