第77回月例ロービジョン研究会
鈴木理子・小田浩一, 2005/6/11
1. 概要
下記の要領で開催しました。
- 日 時:2005年6月11日 (土) 13:00 -18:00
- 場 所:東京女子大学#8408コミュニケーション学科談話室
- 参加者:(敬称略五十音順)
- 阿佐宏一郎@東京大学文学部行動文化学科心理学専攻
- 麻野井千尋@立教大学大学院心理学専攻
- 新井千賀子@独立行政法人国立特殊教育総合研究所
- 内野大介@七沢ライトホーム
- 尾形真樹@特定非営利活動法人Tokyo Lighthouse
- 小田浩一@東京女子大学
- 小林章@国立身体障害者リハビリテーションセンター学院
(視覚障害学科1年生同伴: 市瀬さおり<--初参加 保坂 由美子 長原 照子 楠 紗代子)
- 齋藤奈緒子@神奈川リハビリテーション病院<--初参加
- 清水美知子@特定非営利活動法人Tokyo Lighthouse
- 鈴木理子@東京女子大学大学院
- 田中恵津子@杏林アイセンター
- 田中千尋@立教大学文学部心理学専攻<--初参加
- 道面由利香@東京都盲人福祉協会
- 中村仁美@東京女子大学大学院/駿河台日大病院
- 西本卓也@東京大学大学院情報理工学系研究科助手<--初参加
- 西脇 友紀@杏林アイセンター
- 仲泊聡@神奈川リハビリテーション病院<--初参加
- 宮崎博子@東京女子大学コミュニケーション学科
- 森田 茂樹@患者ボランティア
- 山中幸宏@アサクラメガネ
- 渡邊公恵@神奈川リハビリテーション病院
2. プログラム
- 道面由利香@東京都盲人福祉協会
「MSWから紹介された訪問訓練事例−糖尿病性網膜症のケースのその後の報告−」
退院時はあまり長期の展望&希望が少なく動けない状態だったのが、ほぼ2年経過して
歩行訓練(主にPT的)ができるようになり、
パソコン訓練のデイサービスや麻雀(盲パイ)などをしに
タクシーや介助者を使いながら積極的に外出する、楽しむ生活をするように
なった。ケアマネジャがコーディネーションの中心になって(生命保険の担当者のことが
しばしばあるのだが)上手な働きかけが効を奏したのではないか。本人の医療的サービスへの
無理な期待、医療サービスへの不信感、医療サービスとの関係の悪さが
これ以上の訓練や生活態度や身体的状態の改善を阻んでいるのかもしれない。
糖尿病性網膜症の患者にPT&視覚リハをどう組み合わせていくのかを考えさせられるケース報告。
- 西本卓也@東京大学大学院情報理工学系研究科システム情報学第一研究室
特別講演:「日本語音声合成・音声認識技術の現状」
音声認識+音声対話システムと早口音声合成の研究プロジェクトについて
デモを交えながら講演いただきました。
coffee break
- 山中幸宏@アサクラメガネ
「グレアシミュレーター視標の報告」
太陽光と同じ分光特性の光源を用いたグレアシミュレータで
羞明を測定するための特殊な視標を作成しました。羞明には、いろいろ
異なるタイプがあり複合的なものであろうという議論がなされました。
- 小田浩一@東京女子大学
「高解像度LCDとpcMNREAD-Jの測定範囲について」
PC版MNREAD-Jは紙に印刷されておらず、PC(Flashの閲覧できる機種)とそれに
接続されたディスプレイを使う。提示できる文字の大きさはディスプレイに依存する。
そのために、プラズマや大型液晶ディスプレイを使うと加齢黄斑変性の重篤な読み困難の測定が
可能になる。ただ、視力の高い側の測定は、現存するディスプレイの解像度が低いために
測定が困難であった。最近市販されるようになった液晶ディスプレイの中には、
これまでにない高解像度のものがある。例えばIODATAの
LCDAD152U
は、15インチで1600x1200の
解像度があり、30cmの距離でも0.4 logMARより小さいCPSの測定ができ、視力の高い側、
文字の小さい側の測定もできるようになった。
- 仲泊聡@神奈川リハビリテーション病院
「ARVO 2005の人工視覚のセッション報告」
自称人工眼のマニアの仲泊さんから、今年の5月のARVOで報告されていた
今旬の人工視覚の学術報告について報告していただきました。
3. 食事会
大学生門前のレストランでの恒例の食事会には、12名参加しました。
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