ゴールボール


  1. 西村 秀樹@滋賀県守山市 2001/8/22
  2. 西村 秀樹@滋賀県守山市 2001/8/23

Date: Wed, 22 Aug 2001 12:38:48 +0900 (JST) From: "西村 秀樹" Subject: [jarvi:20289] 皆さんはゴールボールってご存知ですか? MLのみなさん、こんにちは。西村@滋賀県守山市といいます。 予想以上に台風の速度が遅く、今日も関西より東側では風雨や高潮による被害が懸念 されます。そちら方面にお住まいの型は充分ご注意ください。 こんな時になんですが、皆さんはゴールボールというスポーツをご存知ですか?これ は、パラリンピック公式競技になっている視覚障害者球技です。国内では1992年か ら東京と京都でそれぞれ講習会が行われ、以後、継続的な活動が始まり、94年には フェスピック・北京大会にはじめての全日本チームが参加しました。その後も99年の フェスピック・バンコク大会。また、パラリンピック出場権をかけた95年と99年の 世界最終予選会に出場するためにイギリスとカナダにも遠征しました。結果はついて きませんでしたが、日本におけるゴールボールはまだまだ始まったばかりです。 そこで、ゴールボールとは、こんなスポーツなんですよ…。 室内競技で、コートは9×18メートルですからバレーボールと同じ大きさです。コー トを区画する各種ラインテープの下には、触ってわかるようにと太さ2〜3ミリのひも を入れていますので、足でもラインを確認できます。競技は、3人対3人で行い、全員 がアイシェード(レンズ部を黒くぬりつぶし、一切の光が入らないように加工した ゴーグル)をつけてプレイします。 ボールは、重さ1250グラムで直径約28センチ。中には鈴が入っています。空気を入 れてふくらませるのではなく、硬質ゴム製で、直径8みりの穴が8個あるので、大きく 何度もバウンドしません。このボールをお互いが投げあい、コートエンドにあるゴー ルに入れ合うものです。つまり、サッカーのキーパーが3人いるようなものです。 ここで書き忘れてましたが、ゴールはコート幅いっぱいの大きさですので、エンドラ インをこえたら「1点」という感じです。そして、先ほど「ボールを投げあう」と書 きましたが、正確には転がしあいます。現在、世界トップクラスの選手は、投げ出し てから相手選手に達するまでの時間は0.6秒程。国内で一番速い選手でも0.7秒は 切れません。 ルールはいたってシンプルにできています。 ゲームは7分ずつの前後半を戦い、延長戦も3分ずつの前後半があります。 また、いくつかのペナルティーが決められていますが、今回は省略します。ただ、厳 密なのは「不正防止」で、ゲーム中にレフェリーに無断でアイシェードに触れただけ でペナルティーですし、ベンチからの指示などはタイムアウト時を除いて一切できま せん。これを犯せばペナルティーです。ペナルティーとは、1対1で行うサッカーの PKそのものです。 長文となってしまいましたが、本当はまだまだ書き足りません。興味をもっていただ いた方は、是非ご質問ください。お待ちしています。 さいごに、前後が逆になってしまいましたが、私は現在、日本ゴールボール協会で理 事をしていて、現役の選手でもあります。決して自慢ではありませんが、過去4回の 海外遠征のメンバーでした。すごくいい経験ができたと思っています。 では、今回はこの辺で失礼します。 さぁ、午後からは地元・近江高校が出る高校野球決勝をきかなくっちゃ!! (Waku Waku!Doki Doki!) ページの最初に戻る
Date: Thu, 23 Aug 2001 13:22:12 +0900 (JST) From: "西村 秀樹" Subject: [jarvi:20319] Re: 皆さんはゴールボールってご存知ですか?  佐藤さん、MLのみなさん。こんにちは。西村@滋賀県守山市です。 千葉県の一部地域の方々にとっては変な台風だったんですね!? 今朝のニュースでも言ってましたが、何度も陸地と海上を行ったり来たりしたようです。 ところで、ゴールボール(GB)に関する返信をいただき、ありがとうございます。 確かに国内ではグランドソフトボールやフロアバレーボール、盲人卓球などの球技が 歴史もあってメジャーですよね。でも、球技で言えば、視覚ハンディキャップテニ ス、ブラインドサッカー、ブラインドバスケットボールなどもあるんですよ。 話をゴールボール(GB)に戻しますが、協会では普及活動は行っています。ただ、非 常につらいのは設備が整ってないことで、国内にはゴールが17セットぐらいしかない んです。宮城県、群馬県、東京都、新潟県、長野県、岐阜県、滋賀県、京都府、奈良 県、大阪府、広島県、福岡県などで、東京都や大阪府には複数台ありますが、まだま だって感じです。 現在、関東地区と東海地区の盲学校では、それぞれ大会が行われています。国内大会 としては、8月に東日本と西日本大会をそれぞれ行い、11月には日本選手権大会を開 催しています。ちなみに今年の日本選手権は11月23・24日に長野県障害者福祉セン ター「サンアップル」で開催します。また、年に数回程度ですが、障害者スポーツ研 修会や、小・中学校の総合学習のカリキュラムとして依頼があり、協会として積極的 に出かけています。最近のゴールは運びやすくなったので、このような活動がやりや すくなってきました。今後、これら事業の予定を掲載していきたいと思っていますの で、興味のある方は参加してくださいね。 ここで、実際のプレイについて少し書いてみます。 プレイスタイルは男女によってかなり違いがでると思います。その大きな要因はパ ワーの違いで、力のある人の投げるボールは当然速いです。9メートル幅のゴールを3 人の選手で守るという状況は変わりませんが、それなりに動かなければなりませんの で、しんどいのはしんどいです。 そこで一つ具体的に書かせてもらいますと、守備のエリアは決められています。ゴー ル前の9×3メートルの細長い地域でしか選手は守備ができません。「ぶつかったりは しないのか?」と聞かれると、「ない」とは言えません。 でも、この地域内には計6本のオリエンテーションラインが引いてあり、常に足や手 で触っていれば迷子になることはありません。これらの前提で選手の大体の守備位置 を決めますので、あんまりぶつかることはないんですよ…。 以上、またまた長い文書になってしまいました。 興味をおもちの方はどんどん質問してくださいね。 ページの最初に戻る
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