BEP(Bilingual Emacspeak Platform) 新バージョンリリース


坂本@BEP 2002/7/24
Date: Wed, 24 Jul 2002 00:25:46 +0900
From: Mitsugu SAKAMOTO
Subject: [jarvi:24918] BEP(Bilingual Emacspeak Platform) リリースについて

坂本@BEPです。

このメールは、BEP(Bilingual Emacspeak Platform)の新バージョンのリリースに関するメールです。複数のメーリングリストに同時投稿しております。重複して受け取る方が多数おられると思いますが、ご容赦ください。

以下は、新バージョンリリースに関するアナウンスです。

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BEPの新バージョン公開について

 このたびBilingual Emacspeak Project(BEP)ではGNU Emacs用日本語対応音声化パッケージ「BEP」の新しいバージョンを、公開することになりました。

 GNU EmacsはUNIXやWindowsを中心に技術者の間で広く利用されている高機能エディタです。Emacsのほとんどの機能がEmacs lispという言語で書かれ、拡張性と柔軟性に富むことが大きな特徴です。このエディタだけでテキスト編集やプログラムの開発、メールの送受信、WEB閲覧などパソコンを使う目的のほとんどをこなすことができます。

Emacsのために、米IBMのT. V. Raman氏はEmacspeakという音声化パッケージを作成しました。BEPはこれに日本語特有の機能である漢字詳細読み等を追加し、日本語対応のスピーチサーバを組み合わせることで日本語メインの環境でも利用可能にしたもので、WindowsとLinuxの2種類のOSをサポートしています。

BEP には、以下のような特徴があります。

1. バイリンガル: 、専用のスピーチサーバを利用することで日英二カ国後をネイティブな発音で読み上げるバイリンガルな音声Emacs環境を実現します。

2. LinuxとWindowsに対応: EmacspeakがサポートするLinuxに加えMicrosoftWindows上でも利用可能です。

3. 日本語詳細読み、日本語入力対応: 日本語の詳細読み辞書を用いて、漢字の詳細読みを行うことができます。また、Linux上では日本語変換にEgg V4を利用していただくことで、日本語変換時の詳細読みをサポートします。これにより、Linuxで利用可能な日本語音声化環境の一つとして利用できます。

4. 日本でポピュラーなlispパッケージをサポート: 以下のlispパッケージに対応して音声で使いやすい環境を提供します。

・メール及びNews: Mew(Version 2.x)及びWanderlust
・ブラウザ: Emacs-w3、 emacs-w3m
・文書作成支援環境: YaTeX及びYaHTML
・日本語入力用クライアント: egg V4
・IRCクライアント: liece

以前のバージョンからの変更点は以下のようになります。

1. 真の日英のバイリンガル環境を実現しました。
Windows上では、Microsoft Text-to-Speech エンジン(英語)と、IBM ProTalker97、または東芝音声合成システム(日本語)を、Linux用では、IBM Viavoice Outloud(英語)と、クリエートシステム開発のドキュメントトーカー(日本語)を使用して、日英のバイリンガル環境を実現します。

2. 英数字部分の読み上げ方はネイティブ、適応型、カタカナ英語から選択できます。

3. スピーチサーバが格段に安定しました。まだ問題はあるものの、実際に使えると思います。

4. Mewなど一部パッケージの対応が強化されました。

5. Emacspeak-16.0(2002年5月)に対応し、その拡張機能として動作します。今後も追従して開発を行います。

6. Windows版のインストール/アンインストールが以前より楽になりました。

 以下のURLに詳細な情報やダウンロードリンクがあります。

http://www.argv.org/bep/

自主開発部分のソースもここで公開しています。

このパッケージの開発はBilingual Emacspeak Projectメーリングリスト で行っています。まだ未完成のパッケージですので、改良の情報などを得るために、利用や開発に興味のある方は是非MLにも参加いただけたらと思います。

参加方法など詳細は

http://www.argv.org/bep/ml.html

に掲載しています。

BEPに関するお問い合わせは、bep-contact@argv.orgまでお願いします。もちろんBEP MLに直接参加いただいても結構です。

最後に、このパッケージはT. V. Raman博士のソフトウェアを元にし、漢字詳細読みや英語カタカナ読みに関しては、静岡県立大学の石川准教授によるDOS用スクリーンリーダ「グラスルーツ」の辞書を使用させていただいております。両氏には深く感謝いたします。

なお、この案内文はこのままの形でなら転載を歓迎します。

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