川嶋英嗣&小田浩一, 2002/11/10
日時:2002年11月9日 (土) 13:00 - 19:00
場所:東京女子大学コミュニケーション学科会議室(8号館4階)
# 当日は、大学祭が開催されてい
ました。東京では網膜硝子体学会が開催されており、眼科医のメンバーは誰も参
加されませんでしたが、安藤先生が午前中大学祭にひよっこり顔を出されました。
(五十音順,敬称略)
小田の所感を追加してあります。ほとんどが未発表のものなので、詳細には お知らせできません。あしからず、ご容赦ください。
黒田 有希@東京女子大学大学院
「触覚での読みに適したForeFinger M書体のロービジョンへの応用の可能性」
小田が日本ロービジョン学会の学術総会で報告したものに被験者を追加して
分析しなおしたもの。12/3の感覚代行シンポジウム
での発表の予行演習をかねて。
尾形 真樹@日本福祉大学大学院
「スリットを通して見た運動対象の運動方向誤認の傾向」
修士論文の中間報告のつづきで、運動方向ごとの方向誤認のデータ分析が
はじまった段階の中間報告。スリットの長軸方向にそった運動方向への
誤認が多いという結果が晴眼の被験者からは得られているが、ロービジョンの
ケースのデータはまだまだこれから(果たして修論に間に合うのか?)という
感じ。
山口 成志@タイムズコーポレーション
「価格改定と他社製品との比較」
CCTV、AV-110,AV-200の価格改定と、一連のタイムズコーポレーションの
製品と競合他社製品との比較の資料が提示された。
山本 百合子@タイプデザイナ・グラフィックデザイナ
「バリアフリーの絵本」
バリアフリー書体のひらがなを中心に、晴眼者用のイラストに
透明の浮き出し印刷をかさねて作った晴眼者・視覚障害者・子供・大人の
共用絵本。題材は感じる漢字の話。コンテストに応募する作品。実物を
見せてもらえた。故山本明彦氏の後を継いで、バリアフリーフォントが
再びデザインされはじめた。
中村 透@日本盲導犬協会
「短期リハについて」
10月に2週間行われた東北地区の視覚障害者対象の合宿型
短期リハビリテーション訓練についての報告。すでにjarvi-mlでも
概要やアンケート結果が報告されたが、それの詳細な報告。結論から
いえば成功であり、今後地域や回数を増やして継続する予定とのこと。
小林 巌@岩手県立大学
「カナダの話」
カナダのWaterloo 大学のOptomotry School 訪問記で、
Low Vision Clinic の様子を中心にしたもの。
山中 幸宏@アサクラメガネ
「遮光眼鏡のグラディエントバージョン&NIKONの新型ルーペ」
東海光学から色が上から次第に薄くなるgradient タイプと、CCP400の
薄い色のものが発売された。Nikonからは、
レンズの曲率が前面と後面で変えてあり、使い方をかえられるルーペの
新製品が出た。Eschenbach からは、視野が23度と広いガリレイ式の
弱視眼鏡が出た(もりあがったのは、東京都の
ロービジョンエイドの給付方針についての議論であった)
小林 章@国立身体障害者リハビリテーションセンター学院
「卒論でおこなっている実験について」
今年の国立身体障害者リハビリテーションセンター学院の卒業研究から
1題を選んで途中経過(小林 章さん自身がシミュレーションをして被験者に
なった予備的実験の結果)の報告。章さんが以前から行っている
ロービジョンの患者への漢字の認知訓練をより組織的に、また前後に
MNREAD-Jでの読書評価を行って効果を客観的に評価したもの。効果は
歴然としており、読書の3サイズごとに効果の意味合いが異なった。
最所 祐二@松下電工
「御堂筋での照明実験&バリアフリー照明の今後の取り組み」
点字ブロックの中ならびに周辺に高輝度LEDを使った照明を行うことで
バリアフリー町づくりに貢献できるかという試作品の紹介。
次回は、12/14 Sat. 東京女子大学の予定.