発見!ビールと酎ハイの見分け方


  1. 和田 勉@日本点字図書館 2001/4/23 発見!ビールと酎ハイの見分け方
  2. 和田 勉@日本点字図書館 2001/6/6 アサヒの酎ハイ、ゴリッチュの点字はどうだ
  3. 和田 勉@日本点字図書館 2001/6/9 韓国のビール瓶はガラスの点字
  4. 和田 勉@日本点字図書館 2001/9/8 国内初!ガラスのボトルに直接点字を入れたワイン

Date: Mon, 23 Apr 2001 22:45:25 +0900 From: 和田勉 To: @twcu.ac.jp Subject: [jarvi:18491] 発見!ビールと酎ハイの見分け方 jarviの皆さんこんにちは日点の和田と申します。 今日は、私が今しがた近所の酒屋で発見したことをお伝えします。 それは、缶ビール・発泡酒の点字表示と缶酎ハイ等カクテル系の缶のお酒の点字表示 に違いがあると言うことです。 こう書くと、大抵の皆さんは、「そんなの古い古い。昔は、缶ビールは「ビール」、 缶酎ハイは「オサケ」と区別されてたけど、今はみんな「オサケ」になってるよ」と 思われることでしょう。 それは確かにその通り。かつてビールは「ビール」と表示していたアサヒも、発泡酒 の登場と共に両者とも「オサケ」と表示を変えていました。 普段、酒屋に縁のない私ですが、今日はそのへんのところ確認してやろうと、オタク ごころを胸に、冷蔵庫を開けたり閉めたり、缶の上の点字を確認しておりました(イ ヤな客だ) 私の調査によると、現在、点字で「ビール」と表示してあるのは「銀河高原ビールだ けでした。 その他はすべて、ビールも発泡酒も「オサケ」と書いてあります。(135mlという小 さい缶では、スペースの都合なのでしょう、「サケ」となっていました。このサイズ では、アサヒのものに点字表示がないのが興味深いところでした。アサヒと言えば、 缶ビールに点字を付けた最初の会社ですものね) 変わったところでは、バドワイザーも日本語体系の点字で「オサケ キリン」と入っ ていました。ライセンス生産をしているのですね。 ビール・発泡酒の調査を終えた私は、念のため、酎ハイ・カクテル系の表示はどう なっているかなと一応確認してみることにしました。 もちろんこちらも点字表示はすべて「オサケ」です。 やっぱりと思って眺めるうちに、私は、あれ?と思いました。 なんか違うぞ?天地が逆なんじゃないか? 酎ハイ・カクテル系のコーナーにおかれていたのは、カルピス、タカラ、サントリー ほかの商品でした。(ほかというのは、点字表示のない商品でした) これらの点字は、缶のふたである円の中心の側に点字の天がくるように表示されてい ます。言い換えれば、缶のふちに点字の地がきています。 さっき見たビールは、そんな方向じゃなかったんじゃないかな?・・・と思った私 は、再びビール・発泡酒のコーナーへ戻ります。 やっぱり!ビール・発泡酒の商品は、すべてのメーカーが円の中心に点字の地がくる ように表示されています。 唯一、両方に共通するメーカーであるサントリーもビール・発泡酒に書かれた点字の 方向と「水割りウイスキー白角水割」の点字の方向が違います。 うちの近所の酒屋においての話ですが、完全に法則性があります。 自分で言うのもなんですが、これってすごい発見なのでは?と思ってしまいました。 少なくとも私は、これまでビール・発泡酒の缶と酎ハイ・カクテル系の缶につけられ た点字の方向に違いがあるという話しは聞いたことがありません。 我が家の近所の酒屋ですから、それほどのサンプル数が揃っているとは言い難い面も ありますが(特にカクテル系のサンプル)、この仮説に対して、裏付けとなる、ある いは反証となる実例があればお教えください。 それにしても点字サインの奥は深いなぁ。 ページの最初に戻る
Date: Wed, 6 Jun 2001 01:49:02 +0900 From: 和田勉 Subject: [jarvi:19085] アサヒの酎ハイ、ゴリッチュの点字はどうだ jarviの皆さんこんにちは。日点の和田と申します。 さて、本日は缶入り酒類の上蓋に付けられた点字についてのレポート第二弾です。 さて、前回のレポートで私は、缶入り酒類の点字には一つの法則があるのではないか というお話をさせていただきました。 それは、「ビール・発泡酒の缶に付けられた点字と、酎ハイやカクテル系の缶に付け られた点字の表示では天地の向きが異なっている」という法則でした。 その方向を具体的に云うと、ビール・発泡酒の缶では、プルトップの側に天地の 「地」がくるように表示され、酎ハイやカクテル類の缶に付けられた点字は、プル トップの側に天地の「天」がきているようでした。 この法則は、サントリーという両方の種類を出しているメーカーの缶においても、上 の例に従った異なる表示が実現されていることから、法則と言えるのではないかとい うことをご報告申しあげました。 さて、このたび、発泡酒「本生」を成功させたアサヒビールが調子にのって、あイヤ イヤ、勢いにのって、酎ハイを新発売することになったというニュースが飛び込んで きました。 さあ、これの点字がどうなっているか、とても気になるところです。果たして、ビー ルと酎ハイの法則は守られているのでしょうか?(なんてことが気になって仕方がな いのは、全国に5人ぐらいはいるでしょうか・・・) 結論から申しあげますと、このたびアサヒが新発売のチューハイ・ゴリッチュは、 ビール・発泡酒と同じ方向でした。つまり、法則は守られなかったのです。 さらに、詳しく市場調査をすると、ニッカの「天然水割り」も、ビール・発泡酒組の 表示と同じものでした。 現状では、TaKaRaの「CANチューハイ」、旭化成の「ハイリキレモン」、サント リーの「スーパーチューハイ」他カクテル系酒類、カルピスの「カルピスレモン」 が、酎ハイの法則を守っているメーカーでした。 今回の調査で、この法則、あるんだかないんだかわかんなくなってきました。あるよ うな気がするんだけどなぁ。明文化されていないために、統一がとれていないのか なぁ。 もうメーカーに直接聞くしかないなって感じです。今度、時間があったら聞いてみる ことにしたいと思います。というわけで、この項はまた続きますので、その節はよろ しくお願いします。 さて、今回は付録として、点字の付いていないお酒の缶のご紹介もいたしましょう。 まず、JINROの「JINROカン」という酎ハイ。その他、外国関係のビールは、基本的 に点字が入っていないことが多いようです。ハイネケンしかり、ギネスしかりです。 例外は、バドワイザーぐらいでしょうか。これに「キリン」「オサケ」と入っている のはご愛敬です。 さらに、アサヒの「スーパードライ」でも1000ml缶に、点字表示がないことを今回 発見しました。同じサイズでも、キリンの「一番搾り」には、点字表示が入っていま す。サイズも大きく、いくらでも入れるスペースがあるのに、どうして入れないのか なぁ。 さらに今回は新たな問題が現れたのを感じました。それは、ボトル缶の進出です。 最近、流行りのボトル缶は、点字が付いていません。これが、お酒の缶に限られてい た時はまだ良かったのですが、最近では、お茶類にもボトル缶のものが現れています。 お酒か、それ以外かが区別できないという問題は、ほとんどすべてのメーカーが上蓋 に点字を付けることで改善されましたが、新たな容器の出現でまた振り出しに戻った と言えないでしょうか? 新しい容器を開発するのは自由だけれど、従来の問題となっていた部分をクリアした ものでないってのは、ちょっと如何なものじゃないかなぁって思いました。このあた り、共用品推進機構さんではどう捉えてらっしゃるんでしょうか?確か、缶入り酒類 の上蓋への点字表示は、JIS化されてますよね。 ページの最初に戻る
Date: Sat, 9 Jun 2001 14:34:38 +0900 From: 和田勉 Subject: [jarvi:19133] 韓国のビール瓶はガラスの点字 jarviの皆さんこんにちは。日点の和田と申します。 さて、本日は、韓国のビール「ハイト エックスフィール(HITE Exfeel)」のガラス瓶 につけられた点字についての話題をいたします。 今、私の手元にあるこのビールは、330mlの小瓶で、向こう側が透けて見えるような 淡い緑色のガラス製のものです。 形状自体は、日本のものと大差ありませんので、普通のビールの小瓶をご想像くださ い。。 その瓶の、丁度首の部分と言えばいいのでしょうか。瓶の上部の細くびれた部分に点 字が付いています。 この点字は、ガラスの上から何かを印刷したり、貼ったりしたものではありません。 ガラスを成型して作られたものです。 よく外国製の酒瓶などで、アルファベットを成型したようなものがありますが、その イメージです。この瓶でも点字より下の箇所に「HITE」という英文字がやはり浮き出 ています。 気になる点の形状もなかなかのもの。何人かの触読者に見て貰いましたが、結構良い 評判でした。 私としては、点字の入っている場所を全体にザラザラに加工してあるのが、触読に良 い効果をあげていると思いました。通常の平滑なガラス面では、指がペタペタします からね。 かつて、点字毎日で、ラベルに点字のついたお酒(日本酒)の記事が出ていたことがあ りました。これはタックシールに点字を打って貼ったものだったと記憶しています また、フランスのワインで点字のついたものもありますが、これは紙ラベル自体に直 接凹凸加工で点字を作ったあと、貼り付けたモノです。 おたふくソースの容器など、プラスチック系の食品容器などでは、見かけるように なった「容器の素材自体を成型する点字」ですが、ガラス製のものはを国内で見たこ とがありません。 ところが、この瓶を見ると、ガラス容器でも直接点字ができるんだ!というちょっと した感動があります。 あれだけ、熱心に缶に点字をつけるビールメーカーもその他の容器になると冷たいも のです。(ビールは冷たい方がおいしいとはいうものの) 特にこのボトルのサイズが、今流行りのボトル缶などのミニボトルのサイズに近いこ とも含め、やればできるんだということを主張しておきたいと思います。 なお、この瓶のことは、共用品推進機構の機関紙の中で以前に読んだような気がしま す。あるいは、このMLでもどなたかのご紹介があったかもしれませんが、「お酒と点 字シリーズ」の流れとしてご報告いたしました。 そうそう肝心なことを書き忘れるところでした。韓国のビールに付いていた点字の内 容は、ハングルでのものであり「メクチュ」と書かれているそうです。意味は「ビー ル」です。 ページの最初に戻る
Date: Sat, 8 Sep 2001 09:53:28 +0900 From: 和田勉 Subject: [jarvi:20552] サントリーのワインのボトルに点字 JARVIの皆さんこんにちは。日点の和田と申します。 今日は、国内初!ガラスのボトルに直接点字を入れたワインの紹介をいたします。 そのワインとは、サントリーから発売になったばかりの「彩食健美(さいしょくけん び)」シリーズの新しい種類「フルーティア」です。 「彩食健美」シリーズには、従来から発売されている赤と白があり、それらのボトル には点字はついていません。ご注意ください。 大体、580円ぐらいで帰る小ぶりのワインです。 このワインでは、ボトルのガラスを直接加工して点字を表示しています。云ってみれ ば、ガラス製の点字です。 ワインのボトルに点字を付ける例としては、フランス産のもので点字加工をした紙の ラベルを貼り付けた例がありました。 また、酒類のガラスのボトルに点字がついている例としては、以前韓国の例をとりあ げたことがあります。 この製品は、ワインに点字表示をしたという意味でも、ボトルに直接点字を入れたと いう意味でも、国内で初めての例だと思います。 さて、気になる点字の内容はただ「ワイン」とだけ書かれていました。点字的には、 やや寂しい分量に感じられましたが、致し方のないことなのでしょうか。 この点字は、ボトルを下から上へ垂直面をさわってきて、すっと丸みを感じる位置。 ちょうど、ボトルの肩の位置に一カ所ついています。おそらく、ボトル同士がぶつ かって破損することを避ける意味で、ここに付けられたのでしょう。 点字の量が少ないだけに、二カ所ぐらいあってもいいのにな、という印象も持ちまし た。 点字の形状や高さは、まぁ問題なく読めるというレベルでしょうか。やや、シャープ さに欠ける印象もありますが、周りに何もない、フラットなスペースに入っています ので、まず触読可能でしょう。ただ、韓国のビールと比べると、いまいちの感は拭え ないかもしれません。 また、個別の製品によって、点のムラが相当あるようです。いいものは、かなりいい のですが、悪いのは、相当低い印象があります。(それでも、フラットなスペースに あるため、読めることは読めるレベルにあるようです) それから、点字の位置とラベルの位置が一致しません。(洒落じゃなく)たとえば、 表ラベルを正面として、その真上にあると決まっているわけではなく、横のほうに あったり、後ろのほうにあったりします。 これも、生産ラインの問題なのでしょう。 いろいろ書きましたが、本邦初の快挙であり、ぜひ、他のガラス瓶にも普及していく ことが望まれます。 詳しくは、下記URLまで。 http://www.suntory.co.jp/kyakuso/renewal/index.htmlページの最初に戻る
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