第117回月例ロービジョン研究会
小田浩一, 2009/5/9
1. 概要
- 日 時:2009年5月9日 (土) 13:00-19:00
- 場 所:東京女子大学 9304教室
- 参加者:(敬称略五十音順)
- 麻野井千尋@NAT・東京ライトハウス(skype参加)
- 新井千賀子@杏林アイセンター
- 石井雅子@新潟医療技術専門学校・新潟大学
- 大西まどか@東京女子大学
- 尾形真樹@杏林アイセンター・東京ライトハウス
- 小田浩一@東京女子大学・東京ライトハウス
- 小林章@国立障害者リハビリテーションセンター学院視覚障害学科・東京ライトハウス
- 小林巌@東京学芸大学
- 小林勝@㈱ウェアビジョン
- 壷内鉄郎@国立病院機構水戸医療センター眼科
- 並木正@弱視問題研究会
- 宮下佳子@パルテノン多摩/財団法人多摩市文化振興財団
- 宮地泰造@東海大学
- 山口えり@東京女子大学大学院
- 山口成志@タイムズコーポレーション
- 山中今日子@東京女子大学大学院
- 山中幸宏@アサクラメガネ
* 東京ライトハウスは、視覚障害のある人への新しいサービスを模索・実施するNPOです。
2. プログラム
以下のような演題が発表されました。
- 山口成志@タイムズコーポレーション
いくつかの新製品を紹介
- 17インチ液晶画面を使った拡大読書機AV-100CP:198000円で6月ごろから発売の予定(ページトップの写真)
- 白色LEDを使った携帯型の読書ライト:充電式が6000円程度、A4x3本のものが3000円程度で販売の予定
- 大西まどか@東京女子大学
「CSUN報告」
学部学生の目からみたCSUNの報告。Canonが出品していた音声ガイド+音声認識の多機能コピー機、
ユーザのニーズに合わせて点字、Daisy, 11ptから24ptまで好きな大きさで印刷された拡大
図書をサービスするRead How You Want、
プリントとエンボス(墨字と点字や触図を)両方に同時印刷するTigerプリンタ(正確には、viewplus社のEmprint SpotDotカラー点字プリンタ)などが面白かった。
- 小林勝@㈱ウェアビジョン
特別講演「(仮)改良型網膜投影ディスプレイの紹介と有効性の評価方法について」
網膜投影ディスプレイを改良開発している。最新の開発プロトタイプのデモを行い、
見え方の改善効果を定量的に測定する方法を議論した。
- 尾形真樹@杏林アイセンター・東京ライトハウス
「優位眼がスイッチした?偏心視を自力習得したと考えられる症例」
73歳女性のロービジョンの症例で、眼疾患と視力の状態が
変化しているときの読書評価を継続して測定したところ、
読書の成績の良い方の目が左右で交代していく変化や
読書能力が改善していった経過が観察された。
- 石井雅子@新潟医療技術専門学校・新潟大学・張替涼子、阿部春樹@新潟大学
「学童期の眼振が読書に与える影響」
一般的に眼振は視診(振幅・頻度)と視力値でその程度を判断されますが、
私たちはMNREAD-JKで眼振が読書に与える影響を定量化しました。
- 壷内鉄郎@国立病院機構水戸医療センター眼科
「白内障手術後に発症したセネストパチーの一例」
白内障手術後に頑固な疼痛を訴え、どこの病院でも相手にしてもらえず、
当科へやってきた症例です。去年6月の心療眼科研究会(心を病んでいる人を
眼科的にどう扱うかを討論する会)や神経眼科学会などで結構反響があった
症例です。医療関係者からみればロービジョンケアと通じるものがあり,
ロービジョンの世界に私が入るきっかけとなった、大変印象深いプレゼンです。
- 山中幸宏@アサクラメガネ
「遮光眼鏡用に福井のメーカーさんが試作されたフレーム」
この後8人で、正門前のペーパーバンにて夕食会をしました。またしても、
看板までわいわいと盛り上がった会でした。
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