階段昇降では手すりを握るべきか触れるべきか


  1. 関良介@新潟県 2000.8.26 階段の昇降の際、手すりに触れる場合は手すりを上から軽く握るように触れています。ところが、手の甲で手す りの側面を軽く触れながらという指導を歩行訓練で受けたという人がいました。歩行訓練を担当なさっている専 門職の方々は,どうお考えになるでしょうか?
  2. 蒔田麻耶@神奈川県横浜市 2000.8.27
  3. 鶴見朝子@日本ライトハウス 2000.8.27 歩行訓練では、絶対にこうしなければならないという方法はありません。その人にとって安全が保たれているな らば、どちらの方法でもかまわないと思います。
  4. 関良介@新潟県 2000.8.27
  5. 関良介@新潟県 2000.8.27
  6. 加藤信治@奈良県大和郡山市 2000.8.27 階段の昇降時には,手すりはしっかりと握っています.しかし,高齢者にとっても手すりは必要なものなので, 我々も手すりを利用するときには,この点を考慮しておかなくてはならないと思います.
  7. 村上琢磨@東京都心身障害者福祉センター2000.8.31 以下に紹介しますのは、村上個人の経験に基づいて作った階段昇降訓練の基本的な考えです。個人的にはこれを 標準としています。
  8. 関良介@新潟県 2000.8.31 歩行訓練にはいろんな方法があることがわかりました.ケースに対応して指導方法をかえているんですね.
  9. 島田敏博@奈良県 2000.9.1
  10. 関良介@新潟県 2000.9.2

Subject: [jarvi:14817] 階段昇降時の手すりの触れ方について Date: Sat, 26 Aug 2000 08:11:11 +0900 (JST) From: 関 良介  新潟の関です。  わたしは階段の昇降の際、手すりに触れる場合は手すりを上から軽く握るように触れています。ところが、手 の甲で手すりの側面を軽く触れながらという指導を歩行訓練でされたという人がいました。  わたしは生活訓練や歩行訓練を正式に受けたことがありません。上の場合、手のひらを保護する意味で手の甲 で触れるとのことらしいのですが、どうも納得できません。バランスをくずした時など、軽く握っていれば、手 すりにつかまって転倒などを避けることもできるだろうと思うからです。  歩行訓練の方はどうお考えでしょうか。よろしくお願いいたします。 ページの最初に戻る
Subject: [jarvi:14856] 階段での歩行 Date: Sun, 27 Aug 2000 15:54:33 +0900 (JST) From: 蒔田麻耶 横浜の蒔田です。 おもしろい記事がありましたが私は先天盲ですが子供の時から階段を上り下りする時には必 ず手すりを握って歩きましたし今もそのようにしています。 それから中と失明の人の中には階段を数えながら 上り下りする人もいるようです。 特に高齢になってから失明したばあい安全をはかるためには階段を数えなが ら上り下りしても良いとおもうし手すりを握って階段を上り下りするのは転倒防止のために良いし転倒をした ばあいにどのような形で身を守るかということを教えていくべきではないかとおもいます。 色々な歩行訓練の 施設でも階段での訓練はあるとおもいますし私も施設で受けた訓練では手すりをうまく利用しました。 ほんと うのことをいうと歩行訓練のばあい家の階段を使ってその人が生活をしている所ですれば良いとおもいました。 高齢者の場合家で転んで寝たきりになる人も沢山いるようです。若い人はどのような所でもだいじょうぶです。 ページの最初に戻る
Subject: [jarvi:14857] Re: [jarvi:14817] 階段昇降時の手すりの触れ方について Date: Sun, 27 Aug 2000 17:41:20 +0900 From: "g-bridge"  鶴見@日本ライトハウスです。歩行指導員の養成を担当しています。 関さんからのご質問について、返信させていただきます。 >  わたしは階段の昇降の際、手すりに触れる場合は手すりを上から軽く握るように触れ > ています。ところが、手の甲で手すりの側面を軽く触れながらという指導を歩行訓練で > されたという人がいました。  歩行訓練では、絶対にこうしなければならないという方法はありません。 その人にとって安全が保たれているならば、どちらの方法でもかまわないと思います。階段ではそういうことは ないかもしれませんが、エスカレーターの場合、手すりを軽く握ることができず、手すりを握ることがかえって 危険につながってしまう人もいます。そういう人に対しては、手を軽く握ってもらい、そのまま手すりの上に乗 せてもらうようにすると、うまくいく場合もあります。  今回のご質問は「手すりに触れる場合」ということでしたが、私としては、特に手すりがないと階段昇降でき ない人でない限り、なるべく手すりは使わない方がいいと考えています。どうしても使わなければならないとき は、スピードをゆっくりにしてもらうように話しています。手すりを使ってゆっくり歩いている人に見えない人 がぶつかって、ケガをさせてしまうこともあるからです。  屋外で、白杖を使って歩行している状態を想定して、書かせていただきました。 ページの最初に戻る
Subject: [jarvi:14860] Re: 階段昇降時の手すりの触れ方について Date: Sun, 27 Aug 2000 23:07:58 +0900 (JST) From: 関 良介  最後に書かれていたような、階段での衝突の危険は確かにありますね。駅などでは手すりに触れながらだとよ く人に出くわします。相手が高齢者ということもよくありますから、この点は注意することにします。  階段の手すりは手の甲でふれなくてもよいということなので(いろんなケースがあると)安心しました。わた しの考えていた「階段」は駅や歩道橋などの階段でした。最近足元に少し不安を感じ、手すりに触れて昇降する とほっとしていましたから、手の甲でという話を聞いて、少しこわくなったのです。手すりに触れるときはゆっ くり歩くことにします。ありがとうございました。 ページの最初に戻る
Subject: [jarvi:14861] Re: 階段での歩行 Date: Sun, 27 Aug 2000 23:08:00 +0900 (JST) From: 関 良介 蒔田麻耶 Wrote: > 若い人はどのような所でもだいじょうぶです。  そうですね、確かに若いうちは大丈夫ですね。わたしは先天盲と中途失明の間という時期の失明です。途中で 盲学校に入ったのですが、特意味はないのですが、寄宿舎に入りたくないばかりに、杖歩行を我流で身につけ た?者です。蒔田さんの書かれたものを拝見して、なんとなくそのころが懐かしくなりました。どうもお応えい ただいてありがとうございました。 ページの最初に戻る
Subject: [jarvi:14862] 階段の歩行と質問 Date: Sun, 27 Aug 2000 23:11:19 +0900 (JST) From: 加藤 信治 奈良県大和郡山市の加藤信治です。このmlには入ったばかりです。今後ともよろしくお願いします。 さて、階段の歩行についていろいろな意見が出ていますが、私は殉盲から全盲になりつつあるもので、街を歩く ときなどにはかなりの気を使っています。階段の上り下りには手すりはしっかり持っています。ただこの手すり と言うところは、お年寄りや心臓病の人たちにとっても頼みの綱です。そこで私たちも考えなくてはならないの はこういった人たちの存在も考慮してあるか無くてはならないと言うことです。過去に、私はおばあさんにぶつ かり危うく階段から落としかけた事があります。視覚障害者の歩行権は保証されなくてはなりませんが上のよう な事も考えなくてはならないと思っています。また、街を歩くとき、私は歩幅を数えて歩くことが多いのです が、これは、目的地がわからず通り過ぎるという失敗をよくするからです。目的地を歩幅を数えずに的確に目的 地のわかる方法があれば教えて下さい。 ページの最初に戻る
Subject: [jarvi:14947] RE:階段昇降時の手すり Date: Thu, 31 Aug 2000 08:41:36 +0900 From: 村上 琢磨 東京都心身障害者福祉センターで、歩行訓練をしている村上琢磨といいます。 過日、[jarvi:14817] で階段昇降時の手すりの触れ方について歩行訓練士に以下の問いかけがありました。 多少返信が遅くなりましたが、ひとりの関係者としてお答えしたいと思います。内容は多少長いかも知れません。 > 新潟の関です。 > わたしは階段の昇降の際、手すりに触れる場合は手すりを上から軽く握るように触れ >ています。ところが、手の甲で手すりの側面を軽く触れながらという指導を歩行訓練で >されたという人がいました。 > わたしは生活訓練や歩行訓練を正式に受けたことがありません。上の場合、手のひら >を保護する意味で手の甲で触れるとのことらしいのですが、どうも納得できません。バ >ランスをくずした時など、軽く握っていれば、手すりにつかまって転倒などを避けるこ >ともできるだろうと思うからです。 > 歩行訓練の方はどうお考えでしょうか。よろしくお願いいたします。 以下に紹介しますのは、村上個人の経験に基づいて作った階段昇降訓練の基本的な考えです。 個人的にはこれを標準としています。 <階段と手すりの一般説明> 階段の昇降訓練の目標を説明します。 ・階段を安全に上り下りできるようになることが目標である。 ・階段の下りは転落の危険がある。 そして、階段と手すりの構造について次の説明をします。 ・階段には、手すりのある階段とない階段がある。 ・手すりのある階段でも、手すりが最後まで連続いる場合と、途中で切れている場合がある。 ・手すりがないといっても、体の支えとなる壁などがある階段と体の支えとなる物が全くない階段がある。 <階段下降訓練の基本> 手すりを使って下りる方法を階段下降訓練の基本と位置づけ、まず手すりを使う階段下降訓練を指導します。 その理由として、手すりを使わず階段を下降中に接触されたはずみで足を踏み外して転落し、骨折事故にあった 例(私の知人)を必ず説明します。 手すりを使う方法を習った後で、手すりを使わない方法を希望したときは、手すりを使わない方法を指導します。 <手すりの使い方> さて、手すりの使い方ですが、手の甲で触れるのではなく手すりを握る方法を指導の基本としています。 その理由は、手すりを握ることで不慮の事態に備え転落の危険から身を守るためです。 <手すりに依存している人に出会った場合の対処> 次に、階段手すりの利用タイプを説明します。 階段手すりの利用では、上り下りで手すりに依存している(手すりを使用しないと階段の上り下りが難しい)人 と手すりを使っているが依存していない人、そしてまったく依存しない人がいる。 手すりに依存しているか依存していないかは容易に判断できない。 視覚障害者が手すりを使って階段を下りているとき、これらの手すりを使っている人に出会った場合の対処につ いては次のようにします。 手すりを使って階段を下降中に、手すり沿いにいる人に出会ったら(手すりをつかんでいるかどうか正確にはわ からない)、その場の雰囲気から、その人が手すりに依存しており、自らは依存していないと判断した場合は、 手すりから手を離して横に避けて、先方に手すり(通路)をゆずり、先方が通り過ぎたと判断したら、再び手す りを使う。 朝夕のラッシュ時等のように、大勢が一団となって階段を勢いよく上り下りしている状況で、手すりに依存して いると考えられる人に出会った場合は、その場でお互いに待ち、一団が通り過ぎてから、手すりを離して横に避 け、先方に手すり(通路)をゆずり、先方が通り過ぎたと判断したら、再び手すりに戻ります。 以上です。 ご意見をお待ちしています。 ページの最初に戻る
Subject: [jarvi:14955] Re: 階段昇降時の手すり Date: Thu, 31 Aug 2000 19:54:53 +0900 (JST) From: 関 良介  こんにちは村上さん、新潟の関です。お応えありがとうございます。なるほど、歩行訓練の方法はいくつかあ るのがよくわかりました。もちろんケースによって違いがあるのだと思いますが、わたしの個人的な思いとして は今回の村上さんの方法がしっくりくる気がしました。とはいえ、手すりを握ることで逆に危険なこともあると いう視的も先にありましたので、歩行する人によっていろんな場合があるのかと思われます。  わたしは昨年の秋、駅の階段を降りていたときにバランスをくずして転倒し、何段か滑り落ちました。その際 に体を止めようとして手を広げて階段につかまり、指の靭帯を伸ばしてしまいました。こんなことは初めてで、 加齢は着実に、足にきているのを痛感させられたのです。以来、可能ならば手すりにつかまるようになりまし た。しかし、こうしたことがなければ、それまでのように手すりはあまり問題にせずに階段を昇降していただろ うとも思うのです。  お二人の歩行訓練関係者、お一人の当事者からお応えをいただき、いろんな意見がきけてうれしく思います。 ページの最初に戻る
Subject: [jarvi:14967] 手すりはもたずに歩いています Date: Fri, 01 Sep 2000 00:45:29 +0900 (JST) From: 島田敏博 今晩は、奈良の、島田です. 階段の、歩行に、さいして、手すりを、持つか、持たないかと、いう、ことに、ツイテ、書かせていただきま す.もちろん、手すり歩行がよいか、悪いかの、議論は、するつもりは、ありません. 現在、僕は、手すりを、持たずに、歩いています.それは、かたてに白杖、もう一方の手に、荷物を、もっている ことが、多いからです.それが、しぜんに、リュックサックを、かついで、歩くときも、手すりを、持たない、習 慣に、成ってしまいました. でも手すりには、きちょうな、情報も、盛り込まれています. 駅のばあい、ほうむばんせんを、示したり、かいさつを、示したり、コレラは、見逃したくありません. エキインさんなどに、誘導してもらった、ときは、必ずと言っていいほどみなさん、手すりを、持たせようと, するようです. やはり、手すりを、もったほうが、安全だと、言ういしきがあるのでしょう. 話しは、少し・づれますが私鉄との、話し合いの、中で、えすかれーたーに、むかって、てんじブロックが、誘 導されていない、ことに対して、質問したことが、あります.私鉄川の、認識は、しょうがいしゃには、エスカ レーターの、一人の利には、危険があるとの、ことでした. なにを、やるにも、それぞれレベルがあります.視角しょうがいしゃの、単独歩行に、さいしても、公共機間が、 いろんな設備に、否定的な見方をしないよう伝えたのですが? では、これで失礼させていただきます. ページの最初に戻る
Subject: [jarvi:15002] Re: 手すりはもたずに歩いています Date: Sat, 02 Sep 2000 21:16:38 +0900 (JST) From: 関 良介  島田さんこんにちは、新潟の関です。杖と荷物を両手にして歩いておられますか。 元気だなあ。わたしも盲学校に通学していたころはそうだったけど、いつとはなしに片手は何も持たずに、荷物 はショルダーバッグかリュックにして歩くようになってしまいました。いかにも単独歩行になれているというス タイルですね。がんばってください。  わたしは通勤に電車を利用しています。駅員さんとも顔見知りになって、特定の駅員さんは誘導してくれま す。お断りするのも何なのでお願いをすることにしています。改札口から他のホームへ行くために階段を使いま すが、ここまで誘導するブロックはすっかり磨り減って、うっかり底の厚い靴をはいたりすると、このブロック をたどれなくなったりします。ブロックの上で右往左往しているところを見られていたのでしょうね。だから、 階段までにしてもらい、あとは大丈夫ですからと手すりに触れたところで終わりにしてもらっています。手すり につかまると駅員さんは安心されるようですね。あとは手すりから離れても、そのところではそうしております。  わたしの利用する新潟駅は、地下の通路は下に、上の連絡橋は上にだけ番線の点字表示が手すりに付いていま すが、島田さんの所はいかがですか?あれは上も下もないとうまくないんですけどね。上りは反対からみると下 りというのはよく考えないとわからないですね。 ページの最初に戻る
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