盲ろう者が参加できるゲームを考える
- 高橋信行@松山盲学校&「友に会」 2001/2/23
いろいろと思案しながら「カンカンビルダー」というゲームを行ってみました.
- 浅野 力@神戸市盲理療科 2001/2/24
学校の生徒会行事でゲームを担当したときの経験をかかせて下さい.
- 高橋信行@松山盲学校&「友に会」 2001/2/27
- 浅野 力@神戸市盲理療科 2001/3/3
Subject: [jarvi:17704] 盲ろう者が参加できるゲーム
From: nobuyuki takahashi
Date: Fri, 23 Feb 2001 20:15:18 +0900
高橋信行@松山盲学校&「友に会」です。
先日ある会で、ゲームを担当する係になりました。視覚障害者、晴眼者に加え、盲ろ
う者も参加する会でしたから、どのようなゲームがみんなで楽しめるかなと、いろい
ろ思案した結果、「カンカンビルダー」と称して次のようなゲームを行いました。
競技方法
競技者五人は全員目隠しをする。
合図とともに目の前に置かれた五本のコーヒーの空き缶を積み上げていく。
三十秒以内に何本積み上げられるかを競う。
二十五名が参加して予選五回ののち決勝を行いました。
優勝したのは、全盲難聴の女性でした。すごいでしょ。
このゲームなら、全くハンディーなしに、盲ろう者が他の人に交じってゲームを楽し
むことができそうです。
「友に会」では交流会で、この「カンカンビルダー」をやってみようと思います。
また、こんなゲームはどうだろうかという案がありましたら、提案してください。
よろしくお願いします。
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Date: Sat, 24 Feb 2001 21:43:30 +0900
From: 浅野 力
Subject: [jarvi:17731] Re: 盲ろう者が参加できるゲーム
高橋信行さん、初めまして!浅野@神戸市盲理療科2年です。
ゲームを担当する係りになられたという事ですが、結構苦労されたんではないでしょ
うか?私も昨年、盲学校生徒会の行事でゲームを担当する事になり、かなり頭を捻っ
た経験があります。今回はその時の事について、少し長文になりましたが、何かの参
考になればと思い書かせてもらいます。
名称:宝探しゲーム
【ゲームの概要】
5人程度を1チームとして、複数のチームで用意されたゲームをクリアし、そのクリ
アした時の得点をチーム間で競います。また、ゲームをクリアすると得点に関係なく
キーワードがもらえ、全てのゲームをクリアすると、意味のある言葉が完成する…と
いうものです。
※ゲームは別々の場所(教室)に用意されており、どのゲームからでも始められま
す。つまり、各チームごとに自由にゲームを進めていってもらい、最後に成績発表と
なります。
【用意したゲーム】
1.点字読み取りゲーム
2.味覚ゲーム(複数の濃度の異なる液体を、濃度の濃い順に並べます)
3.音階当てゲーム(ゲーム担当者が弾いた3つの音を、その通り真似ができるかを競います)
4.無呼吸ゲーム(どれだけ長く呼吸を止められるかを競います)
5.嗅覚ゲーム(匂いをいくつ当てられるかを競います)
6.2点通過ゲーム(ボールを転がし2点間をいくつ通過させる事ができるかを競います)
7.タッピングゲーム(一定時間にボタンを何回叩けるかを競います)
8.積み上げゲーム(空き缶を積み上げる数を競います)
9.重量勘ゲーム(重さをどれだけ正確に当てられるかを競います)
10.ロンベルグゲーム(閉眼片足立ちの時間を競います。)
ここでは詳しいルールについて書くわけにも行かないので、簡単に書きました。この
ゲームのいいところは、”チームで協力する”というところにあります。
ゲームごとに、チームから出場できる人数を変えて行いました。これは、全員が同じ
ようにゲームができるわけでは無いという盲学校の性質からです。
これは聴覚障害や四肢に障害のある重複した障害、全盲・弱視といった、いろんな障
害が混在している集団でゲームを行う時の一つの策として使いました。
全員が全てのゲームを行うという形式を取ると、ゲームによってはできない人が出て
しまう。
→例えば四肢に障害のある人に片足立ちはできないですよね。
そこでチーム制を取り、チーム内で補い合えるような形態でゲームを構成してみました。
ん〜、伝わったかな?
ルールなどもう少し詳しく知りたい方は、個人的にでもメールを貰えればと思います。
それでは。
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Subject: [jarvi:17770] Re: 盲ろう者が参加できるゲーム
From: nobuyuki takahashi
Date: Tue, 27 Feb 2001 17:39:27 +0900
浅野@神戸市盲理療科2年さんこんにちは
高橋信行@松山盲学校&「友に会」です。
なるほど、面白そうなゲームを紹介してくださって、ありがとうございます。
> 1.点字読み取りゲーム
なかなか苦しい触読も、ゲームでやれば、楽しみながら、触読できるようになるかも
知れませんね。
> 2.味覚ゲーム(複数の濃度の異なる液体を、濃度の濃い順に並べます)
準備が大変そうですが、どんな液体を用意されたのでしょうか。ボクだったら、ビー
ルに、日本酒、ワインに紹興酒・・・がいいかな。
> 3.音階当てゲーム(ゲーム担当者が弾いた3つの音を、その通り真似ができるかを
> 競います)
盲ろう者では無理そうですが、聴覚障害のない方でしたら、楽しめそうですね。
> 4.無呼吸ゲーム(どれだけ長く呼吸を止められるかを競います)
これも、簡単で、良いですね。
健康でない人や、お年寄りでは、ちょっと心配ですが・・・
> 5.嗅覚ゲーム(匂いをいくつ当てられるかを競います)
これも、簡単にできそうで面白いですね。例えば、誰のにおい? とか
> 6.2点通過ゲーム(ボールを転がし2点間をいくつ通過させる事が
> できるかを競います)
うーん、ちょっと、想像できないですが・・
> 7.タッピングゲーム(一定時間にボタンを何回叩けるかを競います)
タッピングの機械ありますから、あれを使ったらいいのかな。
> 8.積み上げゲーム(空き缶を積み上げる数を競います)
これは、今回うちでやったカンカンビルダーですね。
> 9.重量勘ゲーム(重さをどれだけ正確に当てられるかを競います)
これは、簡単で面白いですね。盲ろう者でもできます。 Good!
後は、時間の感覚ゲームも面白いですよね。
> 10.ロンベルグゲーム(閉眼片足立ちの時間を競います。)
脊髄性の運動失調症の人は、不利ですね。
> このゲームのいいところは、”チームで協力する”というところに
> あります。
なるほど。それはいいとおもいます。また、面白そうなゲームがあったら、紹介して
ください。
今後ともよろしくお願いいたします。
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Date: Sat, 03 Mar 2001 22:59:13 +0900
From: 浅野 力
Subject: [jarvi:17857] Re: 盲ろう者が参加できるゲーム
浅野@神戸市盲理療科2年です。
ゲームの説明を端折ったので、わかりにくかった事と思います。
また長文になりますが、興味のある方お付き合い下さいませ。
> > 2.味覚ゲーム(複数の濃度の異なる液体を、
> > 濃度の濃い順に並べます)
>
> 準備が大変そうですが、どんな液体を用意された
> のでしょうか。ボクだったら、ビールに、日本酒、
> ワインに紹興酒・・・がいいかな。
1.. 蜜柑
2.. ナツメグ
3.. カレー・ルー
4.. 小麦粉
5.. タルク
6.. 手洗い石鹸
7.. タバスコ
8.. コーヒー
9.. ココア
10.. バジル
k.. 高麗人参茶
たしか10〜15種類くらい用意したと思います。これらをそれぞれ紙コップに入れま
す。液体についてはティッシュなどに含ませて入れます。で、見えると色とかで何が
入ってるかわかるといけないので、上から紙でフタをして、針で数カ所穴をあけてお
きます。匂いの元によっては簡単なモノもありますので、各紙コップに番号をつけ、
くじを引いてランダムチョイス方式を取ります。(3つくらいだったかな)
> > 3.音階当てゲーム(ゲーム担当者が弾いた3つの音を、
>> その通り真似ができるかを競います)
>
> 盲ろう者では無理そうですが、聴覚障害のない方でしたら、
> 楽しめそうですね。
こちらの学校にも聴覚に少し障害のある生徒がいますが、チームから1名を選出とい
う形式を取り、できる者がやる事でクリアしました。
> > 4.無呼吸ゲーム(どれだけ長く呼吸を止められるかを競います)
>
> これも、簡単で、良いですね。
> 健康でない人や、お年寄りでは、ちょっと心配ですが・・・
私もその辺は、心配だったのですが、「まぁ大丈夫やろ…」と思い何も言わずに進行
していました。
後で聞いたのですが、おっちゃんら(年配の人ら)が熱くなって結構このゲームやら
れてたみたいです。←注意しましょう!
ちなみに、水は洗面器に張って、衛生上の問題からその都度入れかえるようにしまし
た。
> > 6.2点通過ゲーム(ボールを転がし2点間をいくつ通過させる事が
> > できるかを競います)
>
> うーん、ちょっと、想像できないですが・・
まず、ボーリングを連想してください。普通はピンを倒した数で点数を競いますが、
ピンではなくガーターに落とさずに、何球奥まで転がす事ができるかを競います。
ボーリング場のようなレーンは無いので、体育館の端から橋を使います。転がす先に
は、1mくらいの間隔をコーンでつくり、そこを通過させた数を得点とします。プレ
イヤーには全員アイマスクをしてもらい、コーンの間でチームメイトに手拍子などを
してもらいます。
> > 10.ロンベルグゲーム(閉眼片足立ちの時間を競います。)
>
> 脊髄性の運動失調症の人は、不利ですね。
ゲームによって、できる人(ゲームに参加できる人)が特定されてしまうものがどう
しても出てきます。特定される度合が高いゲームについては、チームから選抜の1人
を代表として出すようゲームを設定します。
また、特定される度合が低いゲーム、例えば嗅覚ゲームなどはチーム全員で相談して
答えを出す…というルールにしました。音階当てについても我が校では同じルールを
取りました。(実際は音楽ができる人がチョチョイとやってのけてしまっていたよう
ですが…)
チーム全員が全てのゲームをこなす事ができれば一番ですが、どこか1つでも活躍で
きるものがある事が重要だと思いました。
> 後は、時間の感覚ゲームも面白いですよね。
はいはい、いいですな〜。
今回は初めてのケースで、どれくらいアトラクションとしてゲームを用意すればいい
のかに頭を悩ませました。結局、時間の都合からアトラクションは10種類に絞りボツ
になったゲームも結構ありました。←ボツになったアトラクションの資料が…ない!
> また、面白そうなゲームがあったら、紹介してください。
なかなかうまく説明できない部分があり、もどかしいのがメールの難点です。
こちらこそ、よろしくお願いします。
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