2009 年度開講 早稲田大学大学院文学研究科 心理学特論 4 講義録

浅川のホームページ

基本情報

授業の目標

言語の認知科学的アプローチを紹介する。言語理解,言語獲得において,こ れまでのどのようなアプローチがとられてきたのかを概観し,代表的なアプロー チに精通することを目標とする。

言語は人間において特に発達した認知機能である。この言語を,認知科学で はどのように扱かってきたのかを考える。機能的脳画像研究,人工知能,言語 学,発達心理学,神経心理学,ニューラルネットワーク,認知科学等で言語が どのように扱われてきたのかを概観し,その上で,討論によって理解を深める こととしたい。

スケジュール

  1. [第1回]イントロダクション
  2. [第2回]ニューラルネットワーク概論
  3. [第3回]エルマンネットワークによる文法獲得
  4. [第4回]文法知識の創発
  5. [第5回]言語獲得における制約論
  6. [第6回]言語の障害:脳における機能局在
  7. [第7回]ワーキングメモリと言語理解
  8. [第8回]比較認知研究から見た言語
  9. [第9回]生成文法
  10. [第10回]視覚・聴覚と言語認知
  11. [第11回]自然言語処理
  12. [第12回]意味情報処理と言語
  13. [第13回]メタファと認知
  14. [第14回]言語と思考
  15. [第15回]まとめと総合討論

教科書

特に指定しない。参考文献はその都度指示する。

参考書

成績評価方法

毎回のレポートと議論を出席点の代わりとする。中間レポートと期末レポート の2回のレポートを評価の対象とする。レポートは論文の形式になっている必 要がある。分量は 4000 字を超えない程度とする。成績評価基準履修者全員参 加のメーリングリストによる課題の提出はすべて提出のこと。その上で2回の レポートにより評価する。

評価基準

レポートで取り上げる分野により(人工知能,言語学,発達心理学,神経心理 学,ニューラルネットワーク,認知科学等),言語がどのように扱われてきた のかについてキーとなる概念を理解できているか、理解した上でどこまで先行 研究を把握できているか、どこまで内容を広げられるように整理されているか を評価する。

覚え書き

更新を怠っていたら,何を話したのか分からなくなってきたので覚え書き(^^;)

9月29日:
10月6日:
10月13日:
10月20日:実習ANNS
10月27日:実習 ANNS(2)
11月10日:生成文法ハンドアウト
11月17日:生成文法の続き
11月24日:形式言語ハンドアウト
12月1日:形式言語のつづきハンドアウト
12月8日:実習(マルコフ連鎖,句構造文法,チューリングマシン)
12月15日:単純再帰型ニューラルネットワークハンドアウト
12月22日:実習(単純再帰型ニューラルネットワーク)
1月12日:脳損傷とニューラルネットワーク
1月19日:実習(脳損傷とニューラルネットワーク)